研究会報告

第19回国語科授業づくりセミナーin札幌

久し振りに札幌での国語科授業づくりセミナー。外部講師を立てずに、「研究集団ことのは」メンバーだけで行うセミナーである。参加人数を少数にして、その代わり内容的には濃い内容を扱うことを旨とする。数えれば19回目である。初めての参加者もいたが、どこか懐かしい感じがして心地よかった。

どちらかというと、僕らが好き勝手にしゃべるタイプのセミナーである。完成されたコンテンツを語るというよりも、本音ベースの地に足のついたことをしゃべる。経験の浅い若手の登壇機会にもする。ただし、思い切り斬る。参加者とかなり近い距離で進めて行くことを旨としている。僕らの原点である。

実は本になるようなコンテンツもこういうセミナーで好き勝手をしゃべっているうちに、不意に出来上がることが多い。昨日は「一斉授業10の原理」という講座なのに、あまりにも話があっちに行ったりこっちに行ったりするので、10原理のうち5番目で90分が終わってしまった。それもありなのである。

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第4回中学校学級づくりセミナーin東京の参加者感想

田中先生がまとめてくれました。

第1講座 斎藤直子「学級経営と道徳教育」
・発達段階にあわせた道徳授業(14歳と15歳の違い)という言葉が印象に残りました。
・中学校の先生は有能だと断言していただき、元気になりました。14歳の生徒の保護者が悩んでいた ら「ちゃんと育ってますね」と言ってあげたいと思います。
・道徳はクラスと一番理解している担任が行うものということが印象に残りました。
・発達障害の子への配慮など基本的なお話が興味深かったです。
・齋藤先生の経験と理論に裏付けられた力強いお話に、大変励まされました。クラスの発達段階を考 える、自分が感動する資料を探す、道徳のやり方を柔軟に考える(決まっていない)等実践に生か していきたいと思います。
・先生のあたたかくて力強いお話にぐっと引き込まれました。中学校2年生は本当に難しいなと感じて いましたが、発達心理学の面から見ても、きちんとした理由があることに驚きました。ありがとう ございました。
・「愛は感情ではなく意志」感動しました。
・中2の時期①ほめられたい欲求②社会的に認められたい。この2点を考慮した上で資料を使わなけれ ばならない。その通りだと思いました。エンカウンターによる道徳実践も考えていこうと思いまし た。
・発達段階や発達課題、又、発達心理学について私も今勉強していて大変興味がありました。ご講義 有り難うございました。
・発達に応じた道徳教育や教材作りということの大切さ、改めて考えました。14歳という年齢のポイントを見つめたいと思います。
・教師としての哲学の持ち方、道徳教育の姿勢など多くの実践を通した思い、方策がわかりました。 判断の仕方を教える、行動の仕方を教えるが納得でした。
・生徒のそばにいて、生徒の実態を理解してこそ、生徒に与えるものを選ぶことができるんですね。 生徒を理解するために、正しい発達心理を学び直そうと思いました。

第2講座 田中利幸「学級経営の極意ポイント10」
・時間の都合ということもあったと思いますが、ポイントを特に絞って具体的なお話が聞けてよかっ たです。
・「生徒に勝つ」ことは大切だなと思いました。最初にきちんとやった今年は、2学期になっても授業 が楽な感じがします。苦労してる、若い同僚にどう手をさしのべられるか考えてみます。
・行事の優勝は担任の力、と信じている生徒が多いと実感しています。そうではなく、生徒の力でさ せることが大事だと改めて思いました。
・前提の3原則や具体的な学級のお話がよかったです。
・自クラスだけではなく学年全体を考えて取り組む中学校の良さについてうらやましく思いました。 小学校では難しい面もありますが意識していきたいと思いました。
・今日は「0前提」についてのお話が中心でしたが、1~10の具体的な実践についてもぜひお伺い したいと思いました。ありがとうございました。
・学年でフォローし合い学年崩壊を防ぐ! 印象的でした。
・前提条件として3観点の中で2番目の「生徒に負けず・勝つ」という項目の話がとても印象に残っ た。1番から9番までの話も聞きたかった。
・学年の職員の連携で進める学年経営も大切だと思いました。極意ポイントをさらに知りたいなと思 いました。
・教師と生徒の信頼関係は「見てないようで見ている姿」であったり、ブレない視点と許す視点/関 係が大事なポイントだと感じております。ありがとうございました。
・参考になりました。
・卒業するときの生徒像を具体的に持つことの大切さ、改めて考えました。数学の力をつけるときに ”考える力”をつけたいと願うようになったのも、こんな人に学ぶことで”こんな力”をつけさせ たいと具体的に感じるようになってからです。

第3講座 佐瀬順一「ネットワークこそ教師最大の武器」~つながりを意識した学級経営のススメ~
・「哲学」を持って様々な実践を行う、という言葉に本当にそうだなあと感じました。
・職員室でのつながりだけでなく、フェイスブック、ツイッターを活用されてつながりをつくってお られるのだなと思いました。
・佐瀬先生が、なぜ教師になろうと思われたのかお尋ねしてみたくなりました。
・学級通信や授業びらきについて参考になりました。
・お話しされるのが初めてと聞き、驚きました。自己開示の大切さを実感しました。
・お疲れ様でした。とても勉強になりました。中学生を大人にするためにも、自分がもっと勉強して いかなければならないと思いました。また飲んで語り合いましょう。
・先生がどのようなことに意識を向け、どのような哲学をもって学級経営をされてきたのかがよく分 かりました。対話についてもっと詳しくおうかがいしたいと思いました。ありがとうございました。
・教師は教師に縦糸を張ること、ぶれないで指導することが大切だと感じました。
・多くの実践を積まれていて、その結果出てきた先生からのお話が生徒一人一人の心を動かしている のだなと思いました。
・生徒からのベクトルを向けるそのワザ ・先生の生徒との関係作りの持ち方、先生の話の奥にある キラッと光るものを自分の経験と併せて発見していました。
・具体的な実践例がわかりました。
・明日の教室に参加するようになって、佐瀬先生を知りましたが、意外な一面を知りました。みなさ ん、素敵ですね。私も最近、つながりを大切にすることを実感しています。

