4月30日(月)
1.ウイルスバスターの更新をしようとしたら、なぜか前のものをアンインストールできずに更新ができない。今日で切れるからなんとしても今日中に更新しなければならない。相談窓口に電話をしてなんとか更新することができた。結局、この作業に5時間かかった。とほほ…。その後、原稿執筆。
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1.ウイルスバスターの更新をしようとしたら、なぜか前のものをアンインストールできずに更新ができない。今日で切れるからなんとしても今日中に更新しなければならない。相談窓口に電話をしてなんとか更新することができた。結局、この作業に5時間かかった。とほほ…。その後、原稿執筆。
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1.【いいよ4日後/定員65名/残席6】教育サークル「未来の扉」春の研修会/5月3日(木)/京都佛教大学紫野C/糸井登・堀裕嗣・藤原友和/小学校高学年と中学校の連関について考えます。GWの京都で生徒指導についていっしょに考えませんか
2.【いよいよ5日後/残席4】第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/5月4日(金)/京都佛教大学紫野C/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの京都でお逢いしましょう。
3.【いよいよ6日後/残席6】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
4.【いよいよ1週間後です/定員70名/残席11】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
5.【拡散希望/定員50/残席43】第1回学級づくりプログレッシヴセミナーin東京/2012年7月14日(土)/上智大学/堀裕嗣・山田洋一/参加費:3000円/学級づくりと授業づくりの勘所
6.【拡散希望/受付開始/定員50/残席36】教室実践力セミナーin東京/学級づくり&授業づくりの原理原則・ALL堀裕嗣セミナー /2012年7月15日(日)/講師:堀裕嗣/参加費:5000円/会場:上智大学(予定)
7.「見える」と「聞こえる」と「感じる」と「考える」。四つが同時達成できるからこそ演劇なのだ。
8.脚本には一般的な基本構成があります。いかなる脚本も主人公の成長物語であるという基本構造をもっています。もちろん例外はありますが、基本的に小・中学校の生徒用できている脚本については、そのすべてが主人公の成長物語であると言っても過言ではありません。まずこれを大きく意識しましょう。
9.一昨日の夕方からずーっとPCに向かっているので、腰が痛くなってきました。目もチカチカしてきました。こんなとき、年だなあ…と感じます。原稿執筆の天敵が意欲や技術ではなく、体力になってきました。なんともいえない残念な気持ちになってしまいます。ぞも頑張りますけれど……。
10.どうやら腰と目が限界に近づいてきています。休憩を兼ねて、躰を動かすことも兼ねて、父を見舞い、母と温泉に入ってこようと思います。
11.いま気づくと、二日間で60頁を書いた計算になる。よく頑張ったものだ。今夜は少しだけお酒を飲んでゆっくりしようか……そんな悪魔のささやきが聞こえてくる。いやいやダメだ。その悪魔のささやきでこれまで何度失敗してきたことか。目指すは完成である。完成してからゆっくり休めばよろしい。
12.つい先日。石川晋がSPRINGSTEENのBRN IN THE USAを評して「国威高揚もの」という言葉を使っていた。それを読んで僕は「ああ、石川晋は根が左翼なのだなあ」と感じたものである。人間の思想というものは、本人が意識するしないにかかわらず、こうした些細な言葉遣いに表れる。
13.僕は高校生のとき、BORN IN THE USAを聴いて「オレはUSAで生まれた」という単純なフレーズがこんなにも大ヒットになり、みんなに受け入れられる文化とはどういうものなのかと不思議に感じた記憶がある。「オレは日本で生まれた」というフレーズは歌にならないし絶対にヒットしない。
14.語順もある。日本語では「生まれた」はどうしても最後に来てしまう。しかし、SPRINGSTEENは何より「BORN」を激しく唸るように叫び、そして語る。「情熱」とか「哀愁」とか「成功」とか「栄光」とか、ありきたりな抽象語を羅列することで歌にしてしまうこともある。日本語ではできない。
15.佐野元春がSPRINGSTEENに影響されて、日本語の抽象語を羅列して歌をつくったが、まったく成功しなかった。この国での成功例は「よこはま」「たそがれ」「ホテルの小部屋」「口づけ」「残り香」「煙草の煙」という五木ひろしの「よこはまたそがれ」くらいではないだろうか。
16.BORN IN THE USAと同時期にHUEY LEWISがHEART OF ROCK & ROLLをヒットさせていたが、この曲には「タルサ・オースティン・オクラホマシティ・シアトル・サンフランシスコ……」といった都市名を羅列する歌詞があった。これも日本では成立しない。
17.成功例は北島三郎の「津軽・八戸・大湊」「小樽・函館・苫小牧」「留萌・滝川・稚内」という「風雪ながれ旅」くらいではないだろうか。こんなつまらないことを考えながら、けっこう演歌ってすごいなあ……と思うのであった。
18.昨日、スーパーで久し振りにお菓子のコーナーに行ったら、本当に久し振りに懐かしいお菓子を見つけてしまった。見たのは何十年ぶりだろうか。ブルボンのホワイトロリータ、ルマンド、バームロールの三種である。あまりに懐かしくて三つとも買ってしまった。いま三つとも開けて、一つずつ食べている。
19.CAFE BLEU/THE STYLE COUNCIL/1984
昔、よく聴いたなあ。
20.学校祭のステージ発表に関する原稿、行事本の第三章が第三節まで完成した。実に59頁である。ほとんどは今日一日で書いたものだ。よく頑張ったものである。おそらくこの章はあと6~8頁ほどで完成する。酒も飲まずにこの時間まで執筆である。あとは明日にしよう。いよいよ行事本の完成が見えてきた。
21.金曜の夕方から二日半で実に80頁分の原稿を書いた。僕にはまだまだ瞬発力があるようだ。でも、こういう書き方じゃダメだ。まとまった時間が書けないというタイプを脱したい。毎日3~5頁ずつをコツコツと書ける、そういう書き手にならなければ量産はできない。でも苦手なんだよなあ、そういうの。
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1.【拡散希望/定員65名/残席8】教育サークル「未来の扉」春の研修会/5月3日(木)/京都佛教大学紫野C/糸井登・堀裕嗣・藤原友和/小学校高学年と中学校の連関について考えます。GWの京都で生徒指導についていっしょに考えませんか
2.【拡散希望/定員50/残席36】教室実践力セミナーin東京/学級づくり&授業づくりの原理原則・ALL堀裕嗣セミナー /2012年7月15日(日)/講師:堀裕嗣/参加費:5000円/会場:上智大学(予定)
3.【拡散希望/受付開始/定員50/残席45】第1回学級づくりプログレッシヴセミナーin東京/2012年7月14日(土)/上智大学/堀裕嗣・山田洋一/参加費:3000円/学級づくりと授業づくりの勘所
4.今日は出かけることもなく、遊ぶこともなく、テレビを見ることもなく、ひたすら原稿執筆の予定。こういうGWは哀しいが、後半が京都・名古屋・大阪と原稿が書けない日程なので致し方ない。来年はこういうことのないように計画的に執筆したいものだ。でも、こんな執筆依頼の集中は今年が最後だろう。
元とちせのアルバムの中で好きな1枚。再びデビュー前のインディーズの頃の雰囲気を醸し出している1枚で、懐かしささえ感じる。なんという映画だったか忘れてしまったが、三億円事件を扱った宮崎あおい主演の映画のタイトル曲「青のレクイエム」が収録されている。
6.いま、行事指導の本を書いているのですが、昨日からステージ発表指導の章を書いています。たったいま、「ユニット型ステージの構成法」という第一節の執筆を終え、「演劇型ステージの構成法」という第二節の執筆に取りかかり始めました。今朝10時に起きてから、約4時間で20頁分が完成です。
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1.【いよいよ1週間後/残席4】第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/5月4日(金)/京都佛教大学紫野C/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの京都でお逢いしましょう。
2.【拡散希望/定員30名/残席4】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
3.【いよいよ10日後です/定員70名/残席11】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
4.午前中は身体測定、データの打ち込み。僕の担当は男子が生徒指導、女子が身長。昼食に鰊蕎麦。午後は校内研修会。教室環境整備がメインテーマ。その後引っ越し作業。国語科準備室とPC準備室の片付け。ものすごいゴミ。持ち主不明の私物の山。備品もかなりのものを廃棄。VHSビデオはすべて捨てた。
5.良い校内研修の条件に、「校内の人材をいかに活用するか」があるように思う。私の勤務校のような大規模校だと尚更だ。それぞれの先生が得意としている領域が必ずある。それを1回1回の校内研修会で発表してもらい共有化していく。つまらない仮説検証型の校内研究よりもずっと実践的で有意義だ。
6.今夜から3連休にかけて、ある本の執筆が佳境に入っている。修羅場を迎えていると言った方が近いかもしれない。いずれにしても、この3連休で1冊完成させてしまおうと思っている。なんとか、夕方から軌道に乗って執筆を続けられている。このままある程度キリの良いところまで今夜中に進みたい。
7.【拡散希望/受付開始/定員50/残席45】第1回学級づくりプログレッシヴセミナーin東京/2012年7月14日(土)/上智大学/堀裕嗣・山田洋一/参加費:3000円/学級づくりと授業づくりの勘所
8.【拡散希望/定員50/残席37】教室実践力セミナーin東京/学級づくり&授業づくりの原理原則・ALL堀裕嗣セミナー /2012年7月15日(日)/講師:堀裕嗣/参加費:5000円/会場:上智大学(予定)/
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1.授業は4時間。今年から僕の持ち学級になった1クラスが音読テストを人前で受けるのにガチガチに緊張していた。昨年からもっていた学級では「おくのほそ道」冒頭の暗唱テストがイベント化してきた。あるクラスでは指名された生徒が18人連続で合格。その話を聞いた他クラスも記録更新を目論み始めた。
2.授業は4時間。今年から僕の持ち学級になった1クラスが音読テストを人前で受けるのにガチガチに緊張していた。昨年からもっていた学級では「おくのほそ道」冒頭の暗唱テストがイベント化してきた。あるクラスでは指名された生徒が18人連続で合格。その話を聞いた他クラスも記録更新を目論み始めた。
3.【いよいよ1週間後/残席3】第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/5月4日(金)/京都佛教大学紫野C/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの京都でお逢いしましょう。
4.第3回教室ファシリテーションセミナーin京都の最終案内を送付いたしました。ご確認下さいませ。
5.【いよいよ10日後です/定員70名/残席11】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
6.【いよいよ9日後です/定員30名/残席4】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
7.第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋の最終案内を送信いたしました。お申し込みの皆様はご確認下さいませ。
8.結局、教育というものは、教えるべきは徹底して教え、経験させるべきは大胆に経験させる……この二点に尽きるような気がしています。
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1.授業は3時間。いずれも暗唱テストや音読テスト。うち1時間は授業参観。放課後は学年PTA集会。退勤後は岩見沢に行って父を見舞い、母と一緒に長沼温泉へ。温泉のあと、長沼名物のソフトクリームを食べる。なかなか美味。
2.今日のPTAの挨拶。「昨年に引き続き、国語の堀でございます。私、白石中央に住んでおりまして、皆様と生活圏をともにしております。ビッグハウス(近隣のスーパーの名前)によく出没いたします。先日、お刺身コーナーで半額シールを貼っているお兄さんの後をついていっていると、後ろからある保護者の方に声をかけられて、ドキーッといたしました。スーパーでお声掛けいただきますときには、時と場合を選んでください。本年度もよろしくお願いいたします。」
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1.授業は2時間。空き時間が3時間。割とゆったりした一日だった。空き時間は1時間が修学旅行に向けての学年集会で流すビデオをつくるために過去の映像を探す。もう1時間は勤務の聞き取り調査。道教委と市教委が来て面談。もう1時間はいろいろな学級の学活をまわりながら様子を窺う。放課後は学年会。
2.授業はいよいよ「おくのほそ道」冒頭全文の暗唱テストに入った。例年に比べて比較にならないほどに一発合格の人数が多い。実は今年度は「月日は~旅に死せるあり」の暗唱テストのあと、暗唱した部分を暗唱で、残りの部分を音読でスラスラとという音読テストを入れた。その後の暗唱テストである。
3.間に入れた音読テストは読み間違わず、詰まらず、噛まずに最後まで読み通すという採点基準としたので生徒たちは徹底的に読みの練習をしてきた。その次の時間の全文暗唱テストである。何度も読む練習をして暗唱してしまったのだろう。こんなひと工夫によって評価基準を超えさせるのが教師の仕事である。
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教師に必要な資質。子どもといっしょに馬鹿げたことに一生懸命取り組めること。そしてそれを楽しめること。人はいっしょに笑った分だけ人間関係を築くことができます。子どもたちとの関係も同じです。行事やレクだけでなく日常会話でも子どもたちとともに楽しむ姿勢が必要です。できれば、PTAとも。
馬鹿げたこと…。くだらないこと…。意味のないこと…。
あなたは楽しめますか? 生徒たちが休み時間のたびにやっていますよね。馬鹿げたことも、くだらないことも、意味のないことも……。生徒たちのそのわけのわからないパフォーマンス。あなたは笑えますか?
