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8月30日(木)

1.【残席12】累積科学国語教育研究会in東京。10月6日(土)上智大学。参加費3000円。あの親塾・教師塾の多賀一郎先生、東京学芸大学の千田洋幸先生をお迎えして。FGの藤原、教室ファシリテーションの堀、そして多賀先生が模擬授業で提案します。http://kokucheese.com/event/index/46174/

2.授業は朝から5連発。教室は手元の温度計で37度。生徒がばたばたと倒れ保健室へ。これだけアスファルトで固めた街づくりをすると、北海道でもこうなるということだ。おまけに新校舎独特の空気、匂いが人を気持ち悪くさせてしまう。もうどうにもならない。困ったものだ。そんな中で俳句や説明文。

3.授業づくりには教師の仕事のすべてが凝縮されています。その教師の知識、仕事に対する構え、コミュニケーション・スキル、人間的魅力などなど、その教師の〈人間〉がすべて凝縮されているのです。その意味で、授業を5分も見れば、その教師の教師としての実力はだいたいわかるものです。

4.学級経営がうまいのに授業が下手だという教師を見たことがありません。部活動では見事な指導をして成果を挙げるのに授業は下手だという教師を見たことがありません。ましてや、授業が下手なのに見事な教育課程を編制するなどという教師がいるはずもありません授業づくりにおいて多角的な広い視野で検討できる人は、学級も部活も多角的に見えているのです。授業で深い洞察ができる人は学級経営でも部活指導でも深い洞察力を発揮しているのです。授業づくりを多角的に検討でき、子どもたちに深い洞察の目を向けられるからこそ、現実的な教育課程も編制できるのです。

5.最近、教師の学びの対象の中心が、教師の興味関心の中心が、授業づくりから学級づくりへと移ってきています。書店の教育書コーナーを見れば明らかです。かつては書棚のほとんどが、授業づくりと教育問題で占められていました。「○○の授業」「授業づくりの○○」といったタイトルがひしめき合っていました。「国語教育」「数学教育」といった教科別のコーナーも広く取られていました。その一角に「いじめの指導」とか「不登校児童の対応」とか「管理教育批判」とかがひっそりと佇んでいるという趣でした。いまは教育書コーナーの半分近くのスペースを学級づくりが占めているという状況が当たり前になりました。

6.しかし、考えてもみてください。子どもたちが学校にいる時間の8割程度は授業なのです。学級づくりも生徒指導も、学活や放課後にのみ行われるものではないのです。生き生きとした学級を特別活動だけでつくれるはずもありませんし、子どもたちが安心感をもてる人間関係を授業外のみで考えることもナンセンスなのです。授業の中でどのように教師が信頼されるような言動をとり続けるか、授業のなかでどのように子どもたち同士の人間関係をつないでいくか、こうした視点を抜きにして学級づくりも生徒指導もあり得ないのです。

7.私はいま一度、教師は学びの焦点を授業に戻すべきだと考えています。授業の中にある学級づくりや生徒指導の機能を再評価する……そういう視点を大切にすべきだと考えています。

8.もう一つ、私が危惧を抱いていることがあります。それは授業づくりの中心があたかも〈協同学習〉や〈ファシリテーション〉であるかのような風潮が一部に見られることです。もちろん、長い歳月を経て、そういう時代が来るかもしれません。わたしはも前著『教室ファシリテーション10のアイテム・100のステップ』を提案していますから、そのことは否定しません。しかし、いまなお、まだまだ授業の中心は〈一斉授業〉です。これはまったく揺るがない「事実」であり「現実」です。

9.そもそも、実は〈一斉授業〉をできない教師に、〈協同学習〉や〈ファシリテーション〉は成立させられません。子どもたちの活動したい、交流したいという意欲を喚起するのは、課題の質であり、確かなフレームワークです。そしてそれは、長く行われてきた発問研究や授業システム研究と質を同じにしています。

10.〈協同学習〉や〈ファシリテーション〉を悪いと言っているのではありません。若い教師はそれらと同時に、〈一斉授業〉をもできるようにならなければならない、と言っているのです。子どもたちを納得させたり捌いたりという手法を身につけなければ、ダイナミックな活動は機能不全に陥ります。 ダイナミックな活動の流行、ダイナミックな活動の効果は、それだけを学べば良くなったことを意味しません。学ぶことべきことが増えたことを意味しているのです。教師たる者、その覚悟をもちたいものです。

11.『一斉授業10の原理・100の原則』の装丁案が送られてきた。とてもきれいな緑である。毎回、これが届くと、「ああ、刊行が近いんだな」と実感する。

51tb6th60el__sl500_aa300_12.TUG OF WAR/PAUL McCARTNEY/1982
★★★★★

ノスタルジーも込めて★5つ。僕の人生で初めて買った洋楽アルバム。いや、SUPERTRAMPの次か。2枚目だな。

13.明日は全校生徒で劇団四季の「ライオンキング」を見に行きます。芸術教室です。

14.【残席9/今回は定員は増えません。お申込はお早めに】第6回教室ファシリテーションセミナーin東京。10月7日(日)に新宿で。参加費は3000円。堀裕嗣・山下幸・藤原友和。今回はファシリ導入へのステップをワークショップで提案します。http://kokucheese.com/event/index/46040/

15.【残席8】第2回学級づくりプログレッシヴセミナーin札幌/テーマは道徳の授業づくり・学級づくり/2012年10月13日(土)・14日(日)/札幌市内/6000円/佐藤幸司・桃崎剛寿・山田洋一・堀裕嗣/とっておきの道徳授業小・中編者揃い踏みhttp://kokucheese.com/event/index/46043/

16.第49回教師力BRUSH-UPセミナーin帯広/僕は残念ながら参加できないのですが、北海道内では一級の講師陣が揃っています。ぜひどうぞ。http://kokucheese.com/event/index/50451/

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