« 教師の表現 | トップページ | 6月16日(土) »

6月15日(金)

1.今日は試験監督が三つ。その後、国語の期末テスト。試験問題はノーミス。子どもたちからの質問もなし。一つだけ出た質問は「大意って何ですか?」という質問。「授業で教えています」と答えて終わり。まあ、ありがちである。13:40で修学旅行の振休。それにしてもずいぶんと休ませてくれるもんだ。おかげで今日も書きたくもない原稿を書いている。

2.どうやら新刊『必ず成功する「行事指導」魔法の30日間システム』が7月に刊行になるらしい。学校祭指導と合唱コンクール指導が内容だから、編集者が急いでくれたらしい。ありがたいことだ。近日中に二校が届くらしい。でも、これは必要としている教師が限られているからそんなに売れないよ(笑)。

3.さきほど男性から「女子力高ッ」というツイートがあって、違和感を覚えた。男性がこの言葉を使うのを初めて見たからだ。調べてみると、ファッションやメイクにしても立ち居振る舞いにしても、女性から見て美しさとか可愛さとか、要するに好感をもたられるような力を「女子力」ということが多いらしい。

4.ただ、定義は曖昧で、確定していないようだから、男性がファッションやメイクのセンスの良さを指して「女子力」と言葉を使ったとしても、あながち間違いではないようだ。それにしても、自らに潤いのあるイメージを付与して肯定感を抱くためのイメージ語が氾濫している。アラフォーなんて最たるもんだ。

5.まあ、新たなイメージ造語によって、気分良く過ごせるのならそれに越したことはない。基本的には良いことなのだろう。ちょっと前までは、パラサイトシングルみたいに否定的なニュアンスのイメージ造語が多かったわけで、それに比べればずっと良い。

6.僕が中学教師だからかもしれないが、教育系出版社が中学教師の市場に注目し始めているように感じる。これまで教育技術ばかりを題材にした小学校教師向けの本と、少し学術的な匂いも醸した高校教師向けの本しかない傾向があった。中途半端な存在である中学教師はどちらも買わなかったという現実がある。

7.そんなこんなで僕みたいな人間に依頼が来るのだけれど、最近、断り始めた。どうも小学校教師向けの本と同じつくりで中学校向けを書かせようとするのだ。褒めるとか叱るとか、説得するとか、いずれにしても一人の教師が生徒に対応するHOW TOを書かせようとするのだ。中学校の現実と乖離している。

8.『AKB48がヒットした5つの秘密』(角川新書)を読んだ。久し振りに苦しい読書だった。マーケティング理論はよくわかるけれど、そこに挙げられている豊富な具体例において、秋元康以外の一切の顔が浮かばないという読書は、ほとんど何も理解できないのと同じだ。僕は前田敦子の顔さえ知らない。

9.うなずき・あいづち・おどろきを〈傾聴三動作〉と言います。聞き手として話を聞くときに、話し手に話しやすい環境をつくるための三つの動作です。聞くことはよりよい情報を知るために行う「理解行為」 です。とすれば、話し手が気持ちよく話してくれるほど良質な情報を得られることになります。

10.もちろん、〈傾聴三動作〉を子どもたちに学ばせる意義としては、話し手に対する礼儀という観点もあります。特に、目上の人の話を聞くときや、パブリックな場面で話を聞くときには、話し手に対して礼を失することは許されません。

11.会議などにおいて、話したいことを明確にもっている人ほど、他人の話を最後まで聞かなかったり話の途中で人の話を遮って割り込んだりするものです。自己主張をしたいとか、自分の主張の正しさを信じているとか、そういう人に多く見られる傾向です。

12.実は、子どもたちの中にも、もこうした傾向をもつ者が決して少なくありません。人の話にすぐに割り込み、「いまは自分の番ではない」という意識が希薄なのです。コミュニケーションを円滑に進めようとすれば「番意識」、つまり、「いまはだれだれがしゃべる番」という意識が不可欠です。

13.学級組織づくりにおいて私が最も大切するのは「偶然性の排除」です。「誰とでもコミュニケーションを図れる」ことを理想にくじで決める……もちろん、一理あります。しかし、生徒会、行事、授業との連動を考えたとき、やはり優先順位は意図的な組織づくりの方にあると考えているのです。

14.山下くんがまたやらかしたようだ。さっきからスパムの嵐だ。失敗も二度目になると笑えない……。

15.質問というものは、会話をふくらませ、会話に勢いをつけるものです。多くの場合、聞き手の質問がその会話の流れを決めるのです。主導権を握るのは聞き手だと言っても良いかもしれません。

16.ただし、質問は「肯定的な気持ち」から生まれた質問であるという条件があります。「そんなのおもしろい?」「何がしたいの?」 といった否定的な質問では、会話話は途切れてしまいます。

|

« 教師の表現 | トップページ | 6月16日(土) »

今日のできごと」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 6月15日(金):

« 教師の表現 | トップページ | 6月16日(土) »