いまは笑えないとしても、学生時代なら笑えたかも……。胸に手を当てて考えてみましょう。あなただって、学生時代、友達と馬鹿なことばかりやっていたのではないでしょうか。
私はやっていました。コンパのたびに芸と称してウォシュレットの真似をしたり(口から水をふきだして友人のおしりにかける)、大通公園の噴水で一晩中泳いでシンクロナイズド・スイミングの真似をしたり、電車の左右の網棚に一人ずつ昇って「よーい、ドン」で競争して車掌さんに大目玉をくらったり……。いま考えると目も当てられないようなとんでもないことをたくさんやっていました。そんな馬鹿げた、くだらない、意味のないことたちが、いまとなっては良い想い出となるとともに、いまなお私の教師としてのバイタリティをも支えてくれているような気もしています。
そして何より、いっしょに芸をしたり、噴水で泳いだり、網棚競争をしたりした友人たちが、みな教師になり、いまなおかけがえのない友として、間違いなく現在の私の教師生活の精神的な支えとなってくれているのです。
根っから真面目な先生には耳の痛い話かもしれませんが、教師と生徒との人間関係づくりを考えたとき、教師が真面目すぎることによってうまくいかないこと……というのがたくさんあります。私のように、馬鹿げた、くだらない、意味のないことが大好きな人間になる必要はありませんし、生徒たちの意味のないパフォーマンスに参加する必要もありませんが、世の中にはそういう楽しみ方があるのだということを理解することは必要なのではないでしょうか。そういう世界を理解できないとしたら、実は人間としては一面的なのではないでしょうか。私はそう思います。
もちろん、いま、私は学生時代のような馬鹿げたことはしません。やりすぎだと思えば、生徒たちのパフォーマンスを制止もします。しかし、生徒たちがその意味のないパフォーマンスを楽しんでいることの、その〈質〉を理解している人間が制止するのと、理解していない人間が制止するのとでは、自ずからその制止の在り様が異なるのです。そして、その在り樣こそが生徒たちにストレートに伝わっているのであり、その在り樣こそが教師としての資質なのだと言っても過言ではないのです。
人はいっしょに笑った分だけ、いっしょに楽しく過ごした分だけ、人間関係を築くことができます。立場の違いや利害関係を越えて、〈情〉でつながるようになります。その笑いに、その楽しさに意味など必要ないのです。いっしょに笑う、いっしょに楽しく過ごすということだけが重要なのです。学生時代の友人との関係を思い起こせば、だれもが思い当たるはずです。
生徒たちとの関係も同じです。いつも苦虫を噛んだような表情をしていたり、口うるさくお説教ばかりしたりしていて、生徒たちに「自分の言うことを聞け」と言っても無理があります。もちろん、必要なときには必要な指導をしなければなりませんが、日常の学校生活においては無駄なこと、馬鹿げたこと、くだらないこと、意味のないことを生徒たちといっしょに楽しめる感性をもちたいものです。
実は、この原理はPTAが相手でも同じです。時には呑む。保護者が行きたいというならカラオケにも付き合う。それも仕方なく付き合うのではなく、自分も楽しんでしまう。年に何度もあるわけではないのですから。
私がこういう考え方をするようになったのは、ある一冊の新書との出逢いがきっかけです。それは森口朗著『いじめの構造』(新潮新書・2007年6月)における〈スクール・カースト〉という概念との出逢いを指します。
学級集団を構成する生徒たちは、時代とともに変容しています。現代の生徒たちは、〈自己主張力〉〈共感力〉〈同調力〉の総合力としての「コミュニケーション能力」の高低を互いに評価し合いながら、自らの〈スクール・カースト〉の調整に腐心していると見て良いでしょう。〈スクール・カースト〉は別名「学級内ステイタス」とも呼ばれ、学級への影響力・いじめ被害者リスクを決定し、生徒たちを無意識の階級闘争へと追い込んでいる、重要な概念です。
では、森口朗氏の提案を軸に〈スクール・カースト〉の概念を見ていくことにしましょう。
21世紀に入って、教育界から政財界に至るまで、これからの人間に必要なのは「コミュニケーション能力」であると声高に叫ばれています。しかし、「コミュニケーション能力」とはいったい何であるのか、その具体は何なのかについて、説得力ある論述はなかなか見られません。森口氏は、これを子ども達が〈自己主張力〉〈共感力〉〈同調力〉の総合力と捉えていると分析しました。〈自己主張力〉とは自分の意見を強く主張する力、〈共感力〉とは他人を思いやる力、〈同調力〉とは周りのノリに合わせる力のことです。
更に詳しく言うなら、次のようになります。
○自己主張力…自分の意見をしっかりと主張することができ、他人のネガティヴな言動、ネガティヴな態度に対してしっかりと戒めることのできる力。80年代以降、世論によって大切だと喧伝されてきた能力であり、臨教審以来の教育政策の根幹として位置 づけられてきた能力でもある。。
○共感力…他人に対して思いやりをもち、他人の立場や状況に応じて考えることのできる力。従来から学校教育で大切と考えられ、リーダー性にとっても絶対に必要とされ重視されてきた能力。多くの教師が「いい子」「力のある子」と評価する要素にもなっている。
○同調力…バラエティ番組に代表されるような「場の空気」に応じてボケたりツッコミを入れて盛り上げたりしながら、常に明るい雰囲気を形成する能力。子どもたちによって現代的なリーダーシップには不可欠と考えられている、現実的には最も人間関係を調整し得る能力。
この三つの総合力を「コミュニケーション能力」と呼び、〈スクール・カースト〉(=学級内ステイタス)を測る基準としている、というわけです。毒舌タイプの級友にツッコミを入れて逆にオトしたり、大人しい子やボケ役の子をイジじって盛り上げたりしながら、「場の空気」によって人間関係を調整していく、そうした高度な能力だと思えば良いでしょう。
森口氏はこれをマトリクスとしてまとめ(45頁)、三つの力といじめ被害者リスクとの関係を示しました。そこで分析されているのは、現代の学級が以下の8つのキャラクターによって構成されている、ということです。
①スーパーリーダー(自己主張力・共感力・同調力のすべてをもっている)
②残虐なリーダー(自・同をもつ)
③栄光ある孤立(自・共をもつ)
④人望あるサブリーダー(共・同をもつ)
⑤お調子者・いじられキャラ(同をもつ)
⑥いいヤツ(共をもつ)
⑦自己中心(自をもつ)
⑧何を考えているかわからない(自・共・同のどれももたない)
ここで言う「スーパーリーダー」は、現在の学級にはほとんどいません。それに対して、「お調子者」「いい奴」「自己中心」はかなりの数がいます。また、「残虐なリーダー」も一定程度います。こうした集団構成が現在の学級集団の統率を著しく難しくしているのです。
さて、ここで教師の立場として考えておかなければならないことは、実はこの〈スクール・カースト〉が、決して生徒たちだけが対象になっているわけではない、ということです。実はこうした階級闘争の眼差しは、担任教師にも向けられているのです。もしも、担任教師が「自己主張力」と「共感力」しかもたず、「同調力」をもっていないとすれば、それは「スーパーリーダー」以下、「残虐なリーダー」と同等程度のカーストと見なされることになります。「共感力」「同調力」はあるけれども「自己主張力」が弱いという場合には、「残虐なリーダー」以下の「人望あるサブリーダー的な教師」と見なされています。「自己主張力」だけなら「自己チュー教師」、「共感力」だけなら「いい奴だけど、いじめのターゲットになり得る教師」とさえなるわけです。
おそらく最近の小学校高学年において頻出している学級崩壊は、担任教師のカーストが低く、それ以上のカーストとして認められている子どもたちの影響力の大きさによって引き起こされていると見て間違いありません。こうした現状に鑑れば、現在、学級担任が「残虐なリーダー」タイプや「お調子者」タイプと対立しながら学級を統率していくことは至難の業です。その意味でも、子どもたちのノリ、時代的なノリに対する、教師の「同調力」が重要になるのです。他人を思いやりましょう、規律を守ることが大事だ、といった真面目一辺倒の路線では立ちゆかないのが現代的学級の特徴なのです。
教師はいま、「自己主張力」「共感力」「同調力」という三つの力の総合力としての「コミュニケーション能力」をもたねばならない立場に置かれています。ベテラン教師、お母さん教師、優しいお兄さん・お姉さん教師が、学級を統率することができずに崩壊させる要因がここにあります。
馬鹿げたことに一所懸命に取り組めること、そしてそれを楽しむことができること……。教室の資質として、私がこのことを重視するのはこうした現状分析に基づいているのです。
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1.授業は4時間。どのクラスも暗唱テストや音読テストなど。金曜日の午後課題を回収。提出率まずまず。未提出社にかなり厳しく催促。空き時間は5/9(水)の学年集会の企画立てと新校舎落成式典のプログラムづくり。放課後は小中連携の打ち合わせや先週の研修会の写真、昨年の修学旅行写真の整理など。
2.ある出版社から新しい企画が入る。これがよくできた企画で、久し振りに依頼企画で「書きたいな」と思うような企画。おかげで、この原稿を書く時間を確保するため、今日はさぼらずに原稿を書こうという気になる。人間のやる気ってこういうことにものすごく左右されるものである。
3.行事指導の本を執筆中です。合唱コンクール指導の章がひと段落して、今日からステージ発表指導の章の執筆に入りました。僕は長く演劇部の顧問をしてきましたし、学生時代に演劇をやっていたこともあります。やはりよく知っている領域の執筆は順調に進むものだなあ……と改めて実感します。
4.SWEEEHEART OF THE SUN/THE BANGLES/2011
SUSANNA HOFFSの声は相変わらずキュートだなあ…と思う。THE BANGLESは3人になったようだ。
5.師をもつ。あなたは師をもっているでしょうか。教師として子どもたちの前に立っているというのに、自らは学生時代に習ったことなど役に立たないなどと嘆いてはいないでしょうか。私は二十数年の実践研究生活で確信しています。良き実践者は必ず良き師をもっているというテーゼを信じて疑いません。
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教師に必要な資質。無駄とわかっていることに取り組めること。教師は人間相手の商売ですから、常に成果が上がるわけではありません。すぐに効果があらわれることなど皆無です。しかし、それを続けるということでしか、成果が上がることはないのです。「それでもやる…」 教師の仕事はその連続です。
あなたは無駄を楽しめますか?
日曜日にむさぼる惰眠……心地よくてなかなか起き上がれない。
ウィンドウ・ショッピング……買いもしないのになぜかワクワク。
きっとそんなに使わない……わかっていても買ってしまう新製品。
特別見たいわけじゃない……なんとなく見てしまうテレビドラマ。
みんな無駄なのに、あなたの生活になくてはならない。無駄とわかっていてもそれがないと生きていけない。無駄とわかっているけどやめられない。だって楽しいんだもの……。そんな無駄なのではないでしょうか。そして、そんなポジティヴな無駄が、あなたの生活にはいっぱいあるのではないでしょうか。
あるとき私は、ある教師が「あんな子に指導しても無駄だから指導しない」と言っているのを聞いたことがあります。気持ちはわからないでもありませんが、それは仕事を放棄しているのと同じです。だって、教師の仕事は無駄の連続なのですから……。無駄だからしないと言ってしまっては、教師の仕事がほとんどなくなってしまいます。
言うまでもなく、教師は人間相手の商売です。しかも人間一般ではありません。相手は子どもです。
子ども相手の商売ですから、当然、指導してすぐに成果が上がるとは限りません。いいえ、むしろすぐには成果が上がらないのが普通です。
それどころか、一度指導したから、一度注意したからと言って、行動が改まるだろうと考えることさえできません。子どもは指導してもすぐには行動が改まらず、また、改まらないからと言って自己責任に帰すこともできません。そういう存在を相手にしている商売、それが教師なのです。
指導しても行動が改まらないからと言って諦めてしまっては、改まらない行動を認めてしまうことになります。注意しないことによって、指導しないことによって、もっと悪い方向に進んでしまうかもしれません。無駄だからやらないという態度では、もしかしたら子どもたちを現状維持のままでいさせることさえできないかもしれないのです。
このあいだ指導したばかりだというのに、また同じようなことをしでかした……。もうしないって泣いて謝っていたのに、今日もまたあの子の悪口を言った……。また忘れ物、まったくこの子はやる気があるのだろうか……。確かにそういうことは日常茶飯です。
しかし、日常茶飯事だということは、子どもという存在がそういうものだということをも表しているのです。そういう子どもらしさに対して、本気で怒りを感じてしまうということは、実は子どもと同じ目線に立っていることを意味しています。
これも酒席でのことですが、かつて野口芳宏先生が次のようにおっしゃっていたのを印象的に覚えています。
「摩擦っていうのはねえ、両者がぴったりくっついていないと絶対に起こらないんですよ。人間関係の摩擦もそういうものです。教師が生徒や保護者と同じ目線でしゃべると摩擦が起きます。でも、たった1ミリでも高い目線、広い目線をもてば、まったく摩擦は起こらないんですよ。教師が高く広い視座をもたなければならないというのはそういうことなんです。」
もう十年以上も前の記憶ですし、ましてや酒の入った席での会話ですから記憶が覚束ないところもあります。でも、確かこんな内容だったと思います。まだ若かった私は、酔いながらも「なるほどなあ」と深く感動したのをよく覚えています。と同時に、「それは難しいことだな」と感じたことも強く印象に残っているのですが。
それから十数年が経ちました。私はいま、このことも「明後日の思想」の応用だと考えています。
つまり、こういうことです。
一度や二度の指導ではまったく進歩していないように見える子どもも、半年前と比べたらずいぶんと成長しているものです。そしてその半年前からの成長は、あなたが毎日のように指導し、保護者が毎日のように言い聞かせ、そして他ならぬ子ども自身がなんとかしようと頑張った、その結果なのではないでしょうか。
こんなふうに少しだけ、長いスパンで子どもの成長を見つめてみると、いろんなことが見えてくるものです。そういえば半年前にしたお説教は無駄ではなかったのかもしれない……なんて思えてくるものです。
この過去と現在との相関を、いまこの瞬間と未来との相関に当てはめて考えてみてはいかがでしょうか。半年後にはこの子もいまより某かの成長をしているはずだ。その半年後の成長にとって、いま私がしようとしている指導も某かの効果を及ぼすのかもしれない。そんなふうに考えてみるのです。
無駄のように思えることはいっぱいあります。しかし、それでも指導するのです。指導し続けるのです。教師の仕事はその連続なのです。
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1.今日は一日お休み。急ぎの仕事は雑誌原稿が1本。これを仕上げれば本の原稿をどんどん進められる。来週は5日間頑張れば金曜日に呑み会のない3連休が待っている。今日から来週にかけて原稿執筆三昧になりそう。4連休の京都・名古屋・東京のPPTは平日でなんとかなりそう。原稿モードに入ってきた。
2.まずは学級経営本の1節を書かなければならない。これが仕上がれば雑誌原稿だな。この二つをなんとか15時までに上げたい。そうすれば、かなり余裕をもって新しい本の第1章に取りかかれる。この第1章40頁を連休までに仕上げたい。それで平日も含めて毎日数頁ずつ書いていけば良い状態に入れる。
3.MOVE LIKE THIS/THE CARS/2011
ベンジャミン・オールのいないカーズ。彼のボーカルだったら…と感じられる曲が数曲あるのがなんとも哀しい。4曲目の「SOON」なんてまさにそうだ。ベーンジヤミン・オールのためにつくられた曲ではないのかとさえ思わせる曲である。
4.支援を要する子と関わっていて思うのは、教師の「教え方」以上に「在り方」のほうを圧倒的に問われていること。この認識に立つと、支援を要しない子にとっても「在り方」のほうが重要だとわかってきます。ここまで来ると、支援を要する子と要しない子という境界のナンセンス性に気づくようになります。
5.誤解を怖れずに言えば、仕事なんてなんとでもなるのです。あなたが一日くらい休んだところで、あなたが突如入院したところで、あなたが心の病で休職したところで、だれかがなんとかしてくれます。強迫観念で働くことをやめて、もっとおおらかに働きましょう。日本人にはこのくらいの気持ちが必要です。
6.頑張らなきゃならないけれど、頑張りすぎてはいけない。自分で限界をつくっちゃいけないけれど、決して無限だと思ってはならない。みんなこんなあたり前のことを忘れがちになる。視野狭窄に陥る。みんな完璧じゃないけれど可能性はある。「完璧じゃない」も「可能性がある」もともに忘れてはならない。
7.