第4講座 合田淳郎「学級通信からはじめる。」
・「通信」を使って1回5分のミニ道徳という実践は自分にとって全く新しいアイディアだったので取 り入れていきたいと思いました。
・学級通心の束、大切にします。今年は副担任なので学年通信は楽しんで作っています。月1回です が…。通信は色々な役割を担っているのだなと思いました。
・とても丁寧な学級通心と思ったのですが、時間を決めて作られているとうことに驚きました。
・柔軟性の大切さにはっとしました。
・資料のご用意ありがとうございました(ご家族で)。じっくり読ませていただきます。小学生にも通 じる話を使わせていただきたいと思います。
・学級通心の活用の見方が変わりました。道徳として使う、という視点がなかったので、今後実践し ていきたいと思います。学級通心のルール・作成法など学びが多々ありました。
・学級通心で道徳を補完するという考え方、実践がとても勉強になりました。ありがとうございまし た。
・すばらしく生徒への思いを持っている先生ですね。感動しました。
・生の学級通心を資料としていただけたことがとても嬉しいです。
・いただいた資料から生徒達の生き生きとした様子も伝わってきました。効果的に活用していきたい です。
・しっかりとした子どもの観察と日常の生活が先生の通心からひしひしと感じられ、通心の妙を感じ られました。「教師生活25年です」ご苦労様の一音ですが楽しい25年ですよね。ありがとうござ いました。
・丁寧な通心!!わかりやすいお話でした。
・素晴らしい実践ですね。ゆっくり読ませていただきます。(担任を持ってないことがつまらないこと と感じる今日この頃です)

第5講座 堀 裕嗣「学級経営に原理・原則をもつ」
・さらに詳しく話を聞きたいと思いました。とてもよかったです。本を読みます。ビデオの宝物すご いなと感じ入りました。チームでとの考え方、寺崎賢一氏の論を思い出しました。
・実践を含めて分かり易くお話を伺うことができよかったです。
・勉強になりました。校内での研究授業がもっと生きるようなしかけを作りたい、そういう学校にし たいと思いました。少し遠大な話しになりそうですが…。
・何度観てもあの映像は笑えますし、作り上げていく学年集団は羨ましいと思いました。
・インパクトのあるPRビデオやその後のお話から先生の指導力が感じられました。目に浮かぶ話の 仕方、すべてがとても勉強になりました。
・今日は堀先生にお会いしたくて来ました。学期末なので迷っていたのですが、来てよかったー!! と心から思いました。
・堀先生の話が聞けて良かったです。学びが多すぎました。ありがとうございました。
・堀先生のお話は数回目ですが、何回お伺いしても現場に即した実践的な内容で考えさせられるもの が多いです。ぜひ、また生徒指導のお話もおうかがいしたいです。ありがとうございました。
・エンターテイメントのような講義でした。楽しく、熱い思いを吸収させていただきました。
・映像から学年運営についての心構えが伺えました。
・中学校の現状からさらに改善すべきことまで理解できました。ありがとうございました。
・赤レンジャーと紹介されるようなカリスマ性、リーダー性、「生徒指導に燃えろ!!」のウォーキング のシーンが石原裕次郎ばりでありさすがだなあと思いました。是非先生の学校を参観させていただ きたい気持ちになりました。お話の中の1つ1つの原理原則は、実践されている先生だからこそだ というものばかりですね。三重にも伝えたいです!!
・学級経営の基本の話し、自分の活動を振り返りながら聞きました。
・具体的な話しで、すぐに使えるものばかり。学級担任ではなくても使えるところがすごいです。

その他(何かありましたらお願いします)
・講師の方全員が国語科というのに驚きました。
・とても楽しかったです。
・事務局の皆さまお疲れさまでした。ありがとうございました。
・ありがとうございました。また参加します。

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教師力BRISH-UPサマーセミナー講座感想

藤原くんがぼくの講座の感想をまとめてくれたので転載します。感想を書いていただいた参加者の皆さん、そして藤原くん、ありがとうござまいした。

講座「全員参加から協同学習へ」堀 裕嗣
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・時間が足りなく残念。もう少しじっくり受講したかった。まだファシリテーションについてわかってはいないが、楽しい。きっと限られた条件の中でうまく情報を伝え合うことが必須条件なのだろう。みなさんはきっとそれを少しずつ手にしている。私にとっては永遠の課題だ。言葉数多く、優先順位の低いことから始めてしまうことを改善できない教師の風上にも置けぬやつ……。

・他の参加されている先生方と意見を交流することで、自分の考えが整理されたり、改めて考えたりする機会となりました。

・実際の社会において、人との関わりが大切であること、答えのない課題が多いことは実感しています。今回の協同学習を積み重ねていった子どもたちはどんな活動の様子になっていくのか知りたいです。

・2学期からどのように授業づくりをしていけばよいか、たくさんの考えを聞くことができました。交流できたことがとても有効だったと思います。昨日のファシリテーションを使った話し合いもよかったです。

・具体的に目の前にいる子どもを想像し合うことでイメージしやすかったと思う。みんながわかりやすく考えを持ちやすい課題の設定、交流では肯定し合うことをルールにしてふり返りの時間を保障することなどを確認し合うことができた。

・課題の設定について、大切なことを学べた。また、「全員参加」と「協同学習」の違い、それぞれをこれからの指導で生かしていきたいと思えた。

・あっという間の時間でしたが、講師の先生から出されたテーマをいろいろな先生とフラットに話ができ、とてもよかったです。

・二日目から参加しました。ファシリテーション・グラフィックを少し体験できました。堀先生のお話は明確でわかりやすかったです。異年齢(年代)・異校種の先生と話す機会が減ってきたのでよい経験でした。

・協同学習がどのような背景で問題をBrake throghするために使われようとしているのか考える機会になりました。堀先生、他の方々、スタッフの方、ありがとうございました。

・途中から参加ですみません。別の人の考え、たくさんの考えを聞けてよかった。広げ方として有効でした。ありがとうございました!!

・「人とつながる力」そうだなぁと思いました。これがあれば、子どもたちは(自分自身も)より楽しく、気楽に生きていけるなぁ。

・実際に自分も。協同学習を体験して、子どもの気持ちが少しわかった気がしました。話を聞くよりも、活動している方が楽しいし、よくわかります。個人で考えるよりも、誰かと一緒に考える方が安心して考えられる。ということが身を持って理解できたので、大変よかった。

・クラスの中の「しんどい子」に焦点をあて、全員参加の学びをつくるのはとても大切なことだと考えます。

・ワールド・カフェはよかったと思う。協同学習の話はもっと聞きたかったので-1。

・協同学習の方法がわからなかったので、参考になりました。小学校の先生はまとめるのが上手でわかりやすい表ができました。

・ファシリテーションの技法を用いることで、話し合いは活性化されることを実感しました。また、目の前の子どもたちが全員参加できる授業を日々、目指している中で、全員がフラットな立場で切実感のある課題……

・全員参加型学習と協同学習の違いの説明、課題設定のポイントが非常にわかりやすかった。切実感のある課題によって、グループでの話し合いがスムーズに進んだ。

・“今、最も手を焼いている児童を思い浮かべながら……”という課題提示がよかったです。一人で手立てを考えているより具体的に道が見えました。授業でファシリテーションを取り入れる時の課題、種類をもっと知りたい。

・昨日の活動、学びと合わせ、ファシリテーションの有用性を教えていただきました。特に「指導事項はもちろん、社会性やスキルが生きていく上で重要」ということに大変共感しました。

