1.学事の10原理・100原則シリーズ、5冊目が動き出した。序章を仕上げたので、今週中に第1章40頁を書くつもりである。10のアイテムを何にするかということで、まだ少しだけ迷っている。編集者にもせっつかれているが、プロットが確定しない。困ったものである。でも、今週中にはと思っている。
2.ここ1週間ほど、宮台真司の90年代の論述を読み直している。援助交際とテレクラのからみ、電話風俗とその規制が与えた影響など、マニアックな部分も多いが、それらの具体例を通して主張される抽象化には先見の明がある。90年代にこれだけの予見をしていたのかと改めて感嘆させられる。現在、議論されている論点のほぼすべてが97年までに宮台によって提示されていたことに驚いてしまう。
3.拙著『一斉授業10の原理・100の原則』(学事出版)に長瀬拓也先生から書評をいただきました。
http://smile58.exblog.jp/17110517/
4.毎週月曜日の最初の授業を1時間録音して、そのテープを聞きながら通勤していた時代があります。3年続けました。「ええと」が多い。口癖がうるさい。余計な言葉、無駄な言葉が多い。指導言の言い換えで意味が変わる。生徒の発言の核心を拾えていない。そんなことにいやというほどに気づかされました。
5.生徒ともPTAとも、出逢いにおいて定番の自己紹介ネタをもつことが大切です。自分を強く印象づけることなしに良い学級経営も良い授業も良いPTA活動もあり得ません。出逢いは楽しく、日常も楽しく、真面目に語るときには心底真面目に……そんな当然のメリハリをつけられない教師が増えています。
6.教師は文体にバリエーションをもつべきです。生徒に届けるために書かれる文章にも幾つかの文体をもつべきです。人の心を打つのは必ずしも美文ではありません。ましてや借り物の四字熟語や格言などかえって品位を落とします。自分らしさがにじみ出る文章……そのバリエーションをこそもつべきなのです。
7.新刊『教師力アップ 成功の極意』(明治図書)
twitterのつぶやきから生まれた本です。僕のツイートのうち、リツイートの多かった40を選んで、それぞれについて平均3頁の解説を施したものです。amazonの予約が始まっています。
8.いま、amazonで確認したら、新刊がまた発売日に在庫切れだ。毎回これだ。なんとかならないのかなあ。在庫あり状態になるまでに、これまでの経験から言って、10日程度かかる。
9.【拡散希望】第19回国語科授業づくりセミナーin札幌/2012.12.08・土/札幌市白石区民センター1F多目的室/3000円/講師:堀裕嗣・山下幸/テーマ:一斉授業10の原理・100の原則~国語科授業づくりを向上させる110のメソッド
10.【拡散希望】第3回学級づくりプログレッシヴセミナーin愛知/2012.12.22(土)/刈谷市総合文化センター402研修室/3000円/講師:堀裕嗣・山田洋一
11.「ヤンキーは実は地域社会の最後の守り神だ。大人たちが町内会やPTAを作って地域的な共同性を培うとすると、ヤンキーたちは『俺たちゃそうじゃねえ』とばかりにもう一つのウラ共同体を作る。だから暴走族も女は十八歳、男は二十歳で卒業して、卒業後はダンプの運ちゃんやパートのねえちゃんになって、ほどなくヤンママ・ヤンパパになり、いずれは町内会のオジサン・オバサンになる。ヤンキーは町内会予備軍なのだ。ところが、チーマー・コギャル系は、地域共同体から『第四空間』としての街に流れ出した子たちで、地域性の衰弱をこそ体現する。」(『まぼろしの郊外 成熟社会を生きる若者たちの行方』宮台真司・朝日新聞社・1997年12月)
例えば、こういう論述にしびれる。いまでこそ、前者タイプがケータイ小説やクローズを流行させ、後者が「バトルロワイヤル」や「リアル鬼ごっこ」を流行させたり、フリーター・ニートといった「自分探し」や「下流志向」に分派したりしていることは自明のことであるけれど、97年時点でこのことを公に分析していた者がどれだけいただろうか。確かに後者の特殊性については、当時はブルセラ女子高生でも取材しなければちゃんとは見えてこなかったのかも知れない。
コメント