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「教員の駆け込み退職/下村文科相発言」に寄せて

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130124-00000081-jij-pol

どう指導するんだろう。これを禁止したら、国の根幹が揺らいでしまう。責任ある立場の文科大臣としては安易な発言だ。ここは情に訴えるしかないという認識をもつべきだ。それとも処分でもする気なのだろうか。そんな全体主義こそ、決して許されないだろう。

「子どもたちのために職を全うすべきだ」という意志と同じように「子どもより自分の収入だ」という意志も尊重しなければならない。意見が違っても、相手が反対意見を主張する権利だけは守る。これは国是ではないのか。むしろこの情けない行動をとる、ひからびた教員を輩出した責任を認識せよ。

基本的に早期退職教員は一切の法律違反を犯していないということを、まず議論の前提にしなければならない。むしろ雇用側の契約違反に抵抗しているのである。しかもおそらくは意にそぐわない抵抗をである。ただの人なら、百歩譲ってただの政治家なら何を言っても構わないが、文科相が言ってはいけない。

ただし、心情的には僕は早期退職者の味方ではない。彼らは教職に就いている人間だし、教員ではあるかもしれないが、教師ではなくなった。「師」の一字は重い。彼らはこの三十数年の自分の人生の意義をたった150万円で否定したのだ。これから早期退職したことへの疑問が心中に蛆のようにわいてくるに違いない。田舎町の教員の一人として、彼らがそうなっていくであろうことを信じたい。

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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。

投稿: 職務履歴書例 | 2013年1月25日 (金) 13時32分

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