・最初に、お互いが打ち解けあえる何かを一つ入れておくことの重要性を感じました。複数人で考えることで、自分にはない意見を聞くことができ、話し合うことで深く賛同できたりしました。ファシリテーションを行う際の意義や注意点を知ることができたので、今後に生かしたいと思いました。

・子どもへの課題の与え方として①フラットな②切実な、よくわかりました。

・堀先生の最後のお話が特によかったです。〈数学の微分・積分を理解することよりも、仲間とのコミュニケーションを上手にとって、現実的な課題を知恵を合わせながら解決する方が重要である〉ということ、そこに協同学習を進める意味がある。納得しました。いつもネットワーク関連のワールドカフェではやるべきこと(自分の意見を考える・人の話を聞く・再び元のグループに伝えるために情報を整理する)が多すぎて、苦痛だったのですが前向きに取り組めそうです。なるほど。

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予感が確信に変わりつつある

ちょんせいこさんのWBM学習会に参加してきた。

オーソドックスな主張をオーソドックスな手法でパッケージ化して提案しているという印象。オーソドックスでありきたり……という意味ではない。もっともっと先鋭的なことが言えるのに、自分の講座を受講する側の人たち、自分に影響を受ける人たちの立場まで考えて、場に応じた〈必要不可欠なこと〉だけに絞って講座をつくっている、という意味である。こういうのは意外と難しいことだ。

まず、「なぜ」「なに」をという部分を25分ほどかけてじっくりと語る。おもしろおかしく語っているように見えながら、伝えたい本質は的確に語る。その後、「どのように」の部分はスモールステップで一段一段階段を昇らせる。受講者全員が慣れてきたところで、休憩をはさんで最後の1時間強で実感を伴った大きなワークショップを体験させる。150分の講座立てとしては理想的なモデルの一つである。

国語教育、ワークショップ、ICT、学び合い……同じ北海道に住み、同じように民間ベースで活動していながら、なかなか交わる機会のない人たちがファシリテーションを題材とするこうした学習会だとまじわることになる。そうした構造がよく見えた学習会でもあった。これも個人的に良い教訓となった。

Sさんと「何かやろう!」と握手した。最近、「何かやりましょう」と言ったり言われたりがたくさんある。新しい何かが加速度的につながり合っている証拠である。来年度あたり、そのうちの幾つかがきっと実現していくのだろうと思う。

北海道が元気になる。そんな予感が確信に変わりつつある。

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学級開きから1ヶ月チェックリスト

「学級づくりプログレッシブ・セミナー」の2回目が終わった。

1テーマ2は運動会と学級スタート1ヶ月のチェックリストという二本立て。ぼくは運動会については一切語れないので、チェックリストづくりについて、2時間弱のファシリテーター。参加者にファシリテーションに慣れている人が多く、スムーズに進む。

1_2 2_2 まず、学級開きから3週間が経って、いま自分の学級で担任として気になっている列挙してもらう。それを4人グループで交流してもらい、問題点を分類していく。そこからチェックリストとともに対処法・指導法を考えてもらう。各グループにそれをプレゼンしてもらい、最後に4人の講師陣にも同じことをしてもらっていたので、その発表を聞く。参加者のチェックリストと講師陣のチェックリストとを対比することによって、チェックする視点のレベルの違いを実感してもらう。最後に指定討論者の南山先生と山田先生に3分程度のコメントをしてもらう。こういう流れである。

講師陣(児玉・高橋・堀・南山・山口・山田・)がつくったチェックリスト11項目は以下である。

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「第32回教師力BRUSH-UPセミナーin札幌」終わる

身内のご不幸や病気、インフルエンザなどなどの理由で、幾人かの登壇者に穴があいたのだが、たまたま藤原くんが参加してくれたり、たまたま桑原くんが参加してくれていたりしたために、登壇者の抜けた穴を埋めることができた。急遽入れ替えても大過なくやれる講師陣がいるというのは、すごいことだなあ……と感じた。

ぼくの登壇は評価・評定に関する90分にわたるQ&Aの司会と、最後の最終学活の語りに関するコメンテーター。双方ともにまあまあ役割を果たせたのではないかと思う。この日はぼくの新刊が届き、20冊程度がすぐに売れてしまって良かった。10冊程度は売って、残りの10冊は持ち帰って、この本のコンセプトのもとになったスペシャル・サンクスの先生方に贈ろうと思っていたのだが、当てが外れた。もう一度、送ってもらわなければならない。嬉しい誤算である。まさかその場にいる参加者の7割が買ってくれるとは思ってもいなかった。

1項目1項目をかなり具体的に書いたので、それなりの本になっていると思う。これまでぼくが書いた本との違いは、書きたいことを書くのではなく、書くべきこと、必要とされていることを書いた点である。そういう意味では、本を書く者としては一皮むけたかもしれない。

さて、ブラッシュである。32回目を迎える。今回は評価・評定の現実的な対応と最終学活で何を語るかという二本立て。

大野さんと裕章さんの評価・評定の提案のあと、ぼくが司会をして90分間のQ&Aをおこなったのだ20110219が、これがすこぶるおもしろかった。何がおもしろかったのかといえば、参加者から出てくる一つ一つの質問の具体性である。参加者が評価・評定において何を悩んでいるのかということがよくわかる有意義な時間だった。きっとこれをまとめておけば資料的価値をもつと思い、急遽、藤原くんにファシグラをお願いした。詳しくはこの写真を見てもらうことにして、一つ一つの質問の質がぼくにはとても興味深かった。南山さんや山田くんがそうした質問にサクサク応えられたことはあたりまえとしても、水戸さんと細山くんが自らの立ち位置から自分なりの見解を示し続けたことにもけっこう驚かされもした。

午後からは柏葉くんの特別支援教育講座と山田くんの通知表所見講座。柏葉くんの特別支援講座はぼくにはとてもおもしろかった。知らないことばかりで構成されていたという内容的な面が大きい。桑原くんに聞いたところによると、特別支援学校の王道とも言える視点で、かなり研究肌タイプの提案として位置づけられるらしい。まあ、一般教員相手の講座としては講座の構成にもう少し工夫が必要なのかもしれないが、ぼくにとっては新たな視点をかなり得ることができた。山田くんの講座は山田くんらしい講座。参加者の反応を見ると、通知表所見の交流というものをしたことがないという人が多かったようで、かなり有益な時間だったとの感想が多かった。研究会後の呑み会で、若手教師に「教師としての教育活動の中で、通知表所見ってのはどのくらいの率を占めるのか」と訊いたところ、中野くんが2割、佳太くんが1割と応えていたのが印象的だった。そうか、若者にとってはそんなに大きな割合を占めるのだ、という驚きである。ぼくの中では1%にも満たない。文字通り桁が違う。通知表所見がそんなにも高い率を占めると意識されているという現実は、分析に値すると感じた。