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教師に必要な資質……。 孤独に耐える力をもつこと。教師の仕事の第一は生徒と良好な関係を築くことではありません。彼らを正しい道へと導くことです。そして第二に、自分の判断した正しさが本当に正しいかを常に疑い続けることです。それが結果として、生徒との良好な関係を築くことにつながるのです。
多くの教師が孤独に耐えられません。
生徒に嫌われるのに耐えられなくて甘くなったり、保護者のクレームを怖れて事なかれ主義に陥ったり、同僚との軋轢を避けて結果的に自分の学級生徒たちにマイナスになるような納得できない提案を受け入れたり……。すべて「孤独に耐える力」の欠如が原因なのです。
教師たる者、孤独に耐えねばならぬという覚悟が必要です。
教師には生徒や保護者とぶつかったとしても筋を通さねばならないこと があります。人を導くには孤独を噛みしめることも少なくありません。
自分しか知らない、他人に言えない、他人を頼れない、それでも自分で正しいと信じたことを行う、そう判断する。そしてそれを行動に移す。一人で静かに進んでいく。そういうことだって、年に一度や二度はあるのが当然なのです。それがリーダーであり、指導者なのですから。
私の経験から言っても、教師として孤独を噛みしめることなど、年に何度もあることです。自分が良かれと思ってしたことが生徒に理解してもらえなかったとか、自分のとった行動が保護者に理解されなかったとか、自分が良かれと思って練りに練って考えた提案が職員会議で通らなかったとか、人間同士の営みなのですからそんなことはあって当然です。
しかし、大切なのは、それでも生徒たちの前では「笑顔」でいなければならない、ということです。何か苦しいことがあったときに苦しい顔をする、何か腹立たしいことがあったときに苦虫を噛んだ表情をする、何か哀しいことがあったときにそれが表情に出て生徒に気を遣わせてしまう、すべて教師としての職責を果たしているとは言えません。
もちろん、感情を素直に表現したことによって、かえって生徒たちとの関係が好転するということはあり得ます。しかし、そういう例外が存在することは、決して教師としての原則的な姿勢を崩して良いという免罪符にはなりません。私たちはもっと〈教師として在り方〉についてストイックになるべきなのではないでしょうか。
教師という職業は生徒たちに好かれるためにあるわけではないのです。ましてや、自らの自己表現の場であったり、自らの自己実現の場でなどあるはずがありません。教師という職業は、生徒たちを「社会に有用な人間」にするために、そして「将来、自分で生きていくことができる人間」にするために、総じて〈自立した大人〉へと成長させるためにあるのです。学校教育という制度に対して、教師という職業に対して、社会が与えているコンセンサスはそういうことです。もちろん、教職に就いた者が教育実践によって自己表現したり、教育実践を通して自己実現したりすることがありますが、それは生徒たちを〈自立した大人〉に導こうと努力し試行錯誤した結果として、たまたま自己表現や自己実現を果たしているのであって、決して自己表現や自己実現を目的として教育実践したのではありません。後に続く皆さんはこれをはき違えてはなりません。そして、その努力や試行錯誤において、そうした人たちはみな、幾度となく孤独に耐えてきたのです。
もう一つ、強調しておきたいことがあります。それは、孤独に耐えなければならない場面というのが、年齢を重ね地位が上がることによって増えることこそあれ決して減ることはない、ということです。私の経験から言って、ただの学級担任時代よりも学年主任のときのほうが孤独に耐える機会が間違いなく多かったといえます。もしもあなたが、ベテランになったらこの悩みはなくなるのではないかとか、昇進したらこんなにつらい思いをしなくて済むのではないかとか感じているとしたら、それは幻想に過ぎません。私には経験がありませんが、教頭先生や校長先生は私には想像もつかないような質の孤独に耐えているに違いありません。そうした想像力をもつことも、教師として、いいえ社会人として重要なことです。
もしもあなたが、自らが努力し、試行錯誤し、時間と労力を費やした分だけ、生徒たちと心が通じ合い、充実した毎日を送れるのだと夢想しているとしたら、それは自分の中にどこか〈対価〉を求める、〈市場原理〉的な心象があるのではないかと反省すべきです。そのような〈市場原理〉に基づく対価の期待は、教師という仕事と最もかけ離れた期待と言わざるを得ません。
教職の仕事のほとんどは「孤独に耐えること」なのだと言っても過言ではないのです。
では、どうすれば、孤独に耐え、笑顔でいられるのでしょうか。その原理・原則はどういったものなのでしょうか。
正直に言えば、それは私にもわからない……と言わざるを得ません。それがわかれば苦労しないよ……というのが本音です。
ただ私には、効果的な、ある発想法があります。それは私が「明後日(あさつて)の思想」と呼んでいるものです。今日でも明日でもない、常に明後日のことの考えてみる……そういう思想です。
私は主宰している研究会で先生方の悩み事相談会のようなことを年に数回行います。先生方からは実に様々な悩み事が出ます。しかし、どのような悩み事に対しても、私の答えは大筋ではたった一つです。
私はいつも次のように答えることにしています。
まず、5年後の自分を考えてみましょう。5年後も自分は教員として働いています。いまの自分よりは、教師として少しだけ成長しているはず……そんな5年後の自分です。
さあ、その5年後の自分は、いまの自分の苦しみをどう感じているでしょうか。きっとやんちゃな生徒をもったあの苦しみは、保護者の執拗なクレームに悩まされたあの月日は、同僚と上手くいかなくて「やってらんねえよなあ」と感じたあの一年は、いまの自分にとって必要な経験だった、そう感じているのではないでしょうか。
これまでだって、いくつも、「人生の危機」と感じられたことはたくさんあったのではありませんか。ママに叱られたとき、あの娘に振られたとき、大学や教採に落ちたとき、祖父母が亡くなったとき、確かに世界は絶望的に見えました。でも、ちゃんと乗り切ってきたではありませんか。いまの出来事も絶望的だなんて思わないで、5年後の自分が振り返るときの良い経験にしようではありませんか。そう考えて、もう少し頑張ってみませんか……。
それでもダメだ、絶望的だというのであれば、逃げればいいのです。こだわりを捨てて流されてみる、恥も外聞も捨てて逃げてみる、そういうことだって、長い目で見れば経験なのです。だれだって究極的には他人よりも自分が大事です。精神を病んでまで、死にたいと思ってまで、他人に迷惑をかけないことを優先する必要はありません。
精神を病みそうならば休めばいい。死にたいなんて考えるようになったら退職したほうがいい。教職は確かに尊い仕事ですが、精神を病んだり、命を賭けてまでしがみつくべき仕事ではありません。
ここでのポイントは「5年後の自分を考えてみること」です。
まずは鷲田清一先生の次の文章を読んでみましょう。
激しい苦痛は、ひとを「いま」に閉じ込める。激痛に見舞われているとき、わたしは激痛が消えたあとのことを思って、気を紛らす余裕がない。過ぎ去った昔の思い出に安らかに浸ることもできない。二、三分後、二、三分前のことすら考えることもできない。文字どおり、ひとは「いま」に貼りつけられる。
『「待つ」ということ』鷲田清一・角川選書・平成18年8月
躰の痛みが例に挙げられていますが、心の痛みも同じです。ひとたびネガティヴな心象に捕らわれてしまうと、人間は「現在(いま)」に縛り付けられてしまい、「いまという瞬間」が過去とも未来とも繋がっている動的なものであることを忘れてしまいます。
比喩的に言えば、「今日」に縛られるのです。どんなに明晰な人でさえ、せいぜい考えられるのは「明日」のこと止まりです。ネガティヴな心象に捕らわれたとき、「今日」を考えたって「明日」を考えたって、このネガティヴな状況から脱することができるとはなかなか思えないものです。それは仕方のないことであり、いわば当たり前のことです。
そこで「明後日(あさつて)」なのです。明後日の自分を想定してみる。その想定した明後日の自分から今日の自分を顧みてみる。そういう想像力を一所懸命に働かせてみる。それがいま自分の置かれている状況をメタ認知してみることにつながります。一度やってみるとわかることですが、こうした発想は思いの外自分の気持ちを楽にしてくれるものです。
こうした発想法を私は「明後日(あさつて)の思想」と呼んでいるわけです。
ただし、この語は私のオリジナルではありません。ある年の夏、国語教育関係の学会の前日に、山梨大学の須貝千里先生と二人で酒を酌み交わしていた折、須貝先生の口からふと出た言葉です。須貝先生が何を参考にこの語を用いたのかは私には知る由もありませんが、私は瞬間的に膝を打ち、時間が経つにつれて私の中に浸み入り、遂には私の生き方を規定するような思想として形成されたのでした。
須貝先生にはいくら感謝しても感謝し尽くせません。
最後にこれまでをまとめてこの項を閉じます。私が言いたいのは次のようなことです。
「教師に最も大切な資質は「いつも笑っていること」である。しかし、リーダーに最も大切なのは「孤独に耐える力」だ。学級担任もリーダーの一種とすれば、「孤独に耐えながらいつも笑っていること」が何より重要である。そういう覚悟をもたない教師が増えてきたように思う。でも、この覚悟をもたないと立ちゆかない。」
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1.昨日の小中合同研修会。ワールド・カフェ。私がカフェ・ホスト。8月の小中合築校舎移転に伴い、小中の職員室が一緒になるのを機に、小中連携に実質を伴わせようとの試みの第一歩。90分ほどの時間をいただいてのワールド・カフェだったのだが、第一歩としてはまずまず成功したようである。
2.テーマはオーソドックス。「北白石地区の子どもたちに足りないなあ…と思う力は何ですか。3点挙げて下さい。」→「北白石地区の子どもたちの特徴って何なのでしょうか。幾つかにまとめて下さい。」→「結局、私たちは何から始めれば良いのでしょうか。小中連携3つの提案をまとめてみましょう。」
3.【拡散希望/定員50/残席6】第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/5月4日(金)/京都佛教大学紫野C/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの京都でお逢いしましょう。
4.【拡散希望/定員30名/残席4】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
5.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席3】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
6.【拡散希望/受付開始/定員50/残席46】第1回学級づくりプログレッシヴセミナーin東京/2012年7月14日(土)/上智大学/堀裕嗣・山田洋一/参加費:3000円/学級づくりと授業づくりの勘所
7.【拡散希望/定員50/残席38】教室実践力セミナーin東京/学級づくり&授業づくりの原理原則・ALL堀裕嗣セミナー /2012年7月15日(日)/講師:堀裕嗣/参加費:5000円/会場:上智大学(予定)
8.結局、初めて体験することには「わかりやすさ」が必要です。だから、極力、不必要な複雑さを徹底的に削ぎ落としてシンプルにするわけです。結果、どこの学校でも使えそうな汎用性の高い問いに仕上がったように思います。もしも研修会等で使えそうならどんどん使って下さい。まず間違いなくこの問いは機能すると思います。
9.拙著『必ず成功する「学級開き」魔法の90日間システム』(明治図書)の第5刷が刷り上がったようです。お読みいただいた皆様、有り難うございました。
それにしても予想外にお読みいただけたことに驚いています。著者としては学年団の仕事の分担の仕方を提示したり、各学級の指導ラインとしてどの程度の共通性を確保すべきかを提案したり、FMCチームワーク指導に基づいた各教師のキャラクター設定を提案したりしたことが、それなりに理解されたのかなあ、と感じています。有り難うございました。
10.教師に必要な資質…。 孤独に耐える力をもつこと。教師の仕事の第一は生徒と良好な関係を築くことではありません。彼らを正しい道へと導くことです。そして第二に、自分の判断した正しさが本当に正しいかを常に疑い続けることです。それが結果として、生徒との良好な関係を築くことにつながるのです。
11.今日は「研究集団ことのは」の4月定例会です。内容は授業開きの実践報告が二つ。原稿検討が多数。「国語科・教室ファシリテーションへの挑戦」シリーズの出版企画の打ち合わせ。国語の方向性の打ち合わせなどです。いわゆる月例会は久し振りなので、とても楽しみです。
12.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席2】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
13.「研究集団ことのは」4月例会終了。授業開きの実践が二つ。教材研究関係の打ち合わせ。音読活動のバリエーションの開発。原稿フォーマットの打ち合わせ。今後の活動予定の確認。ことのは冬合宿の打ち合わせ。音読活動のバリエーションの開発が楽しかった。こういうのは例会でないと味わえない。
14.例会で授業開きから4時間分の指導内容と生徒のノートコピー、4時間でとった評価資料を提示。評価資料があると授業が見えるという話で盛り上がった。参加した若者にも参考になったようで何よりである。評定のための評価、評価のための評価にならない評価の在り方が具体的な形で提案できたように思う。
15.例会で小中合同研修会でワーヘルド・カフェをしたときのPPTを見せる。初めてワールド・カフェを体験する人たち、ファシリテーションなて言葉さえ知らない人たちにどのように交流促進を図るか。そうした配慮に基づいたPPTの作り方を説明。実は、授業づくりにもそのまま通じる大事な視点である。
16.さて、もうひと踏ん張りするか。キリの良いところまで原稿を仕上げてしまおう。あと1週間頑張れば連休だ。昔からそうだけれど、例会のあとはやる気が出る。自分の家で例会をやっていると、高まったモチベーションでそのまま仕事ができる。帰宅のために車を運転してしまうとそうはいかない。そういうもんだ。
17.言葉が不意にしたたり落ちる。カウンセリングが目指すのがこれです。言葉が不意にあふれ出る。ファシリテーションが目指すのがこれです。「したたり落ちる」「あふれ出る」に惹きつけられてはいけません。肝心なのは「不意に」なのです。「不意に」をいかにつくるかに焦点を合わせましょう。
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1.授業2時間。1クラスは「おくのほそ道」の音読テスト。もう1クラスは筆記テスト。その後、朝自習のプリントを印刷したり、午後課題を印刷したり。更に小中合同研修会のPPTを直したり。給食後は隣の小学校に行って研修会の会場準備。そして約1時間半のワールド・カフェ。これから呑み会です。
2.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席3】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
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1.教師にとって最も必要な資質……。それは「いつも笑っていること」です。これを基準に自分の教師生活を振り返ってみることが必要です。そうするとすべきことが見えてきて、すべきでないことも見えてきます。やらなければならないことが見えてきて、やりたいことの優先順位も見えてくるようになります。
2.【拡散希望/定員50/残席7】第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/5月4日(金)/京都佛教大学紫野C/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの京都でお逢いしましょう。
3.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席3】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
4.母の調子が悪く欠勤。こんな年度当初に職場に迷惑をかけた。付き添いながら寝てしまう。疲れている。一昨日のPTAとの呑み会が原因か。平日は飲まないと決めているのだが、調子に乗って飲んでしまったからな。二次会に行ったのも敗因である。少し呑み会を控えよう。といっても明日も呑み会だが。
5.【拡散希望/定員30名/残席4】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
6.GWが近づいてきた。3(木)~6日(日)まで生徒指導系のセミナーと教室ファシリテーションセミナーで京都・名古屋・東京と移動する。1日・2日の公務も生活安全教室や評価評定研修会など、手を抜けない2日間が続く。同時に修学旅行の準備。いろいろなことが差し迫っているが、どれも楽しみだ。
7.特に、毎年行われる生活安全教室で警察の話を聴くのを僕は楽しみにしている。新しいデータが必ず出てくるし、中学生に話し慣れている人とそうでない人との差が如実に出て、プレゼン力としても勉強になるからだ。だいたい2勝1敗のペースで見てきたように思う。今年の重点が何なのかというのもわかる。
8.【拡散希望/受付開始/定員50/残席46】第1回学級づくりプログレッシヴセミナーin東京/2012年7月14日(土)/上智大学/堀裕嗣・山田洋一/参加費:3000円/学級づくりと授業づくりの勘所
9.【拡散希望/定員50/残席39】教室実践力セミナーin東京/学級づくり&授業づくりの原理原則・ALL堀裕嗣セミナー /2012年7月15日(日)/講師:堀裕嗣/参加費:5000円/会場:上智大学(予定)
10.一斉授業の教師の言葉はすべてが〈迎えに行く言葉〉でした。おいで、こっちにおいで、そういう言葉です。〈迎えに行く言葉〉ではなく、子どもに〈したたり落ちる言葉〉や〈あふれ出る言葉〉を求めると授業も生徒指導も変わります。そのときに教師に必要になるのは〈待つ言葉〉と〈戯れる言葉〉です。
11.授業においても学活においても、教師は無意識のうちに子どもたちをコントロールしようとします。言い換えれば、自分が子どもたちをコントロールできると思っています。それがうまくいかないと、腹を立てたり落ち込んだりすることも少なくありません。
12.しかし、そこには奢りがあります。自分は子どもたちよりも優れているとか、自分は自分の人生において価値ある経験をしてきたとか、自分は教職に就いたのだから子どもたちを指導する資格があるとか、感じ方は様々ですがどこか奢っているのです。
13.また、保護者に対してもそうした奢りに基づいた対応をしてしまい、クレームを招いてしまい、大問題に発展していくという事例も少なくありません。最終的には意固地になってしまい、周りの助言にさえ耳を傾けない、ときにそういう人さえ見ることがあります。
14.私は基本的に「自分は教師に向かないな…」と自己認識しています。私は自分よりも他人のことを考えて生きるということができませんし、モラルをもってしっかりと生きるということができていません。体調や病気に関する知識にも乏しく、子どもが怪我をしたり体調をおかしくしたりするときにはおろおろすることが少なくありません。周りの先生方にいつも助けられています。すべてを賭けて部活に打ち込んだという経験もありませんし、これといった趣味に打ち込んだという経験もありません。言ってみれば、ごくごく普通の人間に過ぎません。そんな自分が教職に就き、子どもたちが自分の話に毎日耳を傾けてくれることが不思議な気さえしています。保護者と呑み会で話をしたりしていると、自分の知らない世の中の話題が次々に出て来て、驚きの連続を体験します。何を言いたいのかというと、私は教師などというものはその程度の人間がなっているのだと言いたいのです。
15.
