考えさせられてしまった…
民間教育団体や民間で活躍する実践者のセミナーが全国でたくさん 開かれている。僕のセミナーもその一つだ。民間教育団体や民間で 活躍する実践者が主催するサークル活動も全国でたくさん行われて いる。「研究集団ことのは」や「教師力BRUSH-UPセミナー 」などもその一つだ。
この世界で生きている僕が言うことではないのかもしれないが、最 近、自分の勤務校で人間関係をうまくつくれない人とか、自分の勤 務校で普通に周りに認められる仕事振りを示せていない人たちが民 間のセミナーやサークル活動に参加して自己満足に陥る現象が増え てきているように思う。民間の教育研究活動の場は「駆け込み寺」 ではない。また、勤務校の在り方を批判するための「絶対的に正し い考え方」が提供されるわけでもない。更には、いつでもどこでも だれにでも使えるような「万能なスキル」が提供されるわけでもな い。ましてや、参加者がカタルシスを得るために開催されている...わけでもない。
校務を少なくとも文句を言われない程度にはできるという人間たち が、余力を結集して向上を目指す場だ。理念的にも現象的にも、民 間のセミナーやサークルが校務より優先されてはならないし、それ らを優先するような人たちは参加すべきでない。足許を固めること のほうを優先したほうがいい。我々は確かに目立つ活動をいっぱい しているけれど、目立つ活動だけをしているわけではない。目立っ ている人の目立っている部分だけを見て、そういう目立つ人なのだ と思われてしまうのも仕方がない部分があるけれど、学校教育とい うものはもう少し地に足のついた地道で、地味なものだ。若い人た ちはそれを肝に銘じた方がいい。ここ数年、幾人かのそういう若者 たちに出逢って、考えさせられてしまった。
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