最後はおそらく教育史上、これまで行われたことはないだろうと思われる企画、「最終学活で何を語るか」である。なんとも現実的でありながら、しかもだれもがやっていることでありながら、学校というものの構造上、決してお互いに見合うことはあり得ない、ミニマムな部分に焦点をあてた企画である。これは有意義だった。語り口とかプレゼン技術とかいう問題もさることながら、教師の思想的な部分、教育思想とか教育観といったもの以上のもの、月並みな言葉だが「人生観」にあたるものがストレートに出てくるのである。

太田・斎藤・山田・小林・山下の5人が各8分ずつ、最終学活で語ったことを再現し、その裏にある教師としての立ち位置や語りの手法について交流するという時間だったのだが、参加者が実に楽しそうに、実に生き生きと交流しているのである。最終学活というものが教師としての観念・意欲・技能のすべてが集約されている場だということが、5人の提案を聞いているうちに参加者に伝わったのだと思う。いや、参加者にというよりも、企画したぼくらの側も訊いているうちにそれに気づいたという面がある。これが学級開きで何を語るかだったら、もう少し担任としての戦略と戦術の問題に終始する方向に流れたのだろうが、最終学活だけにひと言ひと言にその教師の「観」がにじみ出る、興味深い時間として成立したのである。この場でファシリテーターを務めた藤原くんの仕切りも見事だった。

夜は久し振りに「いづ屋」に行った。例のぼくの教え子の店である。21時過ぎにこれまた教え子の隣のクラスにいた女の子が登場。ぼくが店にいるというのでわざわざ会いに来てくれたのだという。まったく卒業以来一度も会ったことがなかったので、実に17年振りの再会である。柏葉くんとこの子と3人で3時近くまで飲んでべろべろになった。楽しい夜だった。

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「第27回・累積国研」終了

有意義な会だった。31名の参加者。5つの提案。提案者の研究のそれぞれが確実に一歩ずつ前進していることを確かめられた、そんな会だった。

以下、参加者の感想である。

【模擬授業1/山田洋一】

書きやすいワークシートでよかった。すぐ子どもたちとやってみたいと思います。

ワークシートに沿って書くことができるので、とても書きやすかったです。今度違う題材を使って挑戦したいと思いました。

教材も面白く、最初のいじりも参考にしたい思いました。

花言葉をオチにして文章を考えるのは、思ったよりも難しく、それ以上にとても楽しかったです。「理由は?」と訊かれるのではなく、「どんな人だからこの花」とワークシートが導いてくれるので書きやすかったです。

導入の仕方が「え?なんだろう?」という「?」からはじまり、とても楽しい授業だったと思います。花言葉をゴールにするのが面白かったです。

“花言葉に意味があること”と“手紙を書く相手がはっきりしていること”で書く意欲につながると思いました。また、相互評価をすることで、より良い文章を書けるようになりたいと、次へのモチベーションも上がると思いました。

学習活動の説明が明確でわかりやすく、活動時間(10分間)も適切であった。ワークシートも書きやすかった。先生自身の例文もユーモアたっぷりで、楽しく書くことができた。

安心して作業に取り組めました。型があったのと目標がわかりやすかったからだと思います。子ども達は誰に贈るのか、試してみたいと思いました。

「ゴール」のお話、大変納得しました。すごく子どもたちにとって書きやすく楽しい作文指導だと思いました。

テンポがとても良く、楽しく、そして集中することができました。すぐに使えそうなプリントで、実に実用性があります。プライベートでも使いたいとも思いました(笑)。

花と花言葉を組み合わせて書くのが、とても面白いと思いました。相手を選ぶのか、花を選ぶのか、先に選ぶもので中身が変わってくるのかと思いました。

目的がはっきりしていると、作文は書きやすいんだなと体験できる授業でした。手紙ということですが、“手紙の書き方”の指導はこの学習であまり意識していないのでしょうか。

贈りたい相手を決めさせ、花を選択する手順がとても書きやすいです。限定させることが書きやすさにつながることを学びました。

突然当たってしまって緊張しましたが、花言葉から手紙を書くという方法がおもしろかったです。初めの例(奥さんの話)もおもしろかった。

【模擬授業2/小林 智】

書けない子に対するパターンの提示としては、わかりやすかったと思いました。キラッと光るキャッチフレーズをまずは自分が考えたいと思います。

時間をかける、トレーニングが重なれば書きやすいものでした。気になったのは、縦書きの板書に対して横書きのワークシートの形式です。

誰かに自分の好きなものをお勧めする機会というのはなかなかないので、好きな理由を考える機会にもなりました。書き形を決めてもらうと書きやすいと実感しました。

自分の好きなものをおすすめすることで、生徒同士のコミュニケーションにもつながってくるのが良いなと思いました。自分のマッピングを完成させたいと思います。

おすすめの紹介文は、自由度が高く、書きやすかったです。おすすめマップの活用法も、少しでも良かったので実際にやっていただきたかったです。

キャツチコピーを活用したオススメ作文は、子どもの実態に合わせて、色々な題材を発掘できそうだと思った。ex)オススメのおかし、インターネットのニュースのタイトルなど……。

この作文を書く課題感(何を目指して書くの?やってみたいな、できそうだな)がややわかりにくかった。先生のモデルをなぞっていいのか、全く関係ないのか、当初困惑した感じがありました。

私は例文がとても参考になると思いました。楽しく、しかも内容がよく伝わるもので、まねして書く参考になりました。

人に何かをお勧めするための定型文として、模擬授業1のようなシートを作って、繰り返し使っても良いと思いました。

例示してもらった作文のおかげで難なく取り組めました。お勧めの作文は実践してみようと思いました。

「自分のおすすめ」というテーマも、書きやすいテーマで良かったです。ただたくさんあり選出に困るのかなと思いました。それとキャッチコピーと本文、どたらを大切に書けばいいのか、迷った部分がありました。