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あなたは学校にいる時間が楽しいですか?
即座に「楽しくない」と答えた人も問題ですが、即座に「楽しい」と答えた人も問題です。即座に答えられるということは、実はあまり物事をちゃんと考えていないことを意味するからです。少なくとも学校での自分の在り方を多角的に捉えているとは言えない、それだけは確かでしょう。
学校に勤めていると、楽しいこともあれば楽しくないこともあります。自分は楽しいと感じているし、学級の多くの生徒たちも楽しいと感じているのですが、学級の中に数人だけそう感じていない生徒がいる、そういうこともあり得ます。即座に「楽しい」と答えた読者は、そういう視点をもっていない可能性が高い、と私は思います。
一方、即座に「楽しくない」と答えた方は、一度、胸に手を当てて、自分が教職に向いているか否かということを真剣に考えてみた方が良いかもしれません。私は教師の資質の第一として「いつも笑顔でいること」を挙げましたが、こう言うとよく「そんなことはできるわけがない」と反論されることがあります。
しかし、そういう人は何かを間違えています。仕事の選択を間違えたのかもしれないし、仕事の手法を間違えているのかもしれません。或いは生徒や保護者、同僚との距離感覚を間違えているのかもしれないし、仕事の優先順位を間違えているのかもしれません。いずれにしても、このままではいけないということだけは言えそうです。
実は、生徒たちを教育するうえで、「そばにいつも上機嫌で過ごしている大人たちがいること」にまさる教育効果の高いことはありません。教師は常に生徒たちのモデルとして機能します。もしもあなたが生徒たちと和気藹々と過ごしたいと感じているならば、或いはいつも和やかに過ごす生徒たちに育てたいと思っているならば、生徒がどうこうと考えるよりも、まずは自分自身が常に上機嫌でいられているか、つまり「いつも笑顔でいること」ができているかと考えるべきなのです。
いつも機嫌よく過ごすためにはよく寝なければならないし、余裕をもって仕事を進めなければならないし、生徒たちのトラブルやハプニングさえ楽しめるような心の余裕をもっていなければなりません。それができないうちは実は教師としての実力もまだまだなのです。
ためしに、休み時間に廊下に立ってみましょう。あなたの周りに生徒たちは寄ってきますか? もし寄ってこないとしたら、生徒たちから見てあなたには〈不機嫌オーラ〉が出ているのかもしれません。
いや、生徒なんてそんなもんだ、なんて思ってはいけません。かつてと異なり、現在、「教師というものはだれでも嫌いだ」などという生徒はほとんどいないのです。多くの生徒たちが子どもっぽさを残したくったくのない生徒たちなのです。事実、あなたの学年や学校に、廊下を歩いているだけで生徒たちに取り囲まれる、そういう教師がいないでしょうか。そしてその教師は、いつも上機嫌で生徒たちの前に立ってはいないでしょうか。楽しくないことがあっても、多少体の調子が悪かったとしても、生徒たちの前では上機嫌に振る舞ってはいないでしょうか。教師にとって最も求められる、大切な姿勢はこの振る舞い方なのです。
いつも笑顔でいること。これができないということは、おそらく人生を楽しめていない場合が多いのではないか、私はそんな気がしています。仕事とプライベートを分けて考える人にそういう人が多いようにも感じます。しかし、少なくとも教師がこの二つを分けて考えるなんてナンセンスなのです。両者はどう考えても連続しているし相互補完しているのです。だって、教師ってそういう職種なのですから……。
まずは〈上機嫌〉に振る舞ってみる。今日は無理だなあ……という日は、その原因がどこにあるのかを自己分析してみる。寝不足が原因かもしれないし、仕事がたまっていることが原因かもしれないし、はたまた昨日の夫婦喧嘩が尾を引いているのかもしれません。そういう原因が自覚できれば、けっこう対処の仕方というのはあるものです。それを意識して生徒たちの前に立っているうちに、特に意図的に振る舞わなくても、ほんとうに上機嫌でいられるようになるものです。
私はかつて、このことをある年下の女性同僚から教わりました。もちろん彼女が「堀先生、いつも上機嫌でいることが大切なんですよ」と私にレクチャーしたわけではありません。彼女の振る舞い方が私にこのことを学ばせたのです。
私がこの女性同僚と出会った頃、彼女の家庭は大変な状況でした。大きな悲劇を抱えてた、と言っても過言ではありません。彼女は独身だったのですが、父親が脳の病気で命は取り留めたもののリハビリ中、母親は認知症を患い施設を出入りしている、そんな状況でした。
しかし、そんな状況でも彼女が学校において、片時も笑顔を絶やすことはありませんでした。それどころか、常に楽観的な性格を装い、周りの教師たちや生徒たちを励ます始末……。
実は数年経って、私の父も脳溢血で倒れ、リハビリ生活を余儀なくされることになるのですが、私は自分がその立場に立って、改めて彼女のすごさ、すごさというよりも「凄味」を知った思いがしました。
彼女は決して能力的にものすごく高いとか、仕事がすごくできるとか、そういうわけではありませんでしたが、当時学年主任だった私は彼女に対して大きな信頼を寄せ、学年の大切なことはほとんどすべてを彼女に相談しながら進めました。何より彼女の明るさが私の学年にもたらす好影響は計り知れないものがありました。いつも笑顔でいることは、生徒たちにとってのみならず、職員集団にも良い影響を与えるのです。
私は学年主任をするときに、仮に、いつも苦虫を噛んだような表情の非常に能力の高い教員と、能力的には並みだけれどもいつも笑顔でいる教師がいたとしたら、間違いなく自分の学年には後者が欲しいと思っています。それほど、この「いつも笑顔でいること」は、私にとって、教師の資質として大切な大切な条件であると位置づけられています。
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1.授業は2時間。双方ともに学力テスト返却、更に「おくのほそ道」冒頭の暗唱テスト。空き時間は来週の学年PTAの評価評定資料の印刷・帳合。更に明後日の小中合同研修会のPPTの作成。生徒指導案件が一つ。午後からは新入生歓迎会。放課後は学年協議会。更に修学旅行の体験学習の打ち合わせ。一度帰宅し岩見沢へ。父を見舞い、母と長沼温泉へ。
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1.17日(火)。授業は2時間。二つとも学力テストの返却。そして音読テスト。午後からは授業参観。PTA総会。学年会。これが案件が多く2時間ほど続く。車を置きに一度帰宅し、19時過ぎに近くの居酒屋へ。PTA事務局の歓送迎会。終了後、教頭と教務主任とともに屯田屋敷へ。帰宅は24時。
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教師に必要な資質。1 いつも笑顔でいること。2 孤独に耐える力をもつこと。3 無駄とわかっていることに取り組めること。4 子どもといっしょに馬鹿げたことを一生懸命にやるのを楽しめること。5 いつでも変われること。今を壊し、新しい自分になることを怖れないこと。
教師に必要な資質とは何ですか。
こう訊かれたら、あなたは何と答えるでしょうか。
改めてそんなふうに問われると困ってしまう……それが正直なところかもしれません。少しだけ考えて、「簡単には言えないな」と答える、そんなところが一般的であるような気さえします。どうもこの問いに答えるには、ひと言では言い表せないような難しさがあるような気がします。
しかし、実は、自分がもしも簡単には答えられないのだとしたら、それは他ならぬ自分自身が就いている教職という仕事が、自分にとっていったいどういう仕事なのかが整理されていないことを意味しています。日常的に教師として仕事をするうえでの方向性が曖昧になっている、といえばわかりやすかもしれません。少なくともこうしたことを意識しないままに教師生活を送っているということはいえるでしょう。
教師に必要な資質を考えるということは、自分なりに「教師の理想像」を抱くことを意味しています。自分なりの理想像をふだんから意識しながら、それを自らの行動の指針として機能させる……こうした意識をもつことは、私にはとても対峙名事のように思えます。少なくとも理想像をもつことが教師を成長させることは間違いでしょう。
もちろん、こうした問いに唯一絶対的に正しい答えなどありません。
少なくとも、教師の理想像について「いま、私はこう考えている」というものは誰もが常にもつべきなのではないしょうか。もちろん、年齢を重ね、経験を重ねるうちに少しずつ考えが変わっていくはあるでしょう。しかし、それは自分の成長にしたがって少しずつ修正していけば良いのです。
私は既に教師生活が20年を超えましたが、現在、私は教師に必要な資質として大事なものを5つ挙げろと言われたら、次の5つだと答えるだろうと思います。
1.いつも笑顔でいること
私は20年以上の教職経験を経て、生徒たちのそばにいつも上機嫌で過ごしている大人がいることに以上に教育効果を発揮する手法などない、と考えるに至りました。
教師は生徒たちにとってモデルとして機能しています。もしもあなたが、いつも和やかに過ごす生徒たちに育てたいと思うならば、他ならぬあなた自身が常に上機嫌でいること、つまり「いつも笑顔でいること」が必要なのです。あまたの教育技術をいくら学んでも、このこと以上に威力を発揮することはありません。
2.孤独に耐える力をもつこと
教師も人間ですから、どうしても他人に嫌われまいという気持ちが働いてしまいます。それが生徒指導を甘くさせてしまったり、保護者に事なかれ主義で対応してしまったりということにつながります。また、同僚との軋轢を避けて自分の学級の生徒たちに損をさせてしまったりなんてこともあるかもしれません。どれも「孤独に耐える力」の欠如に起因しているのです。
もちろん、完全にこうしたことを払拭することなど、人間には不可能でしょう。しかし、「教師には孤独に耐える力が必要なのだ」と意識しているのと意識していないのとでは、具体的な一つひとつの場面で驚くほどに対応が異なってくるものです。こうした日常的な心構えを持っているか否かということを決して軽視してはいけません。
3.無駄とわかっていることに取り組めること
教師は人間相手の商売ですから、常に成果が上がるわけではありません。特に一つの指導、一つの取り組みによってすぐに効果があらわれるなどということは皆無に等しい、というのが現実です。
しかし、そうした指導や取り組みを続けるということでしか、成果が上がることはないのです。もしもあなたが生徒たちに力をつけたい、生徒たちを変えたい、生徒たちを成長させたいと考えるならば、「無駄だとわかっていてもやり続ける……」という覚悟が必要なのです。
4.子どもといっしょに馬鹿げたことを一生懸命にやるのを楽しめること
人はいっしょに笑った分だけ人間関係を築くことができます。学生時代の友人とのやりとりを思い浮かべれば合点がいくはずです。
実は生徒たちとの関係も同じです。一見意味のない、くだらないことにいっしょに取り組む。そして「馬鹿馬鹿しいな」と大笑いする。行事やレクリェーションなどでは、生徒たちとともに楽しむ姿勢が必要です。意味のない馬鹿げた取り組みを何度も何度もいっしょに行うことが、少しずつ少しずつ大きな意味をもち始める……そういうこともあるのです。
5.いつでも変われること
教師は成長する主体であることが重要です。それでこそ生徒を教育する資格を有するのです。しかし、生徒たちに成長せよと言っている教師自身が自分の成長を拒んでいる、という事例は思いの外よく見られます。
成長とは自らを変えることにほかなりません。しかし、学校現場では、校務分掌や行事では前年度踏襲、学級経営では毎年同じシステム、生徒指導では相も変わらずの怒鳴り声のみ……そういう現状があります。
実は、変化を怖れる者、現状維持にどっぷりつかっいる人は教師には向いていないのです。常に自らを変化させようとアンテナを高くする、何か現状を一歩でも進める方法はないかと常に考えている、そういう教師だけが生徒たちを導く資格がある……私はそう考えています。
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1.朝から空き時間が2連続。採点、採点、また採点。なんとか学力テストの採点を完了。3・4時間目はテスト返却、暗唱テスト、音読確認、視写と大忙し。5時間目は外勤の担任に代わって学活に入る。係ポスターづくり。放課後は評価・評定に関する保護者向け資料を作成。仕事がひと段落した感じ。
2.【拡散希望/定員50/受付開始・残席39】教室実践力セミナーin東京/学級づくり&授業づくりの原理原則・ALL堀裕嗣セミナー /2012年7月15日(日)/講師:堀裕嗣/参加費:5000円/会場:上智大学(予定)
3.【拡散希望/受付開始/定員50/残席47】第1回学級づくりプログレッシヴセミナーin東京/2012年7月14日(土)/上智大学/堀裕嗣・山田洋一/参加費:3000円/学級づくりと授業づくりの勘所
4.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席8】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
5.拙著『必ず成功する「学級開き」魔法の90日間システム』(明治図書)が5刷となりました。
お読みいただいた皆様、ありがとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。秋の上梓を目指して、第二弾を鋭意執筆中です。 次は行事指導の予定です。合唱コンクールと学校祭・文化祭のステージ発表について、私なりの取り組みを提案させていただく予定です。
6.拙著『教室ファシリテーション10のアイテム・100のステップ』(学事出版)が2刷となりました。
お読みいただいた皆様、ありがとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。秋の上梓を目指して、第四弾を鋭意執筆中です。……というのは嘘で、まだ手をつけていません。でも、なんとかこのシリーズだけは間に合わせたいと考えています。
7.拙著『生徒指導10の原理・100の原則』(学事出版)が4刷となりました。
お読みいただいた皆様、ありがとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。執筆時には生徒指導をテーマとした本は売れないだろうと感じていたのですが、有り難いことに広くお読みいただいているようで嬉しく感じております。生徒指導関係のもっと具体的な本を書きたいなと感じている今日この頃です。
8.拙編著『CD-Rでアレンジ自在・中学校学級活動ワークシート』(学事出版)が2刷となりました。
お読みいただいた皆様、ありがとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。仲間とともにつくった本ですので、単著の増刷とはまた違った感慨があります。今年の秋から「研究集団ことのは」の国語科ファシリテーションのシリーズを刊行する予定です。こちらもよろしくお願いいたします。私のアイデンティティは「研究集団ことのは」の国語研究にあります。
9.WORKING ON A DREAM/BRUCE SPRINGSTEEN/2009
このアルバムは僕が20年振りに買ったSPRINGSTEENのアルバム。SPRINGSTEENにしてこの20年間でこれだけ成長するのかと唸らされたアルバム。
