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4月9日(月)

1.入学式。今年は異例の午前中の入学式。日程的に高校の入学式と重なってしまった故の全市的な措置である。午前中にやってみるといろいろと不都合が出た。とにかく時間がない。代表生徒挨拶の最終確認の時間がない。会場をつくる時間がない。校歌練習やPTA集会に余裕がない。ないない尽くしである。

2.こうやっていつもと違う日程でやってみると、毎年何気なくやっている行事がいかに機能的につくられているかということがよくわかる。何年も何十年もかかって、少しずつ修正されていまの形ができてきたのだ。当たり前といえば当たり前なのだが、こういうところに歴史の重みみたいなものを感じる。

3.結局、入学式関係の生徒たちはみんな時間外の動きになる。つまり、朝早く登校ということになる。生徒会長や新入生代表挨拶生徒は朝1時間近く早めに登校。吹奏楽部は2時間近く早めに登校。更に日曜日の夕方から係教師や部活生徒が集まって最低限の会場準備を行った。それでなんとか間に合わせた感じ。

4.ただし、悪いことばかりでもない。午後があいて、いつもの年ならなかなか日程がとれない年度当初の特別委員会がすべて行われた。午後からは学校評価とか学校保健とか小中連携とか合築検討などなど、メンバーの顔合わせと年度計画の策定が次々に行われた。これで月行事的にはずいぶんと楽になった。

5.メリットとデメリットを比べると五分五分という感じではあるのだが、基本的にメリットは教員側の会議ができたということであり、デメリットは生徒や保護者に負担をかけることばかり。やはり僕の中では午後が良いという結論に至った。教員が楽になった分が生徒や保護者の負担になるのでは本末転倒である。

6.これが前日に会場設営ということになれば問題はほとんど解消される。前日が平日であればそれもいいだろう。しかし、今年の場合、前日は日曜日。ということは金曜日に会場設営、土日の部活を中止ということにせざるを得ない。それはそれで生徒の活動機会を奪うことになる。悩みどころである。

7.明日からはいよいよ授業が始まる。例年通り古典から始めようと思う。「おくのほそ道」だ。視写→一斉音読→暗唱である。たぶん1時間で30回くらいは読むことになるだろう。僕も生徒もくたくたになること間違いなし。今年は3年生を6学級もつから、これを今週中に6回繰り返すことになる。とほほ…。

8.そういえば、6学級もつのは教員人生初である。5学級もったことは何度もあるけれど、6学級というのは初めてだ。同じことを6回繰り返すというのはどういう気持ちなんだろう。もちろん学級によって同じ授業をやっても同じようには進まないものだが、それでも音読なんかだとほとんど同じになるはずだ。

9.いまスーパーに行ったら、もう鯉のぼりのおまけつきのお菓子がたくさん並んでいた。まだ1ヶ月近くもあるというのに。僕は子供の頃から鯉のぼりが大好きだ。祖母が鯉のぼりを買ってくれたときのことをまだはっきり覚えている。あの、大きく風になびく壮大さに、子供心にしびれたものだ。懐かしい。

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11.入学式。僕は式の途中で具合の悪くなった新入生を一人連れ出して養護教諭に引き渡したのだが、放課後その養教が真剣な目で「堀先生、どうやってあの具合の悪い生徒を見つけたんですか?」と訊いてきた。少しでも何かヒントになることがあれば…という真剣な眼差しだった。プロの眼差しとでもいおうか。

12.でも、実は僕がその生徒を見つけた(実は見つけてさえいないのだが)のは偶然に過ぎない。新入生代表挨拶をする生徒は僕が指導したので、僕はその生徒の出番の直前に「もう少しだぞ。緊張してないか?」と声をかけに行った。その際、その近くに座っていた具合の悪い生徒が僕に声をかけてきたのである。

13.それにしても、養護教諭のあの迫力ある眼差しには圧倒された。そんな感じの答えで申し訳ないような気さえしてきた。ああいう養護教諭は信頼できるなあ……と感じた。今年転勤してきた養護教諭なので年齢はよくわからないのだが、かなりのベテランである。ベテランにしてあの迫力。見習いたいものだ。

41ip7xwyeyl__sl500_aa300_14.EACH TIME/大滝詠一/1984

僕の中で80年代を象徴するのは圧倒的に大滝詠一と村上春樹だ。僕ら以上の世代はこの二人をとにかく狂ったように聴き、読んだように思う。なんというか80年代以降の感性の基礎を築いた二人……という感じがする。僕もこの二人にはいろんな意味でものすごく影響を受けている。

15.最近、僕が口癖のように講座で言うことに「意味のないことも、続けると意味をもつ」ということがある。これは意味がなくても明るく笑えることを続ける……という話を例にすることが多いのだが、実はたいして意味のない小さな悪行も、続けると大きな悪行として意味をもつということも含んでいる。

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