今回の小林先生の授業も引き込まれました。モデルを提示し、書けない子どもも意識されていました。その後、グループで発信するのもよかったです。

中学生くらいになると、ナンバリングやラベリングを塚つてパパッと書くことができるのでしようね。私は最後まで書けなくて残念でしたが。

【研究協議】

研究協議なので、もっともっと時間が長く設定されていると良かったです。もう少し入りこんだ話しを聞きたかったです。

様々な先生方の、様々な視点からのお話を聞くことができて、勉強になりました。一つの授業をつくるのに、たくさんの技法が使われていて驚きました。

先生方の授業に対する考え方や指定討論者の先生方の感想やアドバイスを聞くことができ、とても勉強になりました。

個人での気付き、それ以外のことも、グループ交流、指定討論者からの助言を通して、より明確な言葉で整理してもらえた。

学びの振り返りとしてよい時間であったと思います。

いろいろな人の考えをいろいろな方向から聞くのは大変勉強になりました。

良い点・悪い点を様々な観点から指定討論者の方々がお話下さり、参考になりました。多様な視点をもつことが大切ですね。

「ゴールを定めてから」というのが非常に納得しました。とにかくゴールを定めるというのを取り入れようと思います。

“ゴールを定める”は作文だけではなく、いろいろな教科で生かしていけると思いました。

指導事項が先か意欲が先かという観点を学ばせてもらいました。花言葉の中に整合性が隠されていて、書きやすさにつながっているのを感じました。

いろいろな方の考え方が聞けて楽しかったです。ゴールが見えていると、確かに書きやすいと思いました。目から鱗が落ちました。

【講座1/山口淳一】

理科の観察について、私も実践したいと思いました。子供にも読み取りからの絵を描かせたいです。

社会科は想像での作文だったのですぐに書けませんでした。理科は面白かったです。

小学校ならではの合科の授業について知ることができ、興味深かったです。与謝野晶子の詩についても初めて知ることばかりでした。

与謝野晶子の詩が、AとBあるのを知らずびっくりしました。そのびっくりから、深く考えることにもつながっていくのだなと実感することができました。

理科では、観察してわかったことを、詳しく、誰が読んでもイメージできるように文章を書くことは、まつに“書く力”だなと思いました。

理科のワークシートを使った学習は、逆転の発想で、とても良い学習だと思った。一度観察文から絵を描かせると、次に観察文を書く際によりよく見ようとすると思う。

“書くこと”が他教科でも考えや意見をまとめることが有効であり、活かすことができるというか、活かそうとという意識をもった方がよいと思いました。

書くことがはっきりして書き方がガイドされていて、楽しく書けました。子どもたちが書けることを意識された楽しい授業でした。

悪い例?を提示することで何が足りないのか、どう書けば良いのか、考えさせることができると思い、実践しようと思います。社会は少し難しいので、学習の最後のまとめに使えるかと。

国語でしっかり作文指導ができていないと、書くこと焦点化したり、「たしかに~しかし~」構文を書いたりすることはできないので、国語の作文指導を意識しようと思います。

他教科でも作文指導を取り入れていけることがわかりました。是非、挑戦してみたいと思います。

社会のワークシートで立場を決めて書かせるので、とても書きやすかったです。アブラムシのワークシートは不足を具体化しなければならないという意欲から書くことができました。

理科と社会から文章を書くことについて工夫をすれば、あんなふうに指導をすることができるのですね。アブラムシを想像するのは……大変難しかったです(笑)。

【講座2/山寺 潤】

プレインライティング、とても面白かったです。ですが、あの単元はこのような意見交換をまとめとするのでしょうか。あの後、何を行うのでしょうか。最後を知りたかったです。

手法としては画期的だったと思いました。今後、自分のモノにしていきたいです。

頑張れば、あと考え方を変えてみれば、多くのアイディアが出せるものとわかりました。面白かったです。

ブレインライティングははじめてでしたが、面白かったです。全てのグループの考えを見ると、自分では思いつかない考えが多くあり、刺激を受けました。

白神山地の自然環境を守るアイディアはとても難しかったのですが、子どもたちにはスラスラ書けるのでしょうか。同じグループの人とペアで分類すると、同じアイディアになってしまうので、違うグループの人とペアになった方が考えが広がると思います。

ブレインライティングは体験する前は「全部埋まらないかも」と思ったが、実際にやると、達成感があった。また、ブロック法で、他グループの成果物を見たときに、自分のものの見方の狭さを実感した。交流は大事。

難しそうと初めは感じたが、やってみると思考する上でグループメンバーの力を上手に借りることができ、アイディアが広がったり深まったりしたと思います。

ブレインライティング 初めて経験しました。やっているうちにどんどんアイディアが出てくるところが面白かったです。

二つの手法、やったことはありましたが、細かなポイント、名称は知りませんでした。単調な作業の繰り返しで意欲を持続させる工夫が必要に感じました。

ブレインライティングを体験できてよかったです。作文以外の集材に使ってみようと思います。

集材と選材の方法がわかりました。この方法は慣れも必要ですね。ただ、ブレインストーミングでも多くの集材ができると思いますが、ブレインライティングの手法を選んだ意図が知りたいです。

自分の発想からなかなか抜けることができずにいましたが、全体シェアリングで様々な考えを知ることができました。

ブレインライティング、ブロック法を体験できておもしろかったです。この方法をどんな場面で、どのように使うのかが大事ですね。

【講座3/鹿内信善】

郡上八幡の作文では、写真を読み解くことの楽しさを知りました。子供の実態に合わせた教材を準備して行ってみたいと思います。

看図作文については、今回初めて知りました。楽しく勉強させてもらいました。

紹介ありがとうございました。とても勉強になりました。

難しかったですが、とても楽しかったです。議論も本当に有意義でした。

飛行機の離陸か着陸かというのは初めてでしたが、やはり看図作文は面白いです! もっともっと勉強したいと思いました。

鹿内先生の講座は、気付くといつも真剣に取り組んでいます。郡上八幡、おすすめされたわけではないのに行きたくなってしまいました。実践したいのですが、難しいんですよね……。

看図作文のおもしろさを十分に体感することができた。鹿内先生のあたたかさが伝わってくる講座で、先生自身も人に何かを伝えるということを楽しんでいるのだと表情を見ながら感じた。自分も子どもたちからそう見えるといいなと思いました。

こんなに興味をかきたてられるものとは想像していませんでした。もっと勉強したいです。

大変楽しく学ばせていただき、得した気分です。来て良かったと思う一日でした。また学ばせていただきたいです。本もぜひ読みたいと思います。

先生の本を購入し読んでいる最中なので、大変参考になりました。早々に読み終え、実践してみたいと思います。

書くことがたくさん集まっても、それらをうまく組み立てたり、構成したりするのが難しかったです。

「見る」ことが言語活動になるということがよく分かりました。鹿内先生はこれからやろうとしてたことをもう何年も先取りしていたのですね。

あいまいな写真から情報を変換して言葉を整理するのが楽しかった。発見する楽しみから文章構成する過程を学ばせていただきました。

看図作文を実際に鹿内先生の講座で体験することができ、よかったです。写真を読み解くのはおもしろいですね。

【その他】

とても勉強になりました。ありがとうございました。

参加させていただいて、本当に勉強になりました。どうもありがとうございました。

参加させていただきまして、本当にありがとうございました。

貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

学びの多い講座、ありがとうございます。また、よろしくお願いいたします。

とても勉強になりました。作文指導は本当に大変ですが、今日の講座ではいろいろなヒントが聞けました。ありがとうございました。

学級懇談会についてのテーマがあつたら嬉しいです。

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「第10回教室実践力セミナー」終了

なごやかな良い会でした。とにかく最初から最後までなごやかに進み、最後までなごやかに進みました。

ちらしのプログラムからかなり構成を変えて会を進めました。題材を統一するために、会の冒頭に模擬授業を入れることにしました。変更後のプログラムは以下の通り。

1.模擬授業「おにたのぼうし」水戸ちひろ/9:15~9:45

2.講座「グループ・ディスカッション」山下幸/10:00~11:15

3.講座「ファシリテーション・グラフィック」藤原友和/11:30~12:00

4.講座「ファシリテーション」岡山洋一/13:00~14:15

5.講座「ワールド・カフェ」堀裕嗣/14:30~15:45

6.講座「ファシリテーション・グラフィック」藤原友和/16:00~16:45

【模擬授業/水戸ちひろ】

一人で読み考えるよりもディスカッションを通じて広まり、深まりが出ることを体験できてよかったです。

とても緊張している様子が最初伝わってきましたが、つねに笑顔で寿儀容をされている姿がよかったです。途中、フリップが出てから落ち着いたようですが、フリップには何と書いてあったのでしょう?

