情報は無料(ただ)じゃない
「情報は無料(ただ)じゃない」
若い頃、先輩教師によく言われた言葉である。大学時代の師匠も、国語教育関連の先達も、地元の官製研究会の先輩教師も、民間教育研究団体の先達も、みんな同じことを言っていた。ただ一つ無料(ただ)なのは勤務校の心ある先輩教師の教えである、と。ありがたいことなのだ、と。そうやって「恩送り」をして行くものなのだ、と。
現在(いま)の若者にこんなことを言ってもまったく通じないのだろうな。
でも、僕はいまなお、この構造は活きていると感じている。ネット上の情報から何かを目を見開かれるようなものを学んだという経験がいまだに一つもない。目を見開かれるような情報は雑多で些末な小さな情報の集積にあるのではない。発信者の発想法、構え、在り方、要するにインストールすべきソフトにあるのではなく、OSの方にある。ネット情報の一番の難点は、このOSの在り方を学べないことだ。
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