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研究と実践とを融合する

名人教師と評される教師、何冊も本を書いている教師、研究授業が参観者であふれかえる教師、そしてあなたの周りにいる尊敬すべき先輩教師。みんな若いときから努力を続けてきたのです。子どもたちの成長を願う教師ならば、自らが成長し続けることを怠ってはなりません。

第1条 自らを発信の場に置く

学級通信・研修通信・校内研究集録・地元研究会の研究集録……教師には発信の場がたくさんある。発信しようとする教師は情報を集める。勘違いされがちだが、決して情報を持っているから発信できるのではないのだ。まずは自らを発信の場に置くこと。これこそが成長する教師の絶対条件である。

第2条 校内研究に積極的に取り組む

どんなに面倒だと思っても、どんなに自分の興味とかけ離れていても、自分の実践の場に最も近い実践研究の場は校内研究である。これを怠ってはならない。その時々に懸命に実践したことが、将来、必ず花開く。

第3条 地元の研究会に積極的に取り組む

同じ論理で地元の研究会(市教研など)も大切にしたほうがいい。地元の先達と知り合うことのできる場である。

第4条 民間の教育研究会に顔を出す

時間とお金に余裕があれば、テーマに興味を惹かれた民間の教育研究会に参加することをお勧めする。玉石混淆ではあるが、全国的な「超一流」に出逢える場は民間研究会を措いて他にはない。

第5条 学習指導要領は暗記するくらい読む

私たちの教育活動は教育基本法や学校教育法によって規定され、生徒に伝えるべき指導事項は学習指導要領によって規定されている。私たちはこれを深く理解したうえで日常実践に取り組まねばならない。

第6条 大学研究者の研究にも目を通す

私たちはついつい日常実践に埋没してしまい、今日の授業、明日の行事のことばかり考えて過ごしてしまう。自分でも気づかぬうちに視野が狭くなってしまうのだ。研究者の研究に目を通すことは、この実践埋没を避けられるという効果がある。たまには「これからの教育」について、「壮大な未来像」について思いを馳せることも必要である。

第7条 研究・実践の目的をぶれさせない

研究にしても実践にしても、それが生徒たちのためになっているかという視点で常に見つめ続けることが必要である。目的はあくまで生徒たちに力をつけることであり、生徒たちの人格陶冶に寄与することなのである。これを見失ってはいけない。

第8条  自分の実践を整理する

定期的に自分の実践を整理することを怠ってはならない。実践はやりっ放し、垂れ流しでは身につかない。成果と課題とを自分の頭で整理して次へとつなげていく、その繰り返しが教師に成長を促すのである。

第9条 若いうちは金を惜しまない

若いうちは金を惜しんではならない。どうせ結婚して子どもができれば、自由に使える金などほとんどなくなってしまうのである。若いうちにどれだけ学ぶ機会をもったか、そしてそれを蓄積したか、それが教師人生を決める。そして学びには金がかかるのである。

第10条  ライフワークとなる趣味をもつ

仕事一辺倒の人間になってはならない。「自分の趣味は○○です」とはっきりいえるくらいの趣味をもつことが大切である。次第にその趣味が仕事にも役立つようになっていく。サッカーのフォーメーションから学級組織の構造を考えたり、ジャズのアドリブ論から学級経営のゆとり理論ができたりということが世の中には少なくない。

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