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必ずクラスを立て直す教師の回復術!

51u8y9iceql__sl500_aa300__2『必ずクラスを立て直す教師の回復術!』野中信行著/学陽書房/2012.08

ほころびの見えかけた学級を立て直し回復する。着眼点が良い。かつて向山洋一が『学級崩壊からの生還』というエピソード集を編集したことがあるが、野中さんの新著は野中さんの考える学級経営スキル、授業運営スキルのレベルで語られている。これも良い。

面白いなと感じたのは三つ。

一つは基本が見開き2頁で構成されていること。それも見開き2頁で完結させるのではなく、必ず次の2頁につながりをもたせていること。野中さんとしては普通に文章として書き進めることはむろん可能だったのだろうが、敢えてそれをせずに読みやすさを追究したのだろうと思う。或いは編集者の方針なのかもしれない。いずれにせよ、教育書もこういうレイアウトの時代に入ったのだな、と思う。

二つ目は、野中さんがいよいよ授業について本格的に語り始めていること。見開き完結というレイアウトであり、しかも本書自体の主眼ではないこともあり、まだ簡潔に、悪く言えば荒く書かれている段階ではあるけれど、数年来の「味噌汁・ご飯授業」のエッセンスは充分に詰まっている。次著はおそらく本格的に「味噌汁・ご飯授業」に真正面から取り組んだ著作になるのではないか。そんな期待感を抱かせる。

三つ目は、最終章にQ&Aを配置したこと。現場教師の提案というものはどうしても、その教師の指導スキルだけでは済まないところがある。その教師自身の「在り方」とセットで語らなければ伝わりにくいという特徴をもつ。その意味では、最終章にQ&Aを配して間接的に著者の教師としての「在り方」に触れてもらうという手法はうまいと感じた。

全国的に明日から2学期が始まる。本書は若い教師たちの糧となるだろう。できれば、野中方式を試みた折に、うまくいったこと、うまくいかなかったことをブログやSNSなどに発信し、野中さんにフィードバックされると良いなと思う。教育現場の提案はそうしたネット上の双方向性によって深化拡充させていく時代だと認識している。

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