職員室の人間関係10箇条
2学期も終わりに近づきました。大きな行事も終わり、あと残り3ヶ月。と同時に、生徒指導上の問題傾向をもつ生徒たちに手を焼くのもこの時期。そんな中、1学期にはなかった同僚への不信感も芽生えてきます。でも、もう一度、踏みとどまって考えてみませんか。
第1条 チームで組織的な動きをしよう
職員室は組織です。学年団も組織です。問題のある生徒がいるのも担任だけの責任ではありません。うまくいっていない仕事があるのも、担当者だけの責任ではありません。その組織にチーム力が欠けているのです。
第2条 仲よくなることよりも共に成果をあげることを考えよう
職員室や学年団は、仲がいいから良い仕事ができるのではありません。良い仕事をし、成果があがっていて、その成果をあげている組織に自分も貢献しているのだという思いが、組織を仲良くさせるのです。この考え方の順番を間違ってはいけません。「うちの学年は仲が悪いからね」というのは禁句です。仕事が充実していないから、今ひとつ一体感がないのです。この構造は学級と同じです。
第3条 すべての教師にその教師なりのキャラクターがあることを意識しよう
教師のキャラクターは概ね三つに分けて考えるとわかりやすいでしょう。即ち「父性型」「母性型」「友人型」です。いろんなキャラクターの教師が生徒たちに複雑に影響を与え合って、学年運営・学校運営は成り立っているのです。
第4条 すべての教師に得手不得手があることを意識しよう
生徒指導が得意な教師もいれば、事務仕事が得意な教師もいます。部活が好きな教師もいれば授業研究が好きな教師もいます。学校にはそのどれもが必要なのです。
第5条 すべての教師にその教師なりの教育観があることを意識しよう
教師も人間ですから、どうしても自分の好きなこと、得意なことを中心に教育観を抱きます。それを調整しながらチームで動く。これが理想の職員室・学年団なのです。
第6条 すべての教師にその教師なりの事情があることを意識しよう
家族に持病をもつ人がいる、介護を要する家族がいる、そんな同僚が必ずいます。若いうちはそういうことの大変さがわからないものです。これは教師としてではなく、人間として理解できるようになりましょう。
第7条 自己をメタ認知する努力をしよう
以上のような観点で考えたとき、自分は偉そうなことを言える教師なのか、と顧みてみましょう。きっと何かが見えてきます。
第8条 自分自身がアレルゲンになっていないかと考えよう
自分のネガティヴな発言が、職員室や学年団にマイナスになっていないか、冷静に考えてみることも必要です。
第9条 嫌いな人・苦手な人といっしょに小さな成果をあげてみよう
道徳の指導案を1枚、いっしょに作ってみる、学年行事の担当をいっしょにやってみる、そんな小さなことで構いません。ただ大切な子ことは、成果をあげようと頑張ってみることです。きっとその同僚の意外な良い面が見えてくるはずです。
第10条 職員室で馬鹿話をしていっしょに笑ってみよう
人はいっしょに笑った時間が長ければ長くなるほど、楽しい時間を共有すれば共有するほど、心が通じ合い、仲良くなれるものです。みなさんも学生時代の友人との関係を考えればわかるのではないでしょうか。
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コメント
馬鹿話なんて、できません。第一条から九条までは、なるほど、と思いました。
特別支援学級にいます。学年に配置され、机を置かれても、困ります。たまに学年に行かなければならない状況がある時に、もうすでに出来上がりつつある学
投稿: | 2011年8月21日 (日) 19時07分