10.【拡散希望】石川晋先生の新刊です。『「対話」がクラスにあふれる! 国語授業・言語活動アイデア62』(明治図書)僕の実践の半分は石川先生の影響下にあります。この本は協同・ファシリ系を志向している方にとって間違いない本であるはずです。/石川晋の単著が出る。我が事のように嬉しい。あとは佐内くんだな。それで古くから見知っている僕らの世代が揃い踏みになる。長いようで短い20年間だったような……。深い感慨がある。
11.長岡の美の川酒造「おおがねたまる」です。実家の倉庫に眠っていたのをもらってきました。2008年11月。3年半の熟成期間を経て、古酒のまろやかさが出始めていて最高でした。しばらく楽しめそうです。
12.教師に必要な資質。1 いつも笑顔でいること。2 孤独に耐える力をもつこと。3 無駄とわかっていることに取り組めること。4 子どもといっしょに馬鹿げたことを一生懸命にやるのを楽しめること。5 いつでも変われること。今を壊し、新しい自分になることを怖れないこと。
13.BRUCE SPRINGSTEEN の QUEEN OF THE SUPERMARKET を1回だけ聴いて寝ることにします。おやすみなさい。
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1.朝起きて買い物に行こうと思ったら、車のエンジンがかからない。ライトを点けっぱなしにした覚えもないし、半ドアの形跡もない。HONDAに電話をかけて来てもらうとやっぱりバッテリーらしい。バッテリーが弱っているんでしょうかとHONDAの方。あれこれ見ているうちにトランクの半ドアと判明。
2.となると何日間ものはずである。たぶん8日(日)のセミナー以来、ずっと半ドアだったはずだ。あの日にセミナーグッズを使って以来、トランクをあけた記憶がない。そりゃバッテリーも上がるだろう。取り敢えず、点検のために車を持って行っていただいた。なんでもなければ今日中に戻ってくるとのこと。
3.年度当初はいきなりダイナミックな活動に取り組むのではなく、①ちょっとした工夫でちょっとした楽しさを共有して教室の空気を温める、②学級システムや交流システムに裏打ちされた今後に生きるコミュニケーションスキルを指向する、この双方を満たす小さな交流活動を継続することが大切です。
4.教師の準備にやたらと時間がかかるのでは長続きしません。いまそれを何度か続けられるのはあなたが年度当初で張り切っているからです。年度当初のダイナミックさよりも、最終的には小さな楽しさの継続の方が子どもたちを育てます。教育の神髄は「継続」です。それを少しずつ発展させていくのです。
5.また、いきなり生徒たちに高いハーとるを越えさせる活動を仕組むのは得策ではありません。どうせ数ヶ月後にはハードルがだんだん高くなっていくのです。その段階で「よし!このハードルも越えよう」と思えるのは、それまでに小さなハードルを一つ一つ越えてきたという実感があるときなのです。
6.もしもあなたが子どもたちに「楽しさの大爆発」を体験させられるネタや活動をもっているのならば、それは11月とか2月とか、大きな行事もなくなんとなく淡々と日常が進む……そんな時期にとっておくべきです。小さな楽しさを継続した後に来る大爆発は年度当初の数倍もの威力を発揮するはずです。
7.教室ファシリテーションの提案は、そんな「小さな楽しさ」と「楽しさの大爆発」との間にどのようにバランスをとるかという思想に基づいています。1年間を見通し、子どもたちの実態に鑑み、どの時期にどんな活動を仕組むかを決められるのは教師だけです。そのためにはステップを刻むことも必要です。
8.【拡散希望/受付開始】第1回学級づくりプログレッシヴセミナーin東京/2012年7月14日(土)/上智大学/堀裕嗣・山田洋一/学級づくりと授業づくりの勘所
9.【拡散希望/定員50/受付開始・残席40】教室実践力セミナーin東京/学級づくり&授業づくりの原理原則・ALL堀裕嗣セミナー /2012年7月15日(日)/講師:堀裕嗣/参加費:5000円/会場:上智大学(予定)
MATTHEW WILDERのBREAK MY STRIDEが聴きたくて買ったオムニバス盤。日曜日に聴くと元気が出る。
11.編集者にプロットを送れといわれたから一応つくって送ったけれど、まだまだ検討の余地がありそう。このままでは難しすぎて読者がきつい。少なくとも若者を想定したマニュアル本としては難しい。
12.中堅どころを読者に想定すればとても欲しがられる本だとは思うのだが。いいかげん教育系出版社は若者だけを読者に想定した本ばかり考えるのはやめた方がいい。いま30代後半から40代がかなり本を買っているというのに。どの研究会の参加者にもその世代が増えてきているというのに。
13.若者だけを読者に想定して書かれた本など、中堅どころは絶対に買わない。しかし、逆は必ずしもそうでもない。なのにマニュアル本といえば若者向けと管理職向けばかれ。中堅どころに出世主義とは異なる次元で成長欲求を抱いている層がかつてに比べて圧倒的に増えているんだけどなあ。
確か1984年の2月だったと思うけれど、みんなNENAの虜になった。たった1ヶ月間だったけれど、あんなに世界中を瞬時に虜にしたドイツ人女性はいないのではないか。それほどに彼女はキュートだった。
15.マインスイーパ。たくさん頭を使ってきたのに、最後が五分五分の確率で爆発すると、PCを殴りたくなる。この時間を返せ!と言いたくなる。たかだか3、4分なのだが、ものすごく腹が立つ。でも、またやってしまう……。
16.昔から学校では「反社会生徒」「非社会生徒」という用語が用いられてきました。前者の代表が非行生徒なら、後者の代表は不登校生徒です。しかし、最近、教師の頭を悩ませているのは「脱社会生徒」とも言うべき、悪気はないのに社会性がないという生徒たちです。彼ら彼女らは反でも非でもありません。
17.教師は自分を過信しないことが大切です。自分が人間的に優れているとか、生徒たちを自分の人間性で惹き付けているなどと思わないことです。教師は学校というシステムの中で、「先生」として見られています。「先生」でない普通の人間なら生徒たちは寄っては来ませんし、保護者には相手にもされません。
18.生徒を観察するには観点を決めるのが得策です。ただ漠然と見ていたのでは何も見ていないのと同じです。今日は男の子を見る日、今日はAくんとBさんを見る日、今日は良いところを見る日、今日は悪いところを見る日、今日は休み時間を徹底的に観察する日、などなど。溜まると膨大な情報になります。
19.さすがにNENAに飽きてきた。いったい何回リピートしたんだろう。でも、99 LUFTBALLONSが名曲であることには変わりない。NENAってルックスだけでなく、声質もいいんだなと感じた2時間だった。
20.世の中から原稿というものがなくなってくれれば、僕の悩みの9割がなくなってくれるような気がするのは幻想だろうか。「原稿地獄」という本ならすぐにでも書けそうだが、それを書かなければならない状況になったら、やっぱり原稿地獄に陥るのだろうな。結局原因は自分にある。それはわかっている。
21.いま、最も多くいっしょに企画を進行させているMOさんがツイッターにもフェイスブックにもいないのが嬉しい。あの人には絶対にこの世界に来て欲しくない。さあ、くだらないことを言ってないで原稿を書こう。一昨日は徹底的に楽しみ、昨日今日とゆっくり休んだんだから。少しだけ取り戻そう。
22.秋に上梓を考えている「ことのは」本のフォーマットが完成した。これでまた一つ楽になった。今日は合唱コンクールを書いてしまおう。書き始めれば書けるんだよな。結局、書き始めないから書けないんだ。ツイッターやフェイスブックなんかやってる場合じゃない。せっかくの休みなんだから。
23.「研究集団ことのは」のシリーズは、国語科でいわゆるダイナミックでシステマティックなファシリテーションへともっていくためのステップを刻もうと思っています。ワールド・カフェやOSTの前提にはこんなに多くのバリエーションがあるんだよ、と主張できたらいいなと思っています。乞うご期待!
24.ブログのカウンターが444444。どうでもいいことなのだが、なんか嬉しい。
25.
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1.人材不足を嘆く言葉を見ると哀しくなります。ぼくには自分の地域にも自分の学校にも、人材きら星のごとくに見えます。ないのはそれぞれの能力とか資質をつなげ、有機的に機能させるようなシステムだと感じています。教育の現場は能力や資質はもちろん、どんな小さな趣味でも嗜好でも活かせる場所です。
2.教室はハプニングの起こるところです。ハプニング性にこそ本質があります。教育技術や授業技術はハプニングを極力排除しようという提案でした。しかしそれは背理なのです。そんな発想一辺倒では教室は活力を失ってしまいます。そこでどうバランスをとるかが問われます。そこに教師の個性が表れます。
3.自分より弱い者に対して一方的に身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じている……文科省によれば、これをいじめと言います。キーワードは「弱い者」「一方的」「身体的」「心理的」「継続的」「深刻な苦痛」といったところでしょうか。
4.この定義を解読してみましょう。「自分より弱い者に対して」という表現は、子ども同士の間には上下関係が存在するということです。確かに私たちの実感から言っても、子ども同士のみならず、すべての人間関係には上下関係があると感じられますから、このことに抵抗感を抱く人はあまりいないでしょう。
5.では、「一方的に」はどうでしょうか。「一方的な攻撃」と対をなす概念は「双方向的な攻撃」になります。「双方向的な攻撃」は一般に「喧嘩」と言われますから、いじめが「自分より弱い者」という上下関係概念と「一方的に」というワンウェイベクトルをそのファクターとされることも理解できます。
6.しかし、「身体的・心理的な攻撃を継続的に加え」になると疑問があります。「心理的な攻撃を継続的に加える」ことはいじめかもしれませんが、「身体的な攻撃を継続的に加える」ことは果たしていじめなのでしょうか。私にはいじめを超えて、これは「犯罪」であるように感じられます。
7.「双方向的に身体的な攻撃を加える」のなら「喧嘩」かもしれません。しかし、これが「自分より弱い者に対して一方的に身体的な攻撃を継続的に加える」となると、もう「喧嘩」でも「いじめ」でもありません。この定義において、「身体的」と「心理的」とが並列されていることに問題はないでしょうか。
8.「心理的な攻撃」も分けて考える必要がありそうです。無視した、悪口を言ったあたりだと「いじめ」という言い方もできますが、見られたくない写真を転送されるとか、お金をまきあげられるといった「心理的な攻撃」もいじめ問題として報道されることがあります。これがいじめ問題を曖昧にしています。
9.「継続的に加え」という要素はいじめを論じるときに大切な要素です。「身体的な一過性の攻撃」は「喧嘩」や「暴行」ですし、「心理的な一過性の攻撃」は「口喧嘩」や「悪口」と言われます。「継続的な攻撃」が「一方的」だからこそ「いじめ」と呼ばれるのです。
10.「相手が深刻な苦痛を感じている」も現場を混乱させている要素の一つです。深刻かそうでないかの判断など、だれも判断することのできない、神の領域だからです。結果、いじめられている側が「深刻な苦痛」と感じればそれは「いじめ」である、というシンプルな判断基準が出来上がりました。
11.この考え方は拡大再生産され、相手がセクハラだと感じればそれはセクハラであるとか、相手がパワハラだと感じればそれはパワハラであるとか、こういう論理がこの国を包み込みました。
12.もちろん、この論理が必ずしも悪いわけではありませんが、この論理が人間同士のコミュニケーションをずいぶんと窮屈にしていることも事実です。その一方で、「相手が深刻に捉えない」場合には、「いじり」と呼ばれ、コミュニケーションの潤滑油となると肯定する雰囲気もこの国で大流行しています。
13.子どもたちもこの大流行に敏感に適応し反応していますから、「そんな気はなかった」「いや、自分は深刻な苦痛を感じた」というやりとりばかりが問題になります。そこには、「上下関係」とか「一方的」とか「継続的」とかいう「いじめ」の重要な要素さえ雲散霧消してしまいます。
14.その結果、「いじめ」の指導は、「言うな」「するな」「付き合うな」という関係の断絶の方向に向きやすくなります。つまり、一過性の現象が継続的な断絶へと向かっていくです。ハラスメントと同じ論理で指導されるわけですね。さて、この指導の在り方は子どもたちの成長にとってプラスなのでしょうか。
15.文科省からは教育を取り巻く様々な言葉について定義が示されますが、定義が示されたら一度よく考えてみることが必要です。その場合には、定義で用いられている言葉の対義語、或いは対置される言葉を意図的に想定してみると、現場感覚とその定義との間にある齟齬を顕在化させることができます。
16.昼過ぎに録画していたビデオを見ているうちにソファで寝てしまい、気がつくと8時間近く経っていました。昨日は朝帰りでしたから、まあそうだろうなと思います。しかし、結成から1年以上が経過した学年団の呑み会というのは良いものです。お互いの良さも悪さも熟知していますから、会話もおもしろい。
17.この国の教育はいつの間にかネガティヴリストによる運営からポジティヴリストによる運営に替わりました。前者は「やってはいけないこと」だけを禁止する運営、後者は「やった方がいいこと」をすべて求める運営。前者は自由があり、後者は多忙観だけを増幅させます。しかし、もう戻ることはありません。
18.【拡散希望/定員30名/残席5】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
19.ワールド・カフェの問いは一般に3ラウンドの問いが最も重要なように感じられますが、本当は1ラウンドの問いが最も大切です。1ラウントでテーマに関する問題点がリストアップされれば、2ラウンドでは必然的にカテゴリー化の指向性が働き、3ラウンドはかなり抽象的な問いでも対応できてしまいます。
20.今日は20日(金)に勤務校で行われる小中合同研修会の準備をしています。8月の合築に向けて、小中の職員室の全員が一堂に会してワールド・カフェを行います。私がカフェ・ホストです。いま、PPTをつくっているところです。小中の子どもたちに対する捉え方が自然に顕在化する問いを模索中です。
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1.朝早めに出勤してワーク販売を仕切る。1日中学力テスト。試験監督が3つ。空き時間は採点。放課後も採点。今日は学年の呑み会なので、17時に退勤。犬にえさをやり、メールやツイッターを確認して、これから家を出ます。帰宅はたぶん午前様でしょう。3時までには帰ってきたいと思います。では。
2.【拡散希望/定員60名/残席20】教育サークル「未来の扉」春の研修会/5月3日(木)/京都佛教大学紫野C/糸井登・堀裕嗣・藤原友和/小学校高学年と中学校の連関について考えます。GWの京都で生徒指導についていっしょに考えませんか
3.【拡散希望/定員50/残席9】第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/5月4日(金)/京都佛教大学紫野C/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの京都でお逢いしましょう。