水戸さんのガッツにちょっと心ゆさぶられました。緊張と迷いに満ちた前回の模擬授業からほんのわずかな時間をはさんでリベンジには頭が下がりました。確実に前進していることもわかりました。ありがとうございました。

「おにたのぼうし」を読み取る上での、よいオリエンテーションになりました。

「おにたのぼうし」をしっかり読んで、作品の深さを感じました。小学校の教材、楽しいですね。

「女の子の様子を見ているのはどこからどこまで?」というのはおもしろいと思いました。発問のことばのえらび方がポイントだなと感じました。「思ったことをセリフで考え出し合う」という活動自体は一斉授業でも一般的だけれど、それをちょっと交流させるだけでおもしろさが増すなと思いました。

授業の視点が面白かったです。「ああ、自分間違ってた……」とわかりました。山下先生がおっしゃった「ここからが……」が気になります。

【講座/山下 幸】

結論と根拠を常に理論づけしていくことに感心しました。

いろいろな手法がとりあげられていて、話し合わせる方法の参考になりました。以前に行った「形」の絵コンテの生徒作品が見られて、それをどう書かせているか参考になりました。

たいへんおもしろく、またためになりました。主題に迫るための布石となる活動もなるほどという感じでとても納得。前回の感想を空欄にしたのはささやかな抵抗ではなく、自分があまりにも不勉強なために全くついていけなかったせいです。いろいろ気を遣わせてしまい、すみませんでした。

役に立つお話でした。

主題を考えるまでのきめ細かな読み取りの必要性を感じました。絵コンテはぜひやってみたいと思います。

話すこと、対話によって、気づかなかったことに気づくという場面が何度もありました。

発問一つをとってもかなり作りこむべきなんだよなーと考えさせられました(三の発問)。「今日の流れ」を最初に提示してもらうと、やっぱり安心して学びの場に入っていけるなあと感じました。緊張しにくい。特に特別支援を要する子は特に。

水戸先生の授業を受けてからのディスカッション。こきざみに交流があり、多様な考えを知り、楽しかったです。三つのステップに分けること、絵コンテを作るところでも交流があり、人に聞いてもらえて満足でした。

【講座/藤原友和】

思考を可視化する方法として素敵だと思いました。授業での「活用」「探究」場面のみならず、部活や学級経営でも使ってみたいですネ。

ファシリテーション・グラフィックはなかなか自分にはできないと思っていましたが、実際に書いてみるとけっこう楽しく書くことができて、おもしろく行うことができました。

ファシリテーショングラフィックのお話はとても聞きたかったことの一つでした。ここはまだほんのさわりだと思うのですが、まだまだ聞きたいです。藤原さんの著作がファシグラで出版されるのがたいへん嬉しいです。

自分もこれから取り組んでみたいと感じました。帰りに「ゲルマーカー」買って帰ろうと思います。

深化型がたて、拡散型がよこなど、「そんな風に聞けていないなー」と思い、今後意識して聞こうと思います。話し合いの構造というか、展開というか……。

すばらしいファシグラ。自分でできるようになるためには何度も経験が必要だなと感じました。

講座1・2の途中でちらちら見ていたのですが……すごいなあと、ただただ思いました。初めて目にしたのですが、そのグラフィックの内わけを知ることが出来て良かったです。活用できるかどうか……。

【講座/岡山洋一】

様々な方法を教えていただきました。具体化させるために、あえて逆説のテーマで考えさせる方法など、たいへん参考になりました。また受講したいです。

マネジメントの定義から始まって、問いの立て方や場のつくり方など参考になる部分がたくさんありました。参加意欲の低い相手の対応などもありがとうございました。

夏のBRUSH-UPの時もそうでしたが、これまで考えたこともなかったことがやわらかく現れてきて、岡山ワールドに呑み込まれる感じがしました。岡山さんのお話はまだまだ聞きたい気がします。

緊張しましたが、有意義な時間でした。

教職しか知りませんので、企業研修という世界にほんの少し触れられた気がして嬉しかったです。アイスブレイクにも触れてみたかったです。

夢中で学ぶことができました。すごく勉強になり、またおもしろかったです。

またまた「おにた」を用いてダイアログの感覚をつかませていたのが、すごいなーと思いました。さっと思いつかれたことなんでしょうか?すごい……。

「ONITA」「BOUSI」 どれにするか迷いました。「場」に関する話が「なるほどなあ」と身をもって知ることが出来ました。現在、うちのクラスは「場」を作っても「会話」ができるかどうか……チャレンジします。

【講座/堀裕嗣】

いつもながら素材の扱いが新鮮ですよネ。ALL「谷山浩子」だとは思いませんでした。目からウロコです!今度はぜひ「演歌」シリーズでお願いいたします。

「ギャラリートーク型」という型でしたが、ワールド・カフェの手法を経験して勉強になりました。また、ギャラリートークもたいへん有効な方法だと感じました。

堀ワールドにはまりました。数年前にさっ補ベロのライヴハウスに谷山浩子が来た時に行くかどうか迷ったことを思い出しました。「カントリーガール」が当時好きでしたが、数年後に4番があるのを初めて知り、曲の世界全く変わって感動したのを新鮮に覚えています。ワールド・カフェと何の関係もありませんが。

日常の授業で活用できそうです。

詩の授業にヒントを得たような気がします。人間関係と話し合いの関係は切っても切れないだろうなー、なんて思いました。

4つの班をまわることによって深まり、広がりがあり、おもしろいと思いました。

ワールド・カフェとジグソー学習がまざったようなのがギャラリートークって感じかなと思いました。他のグループに行った子がもう一回集まって交流、一緒に移動する雰囲気は参加者の心もちを変える場づくりの一つだと思った。

残される適度な緊張感がありました。ワールド・カフェを初めて体験しました。講座3からの流れで、皆さん、マッピングも上手だなあ、と。情報収集として今後も活用したいです。

【講座/藤原友和】

様々な手法、色の使い方など、たいへんわかり易かったです。本も購入してみたくなりました。

ポストイットをつかっての相互交流など、おもしろく体験することができました。交流のための手法として使うにはとてもいいと感じました。児童に書かせることはあるのでしょうか。

