〈織物モデル〉の効用
織物は強靱な縦糸と美しく彩られた横糸とでできています。縦糸がなければ織物はほつれてしまいます。しかし、横糸の彩りが様々なコントラストを構成することによってこそ織物の美しさは成り立ちます。いわば織物は、縦糸と横糸とが相互補完することによって、織物の強さと美しさとが互いにマッチングして成り立っているわけです。
〈織物モデル〉はこの縦糸と横糸を、それぞれ「教師-生徒関係」「生徒-生徒関係」に比喩的に置き換えることによって、学級経営の理想像を提示したものです。一部に縦糸・横糸ともに「教師-生徒関係」の比喩として捉える向きもありますが、そういう意味ではありません。少なくとも私はそう捉えています。おそらく横藤先生の提案の意図も私の理解と同じだろうと思います。
つまり、〈織物モデル〉は、教師と生徒とがどのような関係を結ぶべきなのか、生徒同士にどのような関係を結ばせるべきなのか、更には二つを総合して「教師-生徒関係」と「生徒-生徒関係」とがどのような関係性をなすべきなのか、この三点を一つのモデルとして提示しているのです。しかも、しつこいようですが、シンプルかつ的確にです。私が驚嘆するとともに高く評価するというのもこの点においてなのです。
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