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11月23日(金)

1.実はこの10日間の4日間の講座。どれもすべて、一切の準備なしで臨んだ講座だった。過去に話したことのある内容ばかりで既にパワポがあったということもあるのだが、準備をしていないから、話の内容はあっちに行ったりこっちに行ったり。それがある種の臨場感を出す。そういうものなのだ。講座は準備をし過ぎると失敗する。その場で参加者の表情を見ながら話すのがいい。授業といっしょだ。

2.真面目な人ほど準備をし過ぎてしまいます。準備をし過ぎると、準備したとおりに進めたくなり、仕事が単線化していきます。その単線から逸れることが許せなくなります。その仕事の別の可能性を排除してしまいます。結果、失敗とはいえないが成功ともいえない、どこか潤いのない仕事になってしまいます。

3.力量がないのに準備しないのは愚の骨頂です。ある程度の力量がついてくると、準備しすぎることがかえって仕事の停滞をもたらします。準備万端で臨むことと意識的に準備を怠ることと、そのせめぎ合いを意識し出す時期が、準備万端の時期の後にやってきます。人が自分の味を醸し始めるのはその時期です。

4.生活の中心というか生活の核というか。一日の核が子供たちに何かを教えることである日と、文章を綴ることである日と、活字を読むことである日と、映像を見ることである日と、人に会うことである日と、五種類がある。平日か休日かなんてことは関係ない。今日は活字を読むことが一日の核になりそう。

5.組織にとって益になる人のことを「人材」と呼びます。益にも害にもならない、ただいるだけの人のことを「人在」と呼びます。害にしかならない人のことを「人罪」と呼びます。組織にとってではなく、社会にとって、或いは世間にとって、その存在自体が有益な人のことを「人物」と呼びます。

6.すべての授業行為には意図があります。なぜその発問が選ばれたのか。なぜこのレベルの説明がなされたのか。なぜここであくまでこの指示なのか。すべて理由があります。逆に言えば理由のない、或いは授業者がその理由を語れない授業行為ならば、それは授業者が自らの授業行為に無自覚だということです。

7.教師力として大切なことは、人を指ささないことです。これは自分に対して指ささないことをも含んでいます。

8.国語科の授業づくりは、どれだけ地上戦を展開しながら上位の視点をもたせるか、空中戦を展開しながらいかに地上との連絡を維持させるか、そこに意識を集中すればいい。理屈としてはこういうことです。地上戦とは教材本文を細かく検討すること、空中戦とは児童生徒の経験則を汲み取ることです。

9.いま、明治図書のサイトを見ると、僕の『教師力アップ 成功の極意』がランキングで1位を獲得している。これは明治図書の書籍の中でこの1ヶ月で最も売れたことを意味する。この本は売れないと思っていたので不思議な気分だ。じわりと口コミで広がることはあっても、スタートダッシュする本じゃない。

10.【拡散希望】第19回国語科授業づくりセミナーin札幌/2012.12.08・土/札幌市白石区民センター1F多目的室/3000円/講師:堀裕嗣・山下幸/テーマ:一斉授業10の原理・100の原則~国語科授業づくりを向上させる110のメソッド
http://kokucheese.com/event/index/58440/

11.【拡散希望/残席2】第3回学級づくりプログレッシヴセミナーin愛知/2012.12.22・土/刈谷市総合文化センター402研修室/3000円/講師:堀裕嗣・山田洋一
http://kokucheese.com/event/index/58534/

12.【拡散希望/残席46】第24回明日の教室東京分校/2012.12.23(日)/TKP東京駅丸の内会議室/3000円/講師:堀裕嗣/若い教師のための学級経営10の原理100の原則・これだけは押さえたい国語指導10の原理100の原則
http://kokucheese.com/event/index/62863/

13.山田洋一くんから丁寧な御礼メールが届く。一昨日の校内研修会講師の御礼である。ある程度ご満足いただけたようで何よりだ。でも、あれだけ意欲の高い集団だったら、だれが行っても良質な学びを得られるだろうと思う。そういう職員室の雰囲気があった。管理職から若手まで謙虚な姿勢に貫かれていた。

14.それにしても国語科授業の講座は楽しい。1時間半があっという間だった。

15.【拡散希望/残席1です】第3回学級づくりプログレッシヴセミナーin愛知/2012.12.22・土/刈谷市総合文化センター402研修室/3000円/講師:堀裕嗣・山田洋一http://kokucheese.com/event/index/58534/

16.結論ってのは選ぶものなんだ。探すものじゃない。結論を探すから迷って迷って迷子になっちゃうんだ。選ぶときにも迷うって思うかもしれないけれど、それは判断するために迷っているのであって、いくら迷っても迷子になることはない。もう一度言うよ。結論ってのは選ぶものなんだ。探すものじゃない。

17.大切なものがずいぶんと前に失われていたことに気づくことがある。大切なものがずっと前にどこか別の場所に去ってしまっていたことに気づくこともある。そんな失われてしまっていたり去ってしまっていたりしていることが既に自分の一部になってしまっていることに気がつき、唖然とすることがある。

18.一つ失うごとに実感するというのに、失ってみないと気づけない幸せには、やはり失ってみないと気づけない。これを繰り返しながら、人間は少しずつ少しずつ優しくなり謙虚になっていく。しかし、少しくらい優しく謙虚になっても、失ってみないと気づけない幸せにはやはり失ってみないと気づけないのだ。

19.来春の「10原理・100原則シリーズ」は企画を流すことにした。担当編集者がおめでたでピンチヒッターの編集者がついたのだが、企画の摺り合わせがうまくいかなかった。僕はレイアウトや装丁については編集者に任せるが、プロットや文章は絶対にいじらせないライターである。そこに軋轢が生じた。まあ、残念と言えば残念だが、仕方がないだろう。人生、こういうこともある。納得できない本は何と言われようと絶対に書かない。それが僕の在り方である。本づくりにおいては、いっしょに仕事をする人はだれとでもというわけにはいかない。

20.こちらは常に、少なくとも10年以上はじっくりと検討したことを書いている。それをちょっと原稿を読んだ程度の思いつきの印象で変えさせようなどというのは断じて受け入れられない。1箇所変えれば数十箇所変えなければならないところが出てくる。そこまで読み込んでからもの申せ。そんな感じかな。

21.それにしても、編集者は書いている側の意識が商品として書いているわけではないということに、もう少し気を使うべきだと思う。

22.さて。これで僕の春本は1冊もなくなった。年末年始は春に間に合わせる本ではなく、じっくりと書き上げるタイプの本に集中しよう。取り敢えず、長年の懸案事項になっている国語本だな。これは完成させれば大きな提案になる。その確信がある。商業的にも間違いなく成功する。それがわかっている。でも、いかんせん執筆する時間がなかった。じっくり考えて書かなければならないだけに、まとまった時間が必要なのだ。来年の夏を目指してこの本に集中しよう

23.それにしても今日はゆっくりと休んだ。テレビ見て、昼寝して、またテレビ見て、昼寝して。こういう一日は貴重だ。明日は犬の病院とトリミング、そしてタイヤ交換だな。きっとそれで一日が終わる。原稿がなくなるとこういう人間的な生活ができるということつに改めて気づかされる。

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