4.【拡散希望/定員30名/残席6】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
5.【拡散希望/定員60名/残席10】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
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1.授業は3時間。7組の授業開きが終わり、6学級すべての授業が始まった。残りの2時間は既に2時間目。「おくのほそ道」冒頭の暗唱テストである。どちらも多くの生徒たちが合格。不合格者はどちらの学級も3人程度。次の時間には合格できそう。放課後は職員会議。提案が5つ。すべて通す。
2.データ提案職員会議の2回目。データをすべてPDFファイルにしてもらったら、立ち上がりが早くてずいぶんスムーズになった。これで今後はこの形式が定着するだろう。学校運営要綱の印刷も各部・各学年で印刷してもらうことにした。年度当初のいろいろな仕事が機能的に進んでいる。ストレスが減る。
3.新校舎移転の全体像が具体的に見えてきた。想像していたよりもずいぶんと大変そうである。運ぶもののリストアップは一応済んでいるものの、どこにも所属していないこまごまとしたものがたくさんある。いったいどうなることやら。
4.「おみやさん」の新シリーズ。第1話の2時間スペシャル。おもしろかった。相方は櫻井淳子にあまりにも慣れてしまっているので、しかも京野ことみにはあまりにも「白線流し」のイメージがあるために少々の違和感があったが、謎解きを二転三転させたり、鶴丸あやを出したりとなかなか凝っていた。
5.次回からは戸田恵子がレギュラーになるらしい。僕は、現在もっとも演技力の高い女優は戸田恵子だと思っている。ルックスも良いが、シリアスドラマからコメディまですべての役柄を自分のものにしてしまう戸田恵子にはこれまで何度も驚かされてきた。今回のレギュラー化も楽しみにしている。
6.経験を重ねるほど主張はシンプルになっていきます。こねくりまわす必要も裏返す必要もないことに気づきます。若い頃は先達のシンプルさが大雑把な主張に見えて、どんどん思考を複雑化させていきますが、そのシンプルさが複雑な思考の末に到達したシンプルさであることに気づくには20年かかります。
7.今日の授業を今日の授業の成功を目指して考えるのと、今日の授業を3ヶ月後にここに到達させたいから今日の失敗にも意味があると考えるのとでは、今日の授業の位置づけも評価もまったく変わってしまいます。ただし、その判断が自らの逃避の心情から発していないか否かを点検することだけは必要です。
8.子どもたちに応える在り方を教えられるのは、自ら応え続ける教師だけです。決して答えてはなりません。応えるのです。子どもたちの期待に応え、希いに応え、祈りに応える。これなくして応えるその在り方を学ばせることはできません。応えずに答えてしまうと教わる側は待てなくなってしまいます。
9.一斉授業がちゃんとできる人じゃないと、協同学習とかファシリテーションも機能させられない、そういう認識をぼくはもっています。一斉授業をただ否定して協同やファシリをやっている人の授業と、一斉授業を追究し続けてきた後に協同やファシリに到達した人の授業とには、天と地ほどの違いがあります。
10.結局、人は楽しい雰囲気の中にいるときに最も成長するのだと実感させられます。大人も子供も楽しいからこそ、高いハードルにも挑戦しようと思うのです。生徒を見ても若手教師を見ていてもこれを実感します。自らの中で、楽しさと成長とが融合された瞬間を実感したとき、人はそれを「充実」と呼びます。
11.すべての授業行為には意図があります。なぜこの発問なのか。なぜこのレベルの説明がなされたのか。なぜここであくまでこの指示なのか。すべて理由があります。逆に言えば、理由のない、或いは授業者がその理由を語れない授業行為ならば、それは授業者が自らの授業行為に無自覚だということです。
12.無自覚な授業行為が偶然成功したとしても、その授業行為は授業者の力量形成にはつながりません。再び「偶然の当たり」が出るまで待つしかないからです。そんな山師的な授業をしていてはいけません。しかし学校現場には、山師的な指導言、山師的な学習活動、その日暮らし学級経営がはびこっています。
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1.去年は5学級。今年は6学級。要するに去年受け持っていなかった学級が一つ増えたわけだ。今日の1時間目はその学級の授業開き。ノートの取り方や発言のルール等、この学級だけは一つ一つ確認しなければならない。たぶんしばらく、他の学級が2時間で終わることがこの学級では3時間かかる。
2.授業は3時間。空き時間は1時間が提案文書の整理。もう1時間は各学級の学活を覗きに行く。学活の雰囲気というものは学級によってずいぶんと違う。やってる内容は同じなのに内容さえ違っているように感じる。すべての教師は一度これを見てみると良い。研究授業を参観するよりずっと勉強になるはずだ。
3.放課後は生徒指導研修会を失礼して岩見沢へ。母を病院に連れて行き、一緒に父を見舞い、長沼温泉につかり、回転寿司で夕食をとって帰宅。帰宅は21時過ぎ。長沼温泉は本当にいい。ゆったりできる。父もずいぶんと元気になってきた。一日中テレビを見ながら野球や政治について語るようになってきた。
4.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席13】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
5.放送局の子がリクエストを取りに来た。LEGS/ZZ TOPと書いた。かけてくれるの?と訊いてみると先生方全員からアンケートをとり集計するのだそうだ。そりゃ企画倒れだ。いくら教員が50人いるとはいえ、リクエスト曲が重なることはないだろう。世代が違うし、好きな曲なんて人それぞれだ。
6.ところが、放課後、同じようにリクエスト用紙を書いている教師の横を通ると、なんと!ZZ TOPのLEGSと書いているではないか。こりゃもしかしたら2票で1位かも。昼の放送でかかるかもしれない。
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1.始業式・入学式を終えて今日から通常日課。学級写真撮影。学年集会。3・4時間目は通常授業。「おくのほそ道」冒頭の視写・音読・暗唱・解説。5時間目から放課後にかけて、評価評定研修会資料を作成。これで5月2日までの文書が完成。17時過ぎから小中合同研修会の打ち合わせ。20時帰宅。
2.授業は1年間の見通しの話。まず第一に受験までの大まかな流れ。第二に1学期末テストまでの流れと留意事項。第三に昨年度と今年度の国語の授業の進め方の違い。ざっと8分程度で三つの確認。その後、「おくのほそ道」冒頭の三文を試写させ、音読させ、暗唱させ、口語訳を確認する。次回は暗唱テスト。
3.今日の目標は5月2日の評価評定研修会の資料を完成させてしまうことだった。空き時間の5時間目から、ずーっと職員室でPCに向かう。これが終わってしまえば、今月の大きな文書作成はすべて終わる。20頁近い文書を新教育課程用に修正。16:45頃完成。あとは通知表のフォーマットだけになった。
4.17時過ぎから隣の小学校に行き、20日(金)に行われる小中合同研修会及び合同懇親会の打ち合わせ。まずは研修会の流れの確認。次いで会場下見。更に準備するグッズの分担の確認。その後、懇親会の打ち合わせ。会の流れ、しおり、分担の確認。終わったのは19時。かなり若い職員室でびっくり。
5.【拡散希望/定員30名/残席6】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
6.拙著『必ず成功する「学級開き」魔法の90日間システム』(明治図書)の5刷が決まりました。お読みいただいた皆様、有り難うございました。でも、編集者には申し訳ない発言になるが、けっこうな部数の増刷で驚いている。もう時期が過ぎて売れないと思うのだが。まあ、僕の考えることではないけれど。
7.1冊の本も読まず、1行の原稿も書かず、気づいてみると4月ももう10日目。年度当初だから仕方がないといえば仕方がないのだが、こういう生活は癖になってしまうもの。なんとかペースを再構築したい。今後しばらくセミナーがなくて、時間があるなと思って気持ちが焦らない。それが良くないのかも。
8.先人いわく。忘れていいこと、忘れてはいけないこと、そして忘れなければいけないこと、経験は三つでできている。含蓄のある言葉だ。
9.古典を繰り返し音読することはとても重要だと思っています。古典の韻律を体感することによって、音韻的な言語感覚を身に付けていくものだからです。だから音読を〈体験〉させるのではなく、韻律を体感させるところまで音読させることが必要です。ぼくはこれを「浴びるほど読ませる」と言っています。
10.教師に最も大切なのはいつも笑っていること。でも、リーダーに最も大切なのは孤独に耐える力。学級担任もリーダーの一種とすれば、「孤独に耐えながらいつも笑っていること」が何より重要。そういう覚悟で教壇に立つことが必要なのに、年度当初はついついそういう現実を忘れてしまいがち。いまが勝負。この時期はほんのひと呼吸分さえ逃げてはいけない。
11.転勤したての学校に違和感をもつのは当たり前。前任校を基準に「なってない!」なんて断罪してはいけない。その学校に今の姿があるのには、そうなるだけの〈歴史〉があるのだ。変えたいのなら、まずは認められること。人はその人が何ができるかで評価するのではなく、何をしたかで評価するものだから。
12.重要なことは、何事にも適切な距離を意識して臨まなければうまくは運ばない、ということだ。人間関係の悩みは、そのほとんどが距離感の調整がうまくいかないが故に生じる。生徒とも保護者とも同僚とも、家族とでさえ、適切な距離を意識しなければならない。仕事との距離、遊びとの距離というのもある。
13.ぼくは、人は「自分に何ができるか」ではなく「自分には何ができないか」を最初に考えるべきだと思っています。できないことをやろうとしてそれがうまくいかないと、かえってやらなかったときよりも他人を傷つけることがあります。できないことには取り組み始めないことも重要なときがあります。
14.OSが不完全なままにいくらソフトをインストールしても機能しません。ソフトをインストールすること以上に大切なことは、OSをヴァージョン・アップさせることです。しかし、年に数回の研究会参加や研究授業といった研修の場程度では、なかなかOSのヴァージョン・アップはできません。
15.人生には目指すべき二つの道がある。一つは欲するものを手に入れること。いま一つは手に入れたのちにそれを楽しむこと。ところが後者に成功する者はきわめて少数である。合格した人たち、昇進した人たち、実はこれからこそが本番なのだ。人間はそれを忘れてしまいがち。
16.人間は我が儘なもので、期待が大きいとプレッシャーがかかると嘆き、期待が小さいとやる気が出ないと嘆く。人間は我が儘なもので、好きな人に大きな期待をかけすぎてつぶしてしまい、嫌いな人に期待できないと告げてやる気をなくさせる。嗚呼、バランス感覚の難しさよ。
17.保護者から見ると、最も信頼がおける学校というのは、学担・学年主任・管理職と、だれと話しても同じ方針が語られる学校です。「ああ、うちの子のことをちゃんとみんなで見てくれているんだ」と安心できる学校です。こうした組織が同一歩調をとることによって与えられる安心感を軽視してはいけません。
18.支援を要する子と関わっていて思うのは、教師の「教え方」以上に「在り方」のほうを圧倒的に問われているということ。この認識に立つと、支援を要しない子にとっても「在り方」のほうが重要だとわかってくる。ここまで来ると、支援を要する子と要しない子という境界のナンセンス性に気づくようになる。
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1.入学式。今年は異例の午前中の入学式。日程的に高校の入学式と重なってしまった故の全市的な措置である。午前中にやってみるといろいろと不都合が出た。とにかく時間がない。代表生徒挨拶の最終確認の時間がない。会場をつくる時間がない。校歌練習やPTA集会に余裕がない。ないない尽くしである。
2.こうやっていつもと違う日程でやってみると、毎年何気なくやっている行事がいかに機能的につくられているかということがよくわかる。何年も何十年もかかって、少しずつ修正されていまの形ができてきたのだ。当たり前といえば当たり前なのだが、こういうところに歴史の重みみたいなものを感じる。
3.結局、入学式関係の生徒たちはみんな時間外の動きになる。つまり、朝早く登校ということになる。生徒会長や新入生代表挨拶生徒は朝1時間近く早めに登校。吹奏楽部は2時間近く早めに登校。更に日曜日の夕方から係教師や部活生徒が集まって最低限の会場準備を行った。それでなんとか間に合わせた感じ。
4.ただし、悪いことばかりでもない。午後があいて、いつもの年ならなかなか日程がとれない年度当初の特別委員会がすべて行われた。午後からは学校評価とか学校保健とか小中連携とか合築検討などなど、メンバーの顔合わせと年度計画の策定が次々に行われた。これで月行事的にはずいぶんと楽になった。
5.メリットとデメリットを比べると五分五分という感じではあるのだが、基本的にメリットは教員側の会議ができたということであり、デメリットは生徒や保護者に負担をかけることばかり。やはり僕の中では午後が良いという結論に至った。教員が楽になった分が生徒や保護者の負担になるのでは本末転倒である。
6.これが前日に会場設営ということになれば問題はほとんど解消される。前日が平日であればそれもいいだろう。しかし、今年の場合、前日は日曜日。ということは金曜日に会場設営、土日の部活を中止ということにせざるを得ない。それはそれで生徒の活動機会を奪うことになる。悩みどころである。
7.明日からはいよいよ授業が始まる。例年通り古典から始めようと思う。「おくのほそ道」だ。視写→一斉音読→暗唱である。たぶん1時間で30回くらいは読むことになるだろう。僕も生徒もくたくたになること間違いなし。今年は3年生を6学級もつから、これを今週中に6回繰り返すことになる。とほほ…。
8.そういえば、6学級もつのは教員人生初である。5学級もったことは何度もあるけれど、6学級というのは初めてだ。同じことを6回繰り返すというのはどういう気持ちなんだろう。もちろん学級によって同じ授業をやっても同じようには進まないものだが、それでも音読なんかだとほとんど同じになるはずだ。
9.いまスーパーに行ったら、もう鯉のぼりのおまけつきのお菓子がたくさん並んでいた。まだ1ヶ月近くもあるというのに。僕は子供の頃から鯉のぼりが大好きだ。祖母が鯉のぼりを買ってくれたときのことをまだはっきり覚えている。あの、大きく風になびく壮大さに、子供心にしびれたものだ。懐かしい。
10.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席15】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
11.入学式。僕は式の途中で具合の悪くなった新入生を一人連れ出して養護教諭に引き渡したのだが、放課後その養教が真剣な目で「堀先生、どうやってあの具合の悪い生徒を見つけたんですか?」と訊いてきた。少しでも何かヒントになることがあれば…という真剣な眼差しだった。プロの眼差しとでもいおうか。