とてもおもしろかったです。いよいよ新刊本を買いたくなりました。質問によって講座の一部を構成するのは今回特に良かったです。自分の聞きたい話がまさに密度濃くまとめて聞くことができたからです。私も研究部の話し合いでいつもFGをやっています。しかしいつまでたってもうまくなりません。ブログで勉強させていただきます。

グラフィックの違いは個性だ!がステキでした。

すばらしい!ありがとうございました。練習してみようと思います。(ノート上で)

話しながら書くコツを聞きたかったです。機能のまとめ方、わかりやすかったです。

最後まで活動参加型で楽しかったです。やってみようと思いました。

【その他】

詩(歌詞)シリーズは続編を受講してみたいと思いました。一人の歌手の年齢別の作品や、同タイトルの歌手当てとか楽しそうです。またお願いいたします。

交流の手法をたくさん体験し、ふれる機会になりました。ありがとうございます。今回はほとんどの講座が「おにたのぼうし」にかかわっていたのが新しいと感じました。

今回も貴重な機会を作っていただき本当にありがとうございました。毎回疲れ切るほど頭を使っていますが、楽しくてやめられないという感じになっております。またよろしくお願いします。次回は4月にまいります。

大変勉強になる場をありがとうございました。

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アンケート結果

第16回国語科授業づくりセミナーのアンケート結果。

【音読/堀裕嗣】

評定平均 4.9

「あびるほど読む」という言葉が印象的でした。それと同時に、教師はその何倍も読むことが大事なんだと思いました。ありがとうございました。

読みの技術を子どもたちに定着させることを強く意識しようと思いました。また、姿勢・口形のような基本的なことにも気づかされました。

普段、自分で気をつけて実践していたことを、理論的に整理してお話していただいたので、これからも自信をもって取り組もうと思いました。

昇調・平調・降調という言葉を初めて聞きました。生徒がシーンと聞き入ったという「夏の葬列」の朗読の一部が聞けてよかったです。生徒が聞き入るというのもよくわかりました。

堀先生は「同じような話を……」とおっしゃいますが、堀先生の講座はむしろ類似の内容を何度も繰り返し聞かせていただきたくなります。今日も新しい気づきをたくさんいただきました。

「衝撃的な場面はゆっくり読むと、余計に場面の緊張感が強調される」という話は、サム=ペキンパーの第二次大戦を描く映画の激しい銃撃シーンを思い起こさせました。その場の効果音は映像に全く反してきれいな音楽。それが悲惨さを際だたせていたのですが、その発想のルーツは音読の技法だったのですね。

教師がモデルとして示せるように範読の技術を高めなければならないと感じました。日々、意識しなければならないことばかりで勉強になりました。

物語(文学)教材だからこその講座内容でよかったです。とりわけ間のテクニックはよかったですね。

【設定/山口淳一】

評定平均 3.9

導入をしっかりやることで、物語の読み取りができるんだと改めて認識しました。「事件設定」を意識した実践を意識していこうと思います。

自分の周囲においても設定は確認程度で、場面ごとの読みで深くしている傾向にある。大枠をとらえるということも大切に扱わなくてはと思いました。

ついつい「気持ちは?」と聞きがちですが、設定(特に人とできごととの関わり)をしっかりとおさえることが大切だとわかりました。

設定の把握が重要なのはわかっているのですが、実際の授業の中でその読み取った設定をどう生かしていくかで悩むことが多いです。とりあえず把握はしたけれど……で終わらないようにするために、その後の授業がどうなっていくのかを教えていただければ……と思いました。

WORKがおもしろく楽しかったです。体験を通して「設定読み」の意義、重要性を体感させていただきました。絵本のWORKが特に参考になりました。

この会に来ると、国語への苦手意識が高いこともあって緊張しまくりなのですが、山口さんのほわっとしたキャラクターはその緊張感をやわらげてくれます。ありがたい存在です。

導入部をあいまいにして進めていました。授業で丁寧に語句を扱いながら寿儀容をしたいと思います。

あんまり講座準備をしていない感じだったなー。「設定」について講釈するなら、「お手紙」よりももっとドラマチックな題材をもって来た方がいいなー。

【構成/藤原友和】

評定平均 4.4

初めて聞く物語のまとめ方で、とても参考になりました。物語のまとめとして、子どもたちに視覚的にわかりやすくするために、とても有効だと思いました。

四つの型の例示がとてもわかりやすかったです。ぜひ取り入れてみたいと思いました。しかし、読み取りをしっかり深くやらなければならないので難しいとも思いました。

研究授業で指導案を作る時、文章構成図をよく作りますが、今日のような外と内で考えてみる構成はとてもわかりやすく、おもしろいと思いました。

全く新しい内容、視点、切り口からの提案で、非常に勉強になりました。教師が教材研究をする上で、知っておいて損はないと思える内容でした。学習指導要領との関わりに言及されていたのもよかったです。

読者論について不勉強な私にとって難しい内容です。それなのに、先生がお話されることはとてもわかりやすかったです。ありがとうございました。

なるほど、このような構成の捉え方があるのですね。その型には4つあると、少なく限定してくれているのが、守備範囲を見通しのあるものにしてくれてありがたいです。類型する決め手がもっとすっきり確定できるとうれしいのですが、ムリなのかなあ。

図の中に3つの領域をつくり、場面の構成を意識させる講座でした。教師の丁寧な説明と、繰り返しをする必要があると感じました。

四つの型に無理に分けるのが困難な感じがしたのだけれど、講座の構成自体は良かったです。

【描写/山下幸】

評定平均 4.5

物語のなかで様々な描写が出てきますが、子どもと描写について理解を深める際、どの描写を取り上げるのか意識しなければならないと思いました。

解釈の難しさは原文が外国のものだからなのでしょうか? 訳に問題が? またはその国の文化が影響しているのか?

ミッキーとぼくのどっちの会話文かの検討交流がおもしろかったです。先生方のいろんな視点・見方を聞いて勉強になりました。

文学的な素養が自分にはないので、優れた描写などがよくわかりません。描写がどういうものかはなんとなくわかりました。もっと優れた教材であればよかった(よい表現が味わえた?)なと思いました。使用した教材がよくなかったような……。

「四人目のルームメイト」の問いに考えさせられました。自分は数ある描写の中から、問いに値する部分を選ぶのが苦手だなあ……と感じました。

具体的なイメージをもてる場面から、視点を変えて読み取ることで根拠を探すことができた。

少々扱いずらい教材だったので、少々押しが弱かったかな~。「四番目のルームメイト」のとりあ方をみると、山下さんの教材研究視点が少しわかった。

【類比・対比/大谷和明】

評定平均 5.0

類比・対比を読み取ることで、物語の理解もより深まることがわかりました。ありがとうございました。

視覚的にいろいろな対比や類比の仕方があることを学べました。詩の変換による詩の良さを見つける手法はなるほどと思いました。

対比・類比することによって読み取りが深くなることがわかりました。

対比・類比についてよくわかった以上に、子ども(今日は子ども役)を学習に巻き込んでいくささいな技術や言葉がけが前回同様、とても参考になりました。対比を通して「読者が自己生成する」という言葉が「なるほど!」という言葉でした。

