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学力向上の10箇条

うちの学級の生徒は勉強しない……そんなふうに嘆いていませんか。勉強しない傾向があったとしても、それを嘆いているだけでは何も進みません。学級担任として、まずはできるだけのことをやってみましょう。いろいろなことが見えてくるものです。

第1条 4月段階でレディネスをとる

まず何よりも大切なのは学級開きから数字の段階でレディネスを把握することである。小学校の漢字、九九、通分など、基礎的なことが身についていないために学力がつかないという生徒たちが一定程度いるのが最近の学校である。このレディネス把握を怠ると、その後の指導が教師にも生徒にもきつくなる。特に「特別な支援を要する生徒」については早めに把握しなければならない。

第2条 家庭学習帳を担任がチェックする

多くの生徒は自分なりのやり方で「勉強したつもり」になっている。家庭学習帳の提出を課し、どんなふうに家庭学習をおこなつているのかを担任として把握したい。

第3条 家庭での時間の使い方を意識させる

テレビやゲームに費やす時間はどのくらいか、睡眠時間はどのくらいか、こうしたことを把握したい。本誌本年6月号参照。

第4条 テスト計画表づくりのモデルを示す

テスト計画表は基本的には自分なりに工夫して作るのがよい。しかし、作り方がわからないという生徒も多い。具体的に記述している生徒のものをよい見本として配付し、書き方・作り方のモデルとするのがよい。

第5条 テストで成績が下がった生徒とは個人面談を行い、具体的な反省を促す

定期テストの結果が出たら、成績の下がった者とはなんとか時間をつくって二者面談をしたい。その際、どのくらい学習したか、どんな学習をしたか、定着の手立て(繰り返し)をとったかなど、できるだけ具体的に分析し反省させたい。

第6条 前回のテストで成績が上がった生徒には必ず戒めの言葉をかける

前回のテストで成績の挙がった生徒はどこか安心している傾向がある。それを戒めるために、テスト3週間前を目処に戒めの言葉をかけるとよい。

第7条 朝自習・帰りの5分間プリントなど独自に取り組む

学級全体に基礎学力不足が見られる場合には、朝自習や帰り学活内の5分を使ってのプリント学習など、独自の取り組みをしたい。学年全体で取り組めればなおよい。

第8条 放課後の補習を行う

学力不足の生徒たちを集めて、専門教科でない教科について補修を行うとよい。学校の副教材をコピーして、何度も何度も取り組ませる。繰り返し取り組めば成果が上がることを体得させることが目的である。

第9条 勉強を教えるのではなく、勉強の仕方を教える

多くの生徒は定期テストに向けて、教科書を読む、ノートを見直すという勉強の仕方をしている。しかし、多くの場合、効果の上がる勉強法は問題に取り組むことである。ワークや問題集に繰り返し取り組むよう助言し続けるとよい。家庭学習習慣の身についていない生徒には、問題集をコピーして渡し、それを家庭学習帳にやらせて、毎日提出させるとよい。3ヶ月程度で効果が出てくる。

第10条  保護者との情報交換を密にする

基礎学力不足の生徒については、家庭での時間の使い方、勉強の仕方について、保護者との情報交換を密にすることが必要である。家庭生活を少しでも改善していけるよう、保護者にも意識してもらうことが必要である。

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