12.でも、実は僕がその生徒を見つけた(実は見つけてさえいないのだが)のは偶然に過ぎない。新入生代表挨拶をする生徒は僕が指導したので、僕はその生徒の出番の直前に「もう少しだぞ。緊張してないか?」と声をかけに行った。その際、その近くに座っていた具合の悪い生徒が僕に声をかけてきたのである。
13.それにしても、養護教諭のあの迫力ある眼差しには圧倒された。そんな感じの答えで申し訳ないような気さえしてきた。ああいう養護教諭は信頼できるなあ……と感じた。今年転勤してきた養護教諭なので年齢はよくわからないのだが、かなりのベテランである。ベテランにしてあの迫力。見習いたいものだ。
僕の中で80年代を象徴するのは圧倒的に大滝詠一と村上春樹だ。僕ら以上の世代はこの二人をとにかく狂ったように聴き、読んだように思う。なんというか80年代以降の感性の基礎を築いた二人……という感じがする。僕もこの二人にはいろんな意味でものすごく影響を受けている。
15.最近、僕が口癖のように講座で言うことに「意味のないことも、続けると意味をもつ」ということがある。これは意味がなくても明るく笑えることを続ける……という話を例にすることが多いのだが、実はたいして意味のない小さな悪行も、続けると大きな悪行として意味をもつということも含んでいる。
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1.3時間睡眠で起床。思ったより調子は悪くない。取り敢えず良かった。これなら朝イチ90分講座に耐えられそう。外はまだ行きがチラついている。今年は大雪の地域があったり、それでいて隣町は雪が少なかったり、4月まで雪が降ったり、ほんとにおかしな年だ。悪いことが起きなければ良いのだけれど。
2.今日は第18回学級経営セミナーin札幌。テーマは生徒指導。ゴールイメージをもつことの重要性、生徒たちとの関係づくりにおいて年度当初に気をつけるべきことについて語ってきます。参加者が十数人と少ないのですが、それだけにたくさん裏話を語ることができます。実は少人数のセミナーが好きです。
3.今日を乗り切れば、5月のGW以外、7月中旬までセミナーから解放されます。執筆を進める時期にしようと意図的に予定を入れないでおいた時期です。公務では修学旅行もあります。この時期が来るのを半年以上前から楽しみにしていました。こうやって自分の時間をマネジメントするのも楽しいことです。
4.FLEETWOOD MACのアルバムを聴いていていつも思うのは、他メンバーがボーカルをとる曲でSTEVIE NICKSのコーラスが聴けること。STEVIE NICKSをコーラスで使うなんてものすごく贅沢な気がする。しかもあのハスキーボイスがコーラスで聞こえてくるとたまらなく良い。
5.特にCHRISTINE McVIEがボーカルをとる曲の要所にSTEVIE NICKSのコーラスが入ってくるという構成の曲はたまりません。例えばTANGO IN THE NIGHTにはLITTLE LIESという曲がありますが、楽曲もボーカルもコーラスも良しで聴き応えがあります。
6.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席16】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
7.第18回中学校学級経営セミナーin札幌が終了しました。朝から「生徒指導10の原理」と題して90分講座。午後からは120分のQ&Aとかなり登壇時間の長いセミナーでしたが、なかなか有意義なセミナーでした。Q&Aでは公共性の高い具体的な質問がいくつも出され、楽しい時間でした。
8.これから1ヶ月にわたって土日が空いている。嬉しい。僕はセミナーも好きだし、まったく苦にはならないタチなのだが、それでもやはり、セミナーよりも休みの方が好きなのだということがよくわかった。5月中旬から7月中旬にわたっては約2ヶ月の土日休みが続く。それもいまから楽しみである。
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1.今日は誕生日です。別に記念日という意識もなく、正直忘れていたのですが、朝、FACEBOOKを開くと「おめでとう」の嵐をいただいて想い出しました。悪くないな……と感じました。
2.【拡散希望/定員40名/受付開始!残席2】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
3.5月6日(日)の教室ファシリテーションセミナーin東京の満員御礼が近づいています。GWにこんなに参加者が増えると思っていなかったので、小さな会場を借りています。いま大きな会場に変更がきかないかどうかを問い合わせています。もう少し定員を増やせるかもしれません。よろしくお願いします。
4.今日は明日の生徒指導関係のセミナー準備をしなければならない。この準備が完了すれば、僕の大きなコンテンツがまた一つスライドとしてまとまることになる。5月3日の京都セミナーがほぼ同じ内容なので、今回はしっかりつくろうと思っている。こういう、なんというか頑張りどころってものがある。
5.【拡散希望/定員60名/残席24】教育サークル「未来の扉」春の研修会/5月3日(木)/京都佛教大学紫野C/糸井登・堀裕嗣・藤原友和/小学校高学年と中学校の連関について考えます。GWの京都で生徒指導についていっしょに考えませんか
6.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席20】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
7.【拡散希望/定員30名/残席6】第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/5月5日(土)/名古屋国際センター/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの名古屋でお会いしましょう。
8.5月5日(土)の第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋の参加者が定員に迫って来ました。このセミナーは会場が狭く、定員が増えることはありません。ご希望の方はお急ぎ下さい。あと6名です。
9.【拡散希望/定員50/残席9】第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/5月4日(金)/京都佛教大学紫野C/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの京都でお逢いしましょう。
10.疲れて寝てしまった。明日のセミナー準備がまだゼロだ。何時になられるかなあ。まあ、ざんざん寝たから良いといえば良いんだけど、生活リズムはくずしたくないしなあ。いまから3時間勝負だな。それにしても新年度は毎年綱渡りだなあ……。公務の会議の連続が自分が思っているよりもきついんだろうな。
11.齋藤知也さんから電話をいただく。日文協が出す用語集執筆の打ち合わせである。原稿があまり集まっていないらしい。さもありなんである。国語教育関係の本ってのは締切どおりにかけたためしがないし、予定どおりに出たためしがない。まあ、研究ってのはそういうもんなんだろうな。少し頑張るか。
12.僕の本を読んでここがよくわからなかったのだが応えてもらえないかとの質問メールをよくいただきます。しかし、これに一つ一つ応えていたら、僕の時間がいくらあっても足りません。お気持ちはよくわかりますが対応しかねます。特にこの時期は僕自身も時間に追われている現実があります。ご容赦下さい。
13.TANGO IN THE NIGHT/FLEETWOOD MAC/1987
まだCHRISTINE McVIEが在籍していた頃のPOP路線の名盤。5人のメンバーの良さがそれぞれ強烈に出ている感の強いアルバムです。好きなアルバムの一つです。
14.いま煙草を買いに、今日初めて外に出たら一面の雪化粧。とてもいい感じ。松山千春の「雪化粧」を口ずさみながら、近くのローソンへ。とてもいい感じ。いつもの「失礼します」を連呼する店員さんが、レジで「失礼します」を11回言ってくれた。とてもいい感じ。明日のセミナー準備が終わらない……。
15.4月8日(日)午前3時33分。今日の講座準備完了。取り敢えず良かった良かった。寝よう。
16.【拡散希望/定員増です/定員60名/残席18】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
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1.【拡散希望/定員50/残席9】第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/5月4日(金)/京都佛教大学紫野C/堀裕嗣・藤原友和/WC・FG・OSTの教室への導入。基礎の基礎からワークショップで学べます。GWの京都でお逢いしましょう。
2.【拡散希望/定員60名/残席24】教育サークル「未来の扉」春の研修会/5月3日(木)/京都佛教大学紫野C/糸井登・堀裕嗣・藤原友和/小学校高学年と中学校の連関について考えます。GWの京都で生徒指導についていっしょに考えませんか
3.今日は着任式・始業式・入学式準備という日程。いよいよ生徒たちが来る。平成24年度が始まる。
4.【拡散希望/定員40名/受付開始!残席6】第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/5月6日(日)/上智大学/堀裕嗣・藤原友和/WCの問いのつくり方+FGの教室導入のステップ/初心者でもOK!ワークショップで楽しく学べます。
5.生徒たちが登校。着任式、始業式、学活、入学式会場設営。僕はといえば、教科書を配付したり、入学式の生徒代表挨拶の指導をしたりと、教務としての動き。やっと昼食に行けるかなと思ったら学年会。14時に年休をとっておにぎりをぱくつきながら岩見沢へ。母を病院へ連れて行き、その後父の見舞い。
久保田早紀といえばファーストアルバム「夢がたり」の完成度の高さが有名だが、このセカンドアルバムもなかなかの出来。久保田早紀を「異邦人」しか聴いたことがないという皆さん、この2枚は絶対にハズレません。
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1.眠い。疲れてる。3日間、会議と文書づくりと運転しかしてないもんな。そりゃ疲れるよな。しかも方々まわって根回しばっかりだもんな。今日は一日中職員会議。これまた疲れるな。提案もいっぱいあるし……。
2.新年度4日目。春休み最終日。職員朝会の後、職員会議提案文書の帳合作業。この職員会議から提案文書の半分以上がPC上での提案になるため、紙媒体の提案文書はいつもよりかなり少ない。年度当初の職員会議とは思えないような量。午前中は1時間強の職員会議。僕は間30分ほど新入生代表挨拶の指導。
3.午後の職員会議は2時間半ほど。午後になって職員がやっとPC上の提案文書に慣れ始めて、職員会議がスムーズに進み始める。しかし、全議題を消化することはできずに、各部の推進計画のほとんどが次回回しに。次回は12日(木)だが、かなりの議題が残ってしまった。次回も全議題を終われるかどうか。
4.ただし、職員会議提案資料がすべてその日のうちに訂正され、「2012.04.05第1回職員会議」というフォルダに収められたことは画期的。これで、次年度に訂正されていない文書をもとに引継者が文書をつくるという悪弊を打開できる。文書の引継としては画期的なシステムが出来上がった。
5.あとは訂正された完成文書を職員会議記録係がすべてプリントアウトして議事録に綴じ込む。その後、必要なときに必要な文書を提案者が印刷して全職員に配付する。そういうシステムだ。必要なときにはちゃんと紙媒体で職員に動きはわかる。無駄もないし抜けもない、良いシステムが出来上がった。
6.無駄には時間的にも労力的にも生産的な無駄と非生産的な無駄とがあります。従来から学校には非生産的な無駄が多すぎます。この非生産的な無駄を学校から排除すれば、きっと先生方は生産的な仕事を2倍はできるだろうと思います。職員の意識改革でそれは可能なのではないか、そう思えた一日でした。
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1.母からの電話で通常よりも30分前に起こされる。病院に連れて行って欲しいとのこと。9日までに検査をしてもらわなければならないらしい。まあ、時間がとれそうな日が何日かあるから、対応できそうなので良かった。
2.「堀先生の本には外れがない」「今回学びの大きかった本はこちらです」などなど。ブログ等で肯定的な評価をいただく。これまで1冊1冊を力を入れて書いてきた甲斐があった。いま書いている本が何冊かあるが、質を落とせないなと決意を新たにする。それが自分の成長につながりそう。有り難いことだ。
3.新年度3日目。職員朝会の後、教務部会。道徳・学活・総合計画を細かく確認。推進計画の検討。教務で昼食をとり、午後からは学年会。推進計画検討の後、修学旅行の準備日程の確認。更に教科会で評価評定に関する細かな検討。その後、職員会議と評価評定研修会の資料作成。夕方から母を連れて北村温泉。
4.昨日の編集者から謝罪のメール。この4月に編集部に入ったばかりの若い編集者だったらしい。それならば仕方ない。企画内容と現状を正直に伝えてきた。こういう正直な人は好きである。この企画は引き受けることになるだろう。でも、どうやって時間をやりくりしようか。それが問題だ。
5.ぼくは、人は「自分に何ができるか」ではなく「自分には何ができないか」を最初に考えるべきだと思っています。できないことをやろうとしてそれがうまくいかないと、かえってやらなかったときよりも他人を傷つけることがあります。できないことに取り組み始めないことも重要なのです。
6.岩見沢からの帰り道。高速を飛ばしながら、新校舎落成式典のネタを次々に思いつく。これらのアイディアを熟成させていけば、かなり良い式になるだろう。あとは教育内容をどこまで充実させられるかである。僕は長い時間(と言っても半年くらいだが)アイディアを熟成させて具現化させるのが好きである。
7.仕事のできる人には気性の激しい人が多いように思う。しかし、仕事のできない人にも気性の激しい人は少なくない。そうなると、一見仕事のできるできないと気性の激しさには関係がないようにも思える。しかしそうではない。気性の激しい人がしたたかさを身につけると猛烈な仕事をするのだ。
8.FACEBOOKで「マイ・カレンダー」というのと「CityVille」というののリクエストをよくいただくが、「マイ・カレンダー」と「CityVille」というものが何なのかがわかっていない僕には、そのリクエストに応える術がない。せっかくリクエストをいただいているのに申し訳ない。
9.みんな一生懸命に生きている。教師も生徒も保護者も出入り業者も教材屋も編集者もツイッターのフォロワーもFACEBOOKの「友達」も、みーんな一生懸命に生きている。そんなことを感じたとき、一生懸命に生きていない僕はなんとなく申し訳ない気持ちになる。それでも一生懸命には生きられない。
10.妻が獺祭の二割三分に満たされたグラスを引っ繰り返した。おいっ!いま、1000円分くらいこぼしたぞ……。せっかく中村健一が送ってくれたのに……。涙が出そうになった。情けない。
