« 引っかかりがとれた一日 | トップページ | コンテクスト »

これで家庭訪問が気楽になる…?

教職を何年続けてもいまいち慣れない。どうしても緊張してしまう。そんな声を聞くことの多い家庭訪問。今号では、「家庭訪問の10箇条」をつくってみました。そんなに緊張することなく、まずは原則をしっかりと身に付けることを考えてみてはいかがでしょうか。

家庭訪問には以下の10箇条があります。まずはこれをきちんと意識しましょう。

第1条 明確な目的をもって訪問すべし
家庭訪問の目的が、最低でも、家庭環境を把握することにあるのか、子どもの性行を確認することにあるのか、対応の仕方の話し合いにあるのか、この程度の目的は明確に意識して臨むべきでしょう。

第2条 細かな情報を用意すべし
一年間の行事の見通し、高校入試の情報、学校の基本姿勢といったことは、訊かれたときにすぐに答えられなくてはいけません。わからないことを尋ねられた場合には、即答を避け、明日調べてお電話いたしますと答えましょう。

第3条 時間通りに訪問すべし
若い先生方にはこれが難しいようです。家庭訪問は保護者がわざわざ時間を割いてくれているわけですから、できるだけ時間通りにまわらなくてはいけません。また、時間通りにまわれる日程を立てなくてはなりません。

第4条 できるだけ本人を交えて話すべし
これは家庭訪問の目的によって変わることなので、必ずしも本人がいた方がいいと言えるものではありません。しかし、年度初めの家庭訪問であれば、親子の会話の様子から親子関係をはかることもでき、また、教師と生徒との接し方、関わり方を保護者に見せることもできる、そういう機会になります。

第5条 できるだけ褒めるべし
年度当初の家庭訪問から、注意や説諭が中心では保護者も警戒してしまいます。短い期間で生徒の良いところを見つけ、それを伝えてあげることを心がけましょう。

第6条 できるだけ具体的な話をすべし
生徒を「いい子ですね」「積極性がありますね」と抽象的に褒めるだけでは、どう良いのか、どう積極的なのか、保護者に伝わりません。具体的なエピソードを交えながら、保護者の目に浮かぶように描写的に語ることを旨としましょう。

第7条 メモは訪問後に取るべし
話をしている目の前でこと細かくメモを取られるのは、あまり良い気がするものではありません。聞いた話をメモするというスタンスではなく、あくまでも「対話」をするつもりで訪問すべきです。その場でのメモは大切な数字やデータ、健康に関わることのみとし、必要なメモは辞してからするのが礼儀に適っています。

第8条 プライバシーを口外するべからず
家庭訪問で何軒もまわっていると、先ほど訪問した家で出た話題と同じ話題が出る、ということが多々あります。気をつけないとつい気がゆるんで、「○○さんでも同じことがあったそうですよ」などとやりがちです。これは厳禁です。

第9条 他人を批判するべからず
保護者が子どもの友達の悪口を言ったり、ある教師を中傷したりする場合があります。いっしょになって非難するのは厳禁です。そういう噂は必ず漏れると心得ましょう。

第10条 接待を受けるべからず
さすがに最近は減ってきたようですが、保護者が教師にお菓子や飲み物以上のものでもてなそうとする場合があります。これを受けるのは厳禁です。ある家庭とある家庭とで対応が異なる、これが一番良くないのです。

|

« 引っかかりがとれた一日 | トップページ | コンテクスト »

学級経営・生徒指導」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: これで家庭訪問が気楽になる…?:

« 引っかかりがとれた一日 | トップページ | コンテクスト »