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学級リーダー・学年リーダーを育てよう

リーダー性の高い生徒がいない。リーダーが育たない。現在、多くの学校でよく聞かれる言葉です。しかし、そんな時代だからこそ、リーダーをしっかりと育てなければなりません。愚痴を言う前に、まずは生徒の立場に立ったリーダー育成の方向性をもちましょう。

「リーダー性のある生徒が少なくなった」

そんな声をよく聞きます。確かに、そんな気がします。かつては学級や学年を仕切る生徒、いわゆる「仕切り屋」がいました。しかし、そんな「仕切り屋」が教室から消えてしまった……というわけです。

しかし、ここで生徒の立場に立って考えてみましょう。私たちはリーダー生徒について、あまりにも教師の側ばかりに都合良く考えてはいないでしょうか。もっといえば、教師が楽をできるような、「先生のお手伝い係」として使ってはいないでしょうか。委員会活動の仕事の多くは、日常の点検活動だったり、掲示物の整備だったり、図書館の受付や貸し出しだったり、どれもこれも面倒な仕事です。しかも、それは完全なボランティアで、何か代償があるわけでもありません。

こう考えてみましょう。あなたが校長先生に毎日小さな仕事があるような、面倒な仕事を依頼される。その仕事はみんなにあるわけではなく、あなただけにある。しかもそれは校務分掌にも位置づけられていない、完全なボランティアである。あなたはその仕事を快く引き受けるでしょうか。委員会活動は生徒にとって、そういう仕事なのです。

もちろん、ボランティアだからしなくていいと言っているのではありません。ただ、もう少し、私たち教師は、生徒の立場を理解したうえでこうした生徒にあたるべきだと言っているだけです。このことは、学級のPTA役員の選出にもいえることです。生徒だって保護者だって、「ああ、面倒な仕事だったけど、やって良かったな」というやり甲斐を感じれば、次も「やってもいいかな」と思うのです。逆に言えば、教師は学級リーダーやPTA役員をお願いする以上、「やった甲斐」を感じてもらえるようにする責任がある、ということなのです。

第1条 〈No原稿システム〉を定着させる
常に高い理想をもって生徒を育てることが必要です。集会等での登壇機会には、原稿を読ませるのではなく、必ず話す内容を暗記させて臨ませる。学年が上がるにつれて、原稿を書くのではなく、内容メモ程度を書かせるだけで自分の言葉でスピーチを行わせる。これはリーダー生徒のみならず、それを聞く側の一般生徒にも「聞く姿勢」をつくらせます。

第2条 スポットライトを浴びさせる
リーダー生徒には「お得感」をもたせることが必要です。私は学年協議会のプロモーションビデオをつくって学年集会で上映するなどとの試みを続けています。

第3条 取り組みの先頭を切らせる
例えば行事で歌う歌の練習を先んじてさせたり、総合の体験学習の下見に同行させたりと、一般生徒の先頭を切っているという意識をつくることが必要です。

第4条 人前で馬鹿になれる
ときにはユニークな学年集会を開いたり、学校祭で笑いをとる役目をさせたりといったことを体験させ、「人前で馬鹿になれる」構えをもたせると大きく成長します。まじめなだけのリーダーにいまの生徒はついていかない風潮があります。

第5条 PDSCを徹底する
企画して運営するだけでなく、しっかりと反省させて、次への課題を明確にすることに力を注ぎましょう。

こちらもご参照ください。

リーダーのいなくなった最近の学級・1

リーダーのいなくなった最近の学級・2

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