11.ついでに言うと、こぼれた獺祭二割三分の2割3分くらいが僕の着ていたジャージに吸い込まれた。僕のPUMAは獺祭二割三分を味わっただろうか。しかし、PUMAはすぐにまるめられ、既に洗濯され始めている。可愛そうなPUMA。せっかくうまい酒でほろ酔い気分だっただろうに……。
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1.新年度二日目。職員朝会の後、教科代表者会。評価評定処理関係。次に校務部会。昼休みに学年で弁当を食べ、午後から学年会。その後、学力テスト用にテスト封筒の印刷、得点通知表を印刷会社に発注。更に小中一貫の企画案作成。教務関係の4月20日の仕事まで完了。明日は4月末日まで行こう。
2.仕事は日程と時間を追ってするものである。今日の仕事はもちろん、明日の仕事や明後日の仕事をしていてはいけない。遅くとも10日後の仕事を、できれば20日後くらいの仕事をするのが良い。そうすれば、急な仕事が入ってきても対応できる。急な生徒指導にも対応できる。それが大人の仕事の仕方。
3.ある出版社から非常に曖昧な出版企画のメールをいただく。こんな曖昧な企画では返事のしようがないと説教メールを送り返す。「こんな人と仕事はできないと思ったら返信は不要」とも末尾に。堀に書かせたいという熱意があれば返信は来るし、そうでなければ来ない。前者なら縁あり、後者なら縁なし。
4.さて、最終判断をすべき時がやってきたようだ。ちょっと迷うところだが、ネガティヴな判断をしなければならないようである。こういうこともあるのは世の常。しかし、今回は理由がわからないので釈然としない。まあ、判断をしてから、腹を決めてから、じっくりと考えることにしよう。
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1.新年度1日目。新任者紹介。学校長施政方針演説。新年度校内人事発表。学年会。新入生受付準備。教科代表者会。新入生受付で司会。教科会。職員室座席移動。職員室ネットワーク作業。会計委員会。この間に評価評定資料や道徳・学活・総合計画の作成。いつもと変わらない新年度1日目。
2.転勤した学校が変だと思うのはあたりまえです。それは前の学校に慣れていて新しい学校に慣れていない自分にバイアスがかかっているだけです。「この学校は変だ」と思うよりも「なぜ、この学校はこういうシステムを敷いているのだろう」と理解することが大切です。どんなシステムにも歴史性があります。
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いよいよ新年度が始まります。新しい学校、新しい学級、新しい仕事。人それぞれに戸惑いと期待とを胸に気分も新たに過ごすことができる……今年もそんな季節がやってきました。
私はというと、今年は担任こそありませんが、忙しい年になりそうです。まずは新教育課程を整備しながら、勤務校の小中連携の仕事が主になります。私の勤務校は今年の8月から小中が同じ新校舎に入ります。図書室その他小中の共有スペースも多く、なんといっても小学校教師と中学校教師が同じ職員室に入ります。児童生徒数は1500名以上。教職員も80名という大きな職員室です。4月20日(金)には小中合同の校内研修会でワールド・カフェを行う予定です。私がファシリテーターです。目下のところ、これが一番の楽しみです。
さて、公務外の仕事も充実した1年になりそうです。昨年から今年にかけて上梓した5冊が意外にも好評を得て、道外を含め、様々な研究会、学会にお招きいただけることが格段に増えました。今年度は昨年度以上に全国を飛び回る年になりそうな気配です。
今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
【書籍・出版関係】
新刊『教室ファシリテーション10のアイテム・100のステップ~授業への参加意欲が劇的に高まる110のメソッド』堀裕嗣著・学事出版・2012年3月
お買い求めはこちら
今回もイクタケマコトさんの装丁・イラストです。今回は筆者の僕から見ても面白いイラストが多いなあ……とう印象です。いよいよファシリテーションの本を上梓できたので、僕の提案にも広がりが出てくる、そんな一冊になるとだろうと感じています。ファシリテーションをまだ知らない、ファシリテーションを中心に据えるとは思い切れない、なんとか職場と折り合いをつけながらファシリテーションを導入したい、そういう先生方にも役立つようにとかなり気をつけて書きました。そのために、1原則1頁という原則を破って、各アイテムの説明部分では追試できるように書き込みました。そこが通常のファシリテーション本とは一線を画すところだと思います。と同時に、ファシリテーションとしては中途半端にもなっています。そこには筆者も自覚的です。
この本をもとに、今年度は「教室ファシリテーションセミナー」と題して全国を回ります。多くは藤原友和先生といっしょです。直近はゴールデン・ウイークの京都(5/4)、名古屋(5/5)、東京(5/6)です。お近くの皆さんはどうぞ足をお運びいただければ幸いです。
序章 「教室ファシリテーション」とは?/第1章 教室ファシリテーション10のアイテム/1.ペア・インタビュー/2.ペア・ディスカッション/3.グループディスカッション/4.マイクロ・ディベート/5.ロールプレイ・ディスカッション/6.ブレイン・ストーミング/7.ワールド・カフェ/8.ギャラリー・トーク/9.パネル・チャット/10.オープン・スペース・テクノロジー/第2章 教室ファシリテーション100のステップ/1.ペア・インタビュー/2.ペア・ディスカッション/3.グループディスカッション/4.マイクロ・ディベート/5.ロールプレイ・ディスカッション/6.ブレイン・ストーミング/7.ワールド・カフェ/8.ギャラリー・トーク/9.パネル・チャット/10.オープン・スペース・テクノロジー
『必ず成功する「学級開き」 魔法の90日間システム』堀裕嗣著・明治図書・2012年2月
入庫から1週間で第二版が決まり、1ヶ月で第三版になりました。更に1ヶ月半で第四版になりました。ちょっと驚いています。中学校の学級開きの提案っていうのは、こんなに求められていたのだな……と改めて感じています。お読みいただいた皆様、ありがとうございます。
決して「必ず成功する」わけでもありませんし、まったく「魔法」でもありませんが、誇大タイトルはお許し下さい(笑)。初めて、なんといいますか、可愛い表紙の本で、特別気に入っているわけでもないのですが、それほどの違和感もない、著者としては楽しい気分です。何と言っても表紙のイラストと僕の顔写真のギャップが楽しいです。内容はかなり具体的で、僕が何を大切に考えてどんな学級開きをしているのか、手に取るようにわかるように書きました。お買い求めこちらからです。
まえがき/第Ⅰ章 成否は最初の1ヶ月で8割が決まる/第Ⅱ章 最初の3日間で何をすべきか~生徒たちとの心理的距離を縮める/第Ⅲ章 最初の7日間に何をすべきか~学級のルールを確立する/第Ⅳ章 最初の30日間に何をすべきか~学級のルールを定着させ、システム化する/第Ⅴ章 学級開き10箇条を意識する/第6章 最初の90日間に何をすべきか~授業ルールを定着させ、システム化する/あとがき
『生徒指導10の原理・100の原則~気になる子にも指導が通る110のメソッド』堀裕嗣著・学事出版・2011年10月。
第三版になりました。お読みいただいた皆様、ありがとうございます。
今回もイクタケマコトさんの装丁・イラストです。しかも今回はイクタケさんによる10本の漫画つき。『学級経営…』とは内容的に重ならないように配慮しながらも、思想的には一貫しています。今回は第1章に簡単ではありますが、理論が載っています。若い先生方には『学級経営…』よりは少しだけ難しいかもしれません。また、中堅・ベテランの先生には読み応えがあると思います。『学級経営…』ともどもよろしくお願いします。
第1章 生徒指導を機能させる10の原理/1.スクール・カーストの原理/2.サイレント・マジョリティの原理/3.ヒドゥン・カリキュラムの原理/4.ブロークン・ウィンドウズの原理/5.イニシアティヴの原理/6.インクルージョンの原理/7.マクドナルド化の原理/8.パッチング・ケアの原理/9.FMCチームワークの原理/10.自己キャラクターの原理/第2章 生徒指導で身につけたい100の原則/1.基本として身につけたい10の原則/2.生徒を観察する10の原則/3.生徒との距離を調整する10の原則/4.事実を確認する10の原則/5.生徒を説得する10の原則/6.現場に対応する10の原則/7.保護者に対応する10の原則/8.年度当初に徹底する10の原則/9.自分の現状を知る10の原則/10.自分の身を守る10の原則
『学級経営10の原理・100の原則~困難な毎日を乗り切る110のメソッド』堀裕嗣著・学事出版・2011年3月
第四版が決まりました。昨年の発売日、3月17日に第四版が刷り上がります。お読みいただいた皆様、ありがとうございます。
編集の戸田さんに頑張っていただいて、ぼくの本としてはかなり読みやすいものになっています。イクタケマコトさんのイラストも内容にマッチしていて、表紙カバーの装丁も気に入っています。基本コンセプトは、「学級経営に失敗できない時代になった」という前提のもとに、まずは非凡な実践に憧れる前に平凡なことをしっかりと基盤づくりとして意識しよう、というものです。いま、勤務校でつまずき、ひとたび目に見えた失敗してしまうとなかなか浮上できない現実があります。「成功すること」よりも「失敗しないこと」が大切な時代になってきている……そういう現状認識のもとに書きました。ある程度の構造化を目指していることが売りです。
第1章 学級をマネジメントする10の原理/1.一時一事の原理/2.全体指導の原理/ 3.具体作業の原理/4. 定着確認の原理/5.具体描写の原理/6.時間指定の原理/7.即時対応の原理/8.素行評価の原理/9.一貫指導の原理/10.同一歩調の原理/第2章 学級をマネジメントする100の原則/1.学級組織づくり10の原則/2.席替え10の原則/3.給食指導10の原則/4.清掃指導10の原則/5.ショート・ホームルーム10の原則/6.リーダー育成10の原則/7.学力の向上10の原則/8.家庭訪問10の原則/9.通知表所見10の原則/10.職員室の人間関係10の原則
現在、『スペシャリスト直伝!中学校学級づくり・成功の極意』『必ず成功する「行事指導」魔法の30日間システム』『義務教育で〈習得〉させたい国語学力~授業づくりの10の原理/120の言語技術』『誰でもできる!「教室ファシリテーション」入門~つながりを生む授業スキル』『一斉授業10の原理・100の原則』の5冊を同時進行中です。
また、今年は「教室ファシリテーションへの挑戦」という国語科ファシリテーション実践シリーズを「研究集団ことのは」が作っていきます。音読、作文、話し合い、スピーチ、聞き方の5冊が現在進行中です。
夏から秋にかけて、また幾つかの提案をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
【研究会関係】
私に関係する4~5月の研究会をご案内させていただきます。お時間が許せばお越しください。4~5月は新年度で公務多忙の折、登壇を控えているので、ちょっと少な目です。
2012年3月31日(土)/第17回中学校学級経営セミナーin札幌/学級経営・10の原理・学級開きで何を語るか…いかなるシステムを敷くか…/堀裕嗣・對馬義幸・山下幸・小木恵子・桑原賢・髙橋和寛・友利真一・小林智・坂本奈央美・米田真琴(他交渉中)/札幌市コンベンションセンター/参加費:3000円/定員30名/終了しました。
2012年3月31日(土)/第44回教師力BRUSH-UPセミナーin札幌/大野睦仁・斎藤佳太・高橋裕章・堀裕嗣・南山潤司・山口淳一・山寺潤/札幌市コンベンションセンター/参加費3000円/定員60名/終了しました。
2012年4月1日(日)/第18回中学校・国語科授業づくりセミナーin札幌/中学校国語科光村図書1学期教材&教育出版1学期新教材、教材研究&授業のポイント!/堀裕嗣・對馬義幸・山下幸・小木恵子・浅野克実・小林智・米田真琴・人見誠・坂本名央美・熊野まなみ/札幌市コンベンションセンター/参加費:3000円/定員30名/終了しました。
2012年4月8日(日)/第18回中学校学級経営セミナーin札幌/生徒指導・10の原理・あなたと生徒の関係がしっくりいかない本当の理由~4月の動きで1年が決まる/堀裕嗣・山下幸・髙橋和寛/終了しました。
2012年4月21日(土)/「研究集団ことのは」例会/堀自宅/ご入会希望の方はご連絡下さい。ただし、中学校国語教師に限ります。
2012年5月3日(木)/教育サークル「未来の扉」春の研修会/糸井登・藤原友和・堀裕嗣/京都佛教大学紫野キャンパス/参加費:3000円/定員60名
2012年5月4日(金)/第3回教室ファシリテーションセミナーin京都/堀裕嗣・藤原友和/京都佛教大学紫野キャンパス/参加費:3000円/定員30名
2012年5月5日(土)/第4回教室ファシリテーションセミナーin名古屋/堀裕嗣・藤原友和/名古屋国際センター/参加費:3000円/定員30名
2012年5月6日(日)/第5回教室ファシリテーションセミナーin東京/堀裕嗣・藤原友和/上智大学(予定)/参加費:3000円/定員50名
2012年5月12日(土)/第2回見える授業・見える学級づくりセミナーin札幌/年間を見通した基礎・基本の指導/大野睦仁・高橋裕章・堀裕嗣・水戸ちひろ・南山潤司・山口淳一・山下幸/参加費:2500円/札幌市南区民センター/定員30名
2012年5月18日(金)/北海道教育大学札幌校講義
2012年5月19日(土)/「研究集団ことのは」5月例会/堀自宅/ご入会希望の方はご連絡下さい。ただし、中学校国語教師に限ります。
その後の予定はこちら
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1.最近、こくちーずでセミナー案内をするようになって、セミナー終了後に感想メールや御礼メールをたくさんいただけるようになった。改めて良いシステムだなあと思う。そろそろアナログ案内をやめたいな、と思う。こくちーずだけになれば参加費も抑えられるだろう。財政圧迫の第一は郵送費なのだから。
2.国語セミナー。提案時間は合計360分。そのうち僕の登壇時間は最後の30分。しかも全体をまとめるような提案ではなく、皆と同じように一つの教材解釈を披露しただけ。代表がこの提案時間でセミナーが成立することを僕はすごいことだと感じる。この凄みを多くの人はわかってくれていないように思う。
3.明日から新年度とは思えないほどに肩の力が抜けている。これが最高の状態である。新年度だからといって張り切る必要などない。4月に張り切るなら、6月も11月も2月も同じテンションで過ごすべきである。4月だけ張り切って、だんだんフェイドアウトしていく教員のなんと多いことか。
4.仕事と実践は異なる。仕事は効率的に淡々とこなすものだ。積み重ねる価値をもつのは実践である。しかし実践を重ねる時間は、仕事を効率的にこなすことによってしか生み出し得ない。必然的に仕事を効率的にこなせない人間に実践は重ねられない。効率的な仕事なしに実践する者は周りに迷惑をかけている。
5.おやすみなさい。エイプリルフール。
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