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学級づくり3原則

新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則

野中信Profile行/明治図書/2011年3月

「新卒教師時代を生き抜く心得術60-やんちゃを味方にする日々の戦略」(明治図書/2007年3月)に続く、野中先生の「新卒時代を生き抜くシリーズ」である。野中先生から送っていただいた。

これは文句なく良い本である。何が良いかというとひと言でいえば「地上戦」が展開されているのである。初任者指導教諭として3年目、野中先生が初任者二人の学級経営を見ながら、何が問題か、本人が気づいていないことは何か、そして何をどのように指導すれば借り物でない本人の実践になるか、こうしたことを真剣に考えた末に生まれた、若手教師への指南書となっている。

思えば野中先生の処女作が出たのは2004年の1月。私は「困難な現場を生き抜く教師の仕事術」という書名にひかれて購入。著者紹介にあったメールアドレスを見て、すぐに連絡をとったのだった。その年の秋には石川晋といっしょに野中先生に会いに行って、野中先生の盟友原先生と4人でしこたま日本酒を飲んでべろべろになった。あれから6年近くが過ぎようとしているが、まさに隔世の感がある。

野中先生はその後、退職され、いまは初任者指導教諭のお立場である。ご自身の現役時代の実践と初任者指導教諭として再発見した実践のポイントとを見事に融合しての力作。力作というより、野中先生の危機感のあらわれと言ったほうが当たっているかもしれない。

本書でいう3原則は「縦糸・横糸」「3・7・30の原則」「群れから集団へ」である。野中先生をよく知っている方から見れば、どれもこれまで野中先生があちらこちらに書いてきたことばかりに感じられるかもしれない。 しかし、今回はその具体性が違う。特に使用上の注意にあたる〈但し書き〉が非常に多い。更にはSTEP1からSTEP6までの段階がかなり練られている。私も何度かお世話になっている佐保さんの企画だというが、さすが佐保さんというべきか、野中さんの良さをうまく引き出している。野中さんの立ち位置を鮮明に描き出している。

今回の野中本でぼくに響いてきたのは、なんといっても二人の初任者への観察を基盤にして、その弱さを徹底的に分析したところから出発していることである。それが単なる野中実践の報告ではなく、おそらくは同じような失敗をするであろう新卒教師たちのかゆいところに手の届く内容になっている。これは「買い」である。

新卒5年目くらいまでのこのブログの読者さんへ。必読書です。これを読めば、まだまだ間に合います。

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