熊本紀行
今回の熊本紀行。まず第一に印象的だったのは、新千歳空港に着いて喫煙所で見たMEVIUS(=マイルドセブン)のポスターだった。「誰もが、しばしば自分の視野の限界を世界の限界だと思い込んでしまうものだ。(思想家/ドイツ)」とあった。僕が『教師力アップ 成功の極意』(明治図書)で強調し、様々な講座でもよく語る「明後日の思想」と同じ理念だ。
帰宅して調べてみると、ショーペンハウアーの言葉であるらしい。しかも、このあとに「しかし、幾人かの人は決してそうではない。彼らの仲間になりなさい。」と続くらしい。いま流行の「対話」という概念も、この心構えをみんながもてるようになることを目指しているに違いない。
手帳にドイツ思想の名言をメモし、ポスターの写真を撮ったところ
実はいま、『「相棒」に学ぶ教育論』とい
飛行機に搭乗するとともに、大塚英志『物語消費論改』(アスキー新書/2012.12)を読み始める。「物語消費論」は「スクールカースト」や「マクドナルド化」とともに、この構造を知らずに教壇に立ってはいけないと考えているほど、僕にとっては重要概念である。20年以上の時を隔て、大塚がどのように「物語消費論」を発展させたのか、興味津々である。
ちなみに、1989年に刊行された「物語消費論」のオリジナルはこちら。当時もいまも、僕にとっては衝撃的な本である。
シートベルト着用サインが消え、PCが使えるようになるとともに、「相棒」の続きを見る。本当は「物語消費論改」を読み続けたいのだが、それは避ける。
僕にとって「物語消費論改」は隙間時間がなくても絶対に読む本である。しかし、「相棒」は一度妥協して見なくても良いかという発想になってしまうと、きっとさぼり癖がついてしまう。そうするとこの本は出ないかもしれない。結果、編集者に迷惑をかけることになる。僕はそういう自分の性向をよく知っている。だから、こういうときにはやりたくなくても、「相棒」モードに自分を強引に戻すのだ。こういう自分をよく理解しての仕事の仕方をしなければならない。
羽田乗り換え。搭乗口の移動が1300メートル。合間は30分弱。遠い。1本煙草も吸いたい。参った。しかもキャリーバッグにPCバッグをもち、更にコートは北海道の冬用である。汗が噴き出すほどに急いで歩いた。
乗り換えのために急いでいる途中、向こうから僕をまじまじと見ている70歳前後のおじさんがいた。おじさんはどんどん僕に近寄ってくる。僕とおじさんの間が10メートルを切った頃、おじさつんは明らかに僕に話しかけようとしていることに気がつく。でも、そのおじさんに見覚えはない。かつての研究会の参加者だろうか。僕が失念しているだけか。でも、こんなに年配の参加者なんているだろうか。そもそもこんな年配の参加者なら忘れないのではないか。そんなことを考えていたら、おじさんが言った。
馬鹿を言うな。去年死んだじゃないか。びっくりしたのはこっちだ。そんなことで他人を惑わすんじゃない!
4番搭乗口から熊本行きに乗り、「物語消費論改」、シートベルト
リムジンバスでホテルへ。その後、がらかぶ(かさご)の刺身と辛
20時過ぎに桃崎さんと合流。熊本の銘酒を飲みながら、楽しく会
それでも、ちゃんとモーニングコールはセットしたようで、8:1
10時に会場に着く。白石さんの講座があり、その後、熊本大学の
齋藤先生の講座が終わり、さすがに具合の悪さを我慢しきれなくなってきた。なにせ会場は80人以上の熱気で熱い。二日酔いには耐えられない。それでカメラをもって散歩に出た。
前日の夜に乗ったタクシーの運転手さんの話によると、熊本市では熊本城近くにあり、文化的・歴史的な場所と繁華街とを結ぶ象徴的な歩道橋であるらしい。確かに昇ってみると、四方の熊本の町並みを見渡せる。
まさに「あ~あ」という気持ちになる。おそらく繁華街へと向かう人たちが悪気なく、当然のことのように捨ててしまったのに違いない。
「道徳的実践力」と言うけれど、実践力の前には認識力がある。問
ところが、人間は余裕がないと認識の視野が狭くなる。例えば、3
政治も行政もマスコミも教育も、こういう視点に立って考えた方が
というわけで、午後の講座は、新千歳空港のMEVIUSのポスタ
前に立って参加者を見てみると、女性が6割をゆうに超えている。
夜はセミナーが終わり次第、宴会が始まるまでの時間、17時過ぎ
二次会(三次会?)は恒例の「ビアホールMAN」。佐藤幸司さん
23:30頃お開きとなったので、再び、一人で、昨日行ったBa
熊本3日目。ALL堀裕嗣講座は50名以上の参加者。これまた女
その後、桃崎さんと高田さんといっしょに熊本ラーメンの黒亭へ。
その後、熊本空港から羽田、羽田から新千歳と、また「物語消費論
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