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WHATとHOW

国語の授業がもうそろそろ新しい教材に入ります。

あなたは教材研究をしなければなりません。

一度、自分で教材を読んでみます。そのとき、あなたは頭の中でどんなことを考えるでしょうか。

多くの人がまず例外なく、「この教材、どうやって授業しようかなあ……」と考えるのではないでしょうか。実は意外かも知れませんが、この思考法、この発想法こそが、多くの教師が子どもたちの学力を向上させられない一番の要因になっているのです。

教材研究をするときにまずしなければならないことは、指導事項を決めることです。思考法でいうなら「この教材で何を教えようかなあ」とか「この教材で何を扱おうかなあ」と考えることを指します。

授業というものは、まず指導事項(WHAT=何を教えるか)を明確に設定し、その指導事項を扱うためのふさわしい学習活動(HOW=どのように教えるか)が何かという順で構想されるべきものなのです。算数・数学や理科ならこういう発想で当然のように授業が行われているのですが、なぜか国語の授業だけはそうなっていません。

その結果、「天国のごんに手紙を書く」という学習活動がまずあって、その活動でどんな国語学力がつくのかが曖昧なままに授業が行われる、「○○に関する説明を考えて、交流し合う」という学習活動が先にあって、その活動で身に付けるべき指導事項が曖昧なままに授業が進められる、そんな本末転倒の現実があります。

本来、学習活動というものは指導事項によってその意味・意義が変わるものです。同じ〈方法〉であってもその〈目的〉によって意味・意義が変わる、と言い換えても構いません。

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