二つのWORK、どちらもおもしろくためになりました。実際に授業の中で生かしてみたいです。

「きつねのおきゃくさま」の対比の学習が、あの有名な安西冬衛の「春」の一行詩の解釈に結びつくとは驚きでした。習得→活用のステップを踏むことで、自分が有能になったような思いがしました。これが累積するということなのでしょうか。

【視点/太田充紀】

評定平均 4.1

「視点」で物語を理解する方法を初めて知りました。新鮮で参考になりました。ありがとうございました。

場面の区切りと視点の区切りで迷いました。ただ大きな見方と小さな見方という考えで納得しました。

視点は難しいと思いました。自分の勉強不足がよくわかりました。

視点を講座で扱うのであれば「○人称」「限定」「客観」「全知」など基本的なことは講座内でもしっかり押さえるべきだったのでは? 自分もよくわからなかったので学びたかった)。模擬授業の部分の活動の意図がよくわからなかったです。できれば視点を扱いそうな高学年の教材の方がよかったと思いました。授業にも生かせそうなので。

「視点読み」が有効だというお話はそのとおりだと感じました。実際に授業に導入する際の注意点が知りたくなりました。

今日知りたかったのは講座がこの視点でした。以前授業でも扱ったことがあるのですが、視点の授業が視点だけで終わってしまっていたことが問題だということがわかりました。もう少し詳しく知りたい部分です。

視点授業の教材としては「お手紙」は合わないなー。話が長いと感じました。私語があったしー。

【主題/南山潤司】

評定平均 4.3

なかなか実践されていない「主題」というテーマで、一度授業してみたいと思います。ありがとうございました。

主題の難しさを感じていましたが、主題をつくるまでの流れがたいへん参考になりました。

主題を考えるのは難しいなあと改めて感じました。

主題読みは新しい教科書ではほとんど扱われない学習活動なのでしょうか。大事なことだと思うのですが……。主題読みがどういうものかは何となくわかりました。考える時間がもう少しあれば……と思います。

主題読みのポイントを体験を通してとてもわかりやすく教えて下さいました。ありがとうございます。

難しいですね。自分で全力で取り組んでようやく形にはできるが、しかし授業化するのは今日はまだできそうにないです。う~む。Q&Aで少しわかってきました。

主題読みのモデル授業ってどこかになかったかな~。それを題材に組み立てて批評するとおもしろかつたと思います。フォーマット自体はいいです。

【その他】

Q&Aの堀先生のお話でかなりスッキリしました。①視点、②主題、③「どんんな気持ち~問いの形をやめればいい」、④指導計画の重点とバランス……等々、とにかくスッキリしました。

今回もたいへんお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。

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「第16回・中学校学級経営セミナーin札幌」終わる

16回目を数える国語科授業づくりセミナー。年末の「授業技術」「説明文」に続いて今回は「物語」。音読/設定/構成/描写/対比・類比/視点/主題/QAという8講座。講師は堀・山口・藤原・山下・大谷・太田・南山の7人。参加者は20名。和気藹々のいい会でした。

第一講座はぼくの音読。「夏の葬列」を用いて、授業スタート時の範読・追い読み・斉読・一文交互読みの流れ、16の音朗読技術の紹介、途中に音読交流を少しだけ入れて、講座としてはまずまず。

第二講座は山ちゃん。設定の講座なのだが、設定概念をおさえるのに看図を使っていたのが出色。その後、設定を読み取る例として提示した教材「お手紙」が少々簡単すぎたのが難点か。何をするにしても参加者にある程度の抵抗をもたせて、「必然性」をつくるということが必要なのだが、そのあたりの意識が山ちゃんにはまだ弱いのかもしれない。

第三講座は藤原くん。石原千秋の「読者はどこにいるのか」を下敷きに、物語の4つの構成を紹介、「おにたのぼうし」を使って境界領域にある作品内アイテムについて分類し交流する授業。なかなか練られた講座構成だが、藤原くんが考えているよりも教材内容に曖昧さがあった。出入り口のはっきりしているファンタジー構造を紹介しながらも、もってきた教材がメルヘンだったというズレが参加者を混乱させた原因。ただ提案としては新しい。

第四講座は山下くん。「人物描写」と「情景描写」の概観し、その後、小5の新教材「のどがかわいた」(光村)を用いて人物の関係構造、情景描写と登場人物の関係について描写を関連させながら読み解いていく。教材研究のしっかりした講座。ただ描写の読み取りの一般化に弱さがあつたことは否めない。教材がいい教材ではないのだが、教師の興味を惹くようなおもしろい教材であったことが功を奏した感じの、賛否両論の講座だった。

第五講座は大谷さん。対比・類比を「きつねのおきゃくさま」を使って概念的に整理したあと、安西冬衛の「春」を用いて対比による深層義を読み取る授業を展開。これは45分を肘用に有効に使った出色の講座だった。素人参加者にとっては対比・類比の概念がよくわかり、玄人参加者にとっては対比・類比の目的が伝わった。講座時間があと15分長くて60分だったら、かなり交流時間を確保することができのに……という講座でもあった。

第六講座は太田くんの視点。昨年11月末に急遽依頼したのだが、よく勉強してもってきたな……とある種の凄味を感じさせる講座だった。本人はずいぶんと緊張していたようで、早口になっていたが、視点概念とその読み取り方に関しては概ね良し。短時間でよくここまで整理したなという印象。「お手紙」を用いて視点の転換を扱ったわけだが、参加者もその構造がよく理解できたはずである。学習活動の作り方に工夫があればもっと良かっただろうが、それはかなり高度な要求である。今後に期待。

第七講座は南山さんの主題。「大造じいさんとがん」を用いて主題の読み取り方を練習したあと、「はな」という新美南吉の教材を用いて参加者に個人による主題の読み取りをさせた。時間を勘違いしていて常に時間が足りない状態で進んだのでついていけていない参加者もいたようだが、やろうとしていることはよくわかった。主題の読み取りについては、まずは単純化して練習することの必要性を説いた講座である。

第八講座はいつもながらのQ&A。おもしろい質問というか、的確な質問というか、話題の広がる質問というか、そういうものが多くて、かなり議論としては深く、難しくなってしまったかもしれない。しかし、司会をしていたぼくから見ると、参加者の表情は明るく、しかも集中しながらメモを走らせていた。緊張感と笑いが混在したいい時間だった。

終了後の小宴も楽しかった。兒玉くんは本当におもしろいキャラクターである。新しいネタもたくさん聞いた。裕章さんがいなくて残念だった(笑)。

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