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アホかいな……(笑)

「YAHOO!JAPAN」の「教師の不祥事」欄を眺めていたら、相変わらずの猥褻や飲酒運転にまじって、おもしろい記事が載っていた。「『愚か者一覧』廊下に掲示 青森県の中学教諭が不適切指導」というものである。

アホかいな……(笑)。

と思って記事を読んでみると……。

【以下引用】

青森県内の中学校教諭が2009年度、提出物を出さない生徒の名前を「愚か者一覧」などと名付けたリストに記入し、校内に掲示するなど不適切な指導をしていたことが19日、分かった。県教委は教諭を懲戒処分とせず、公表対象外の訓告処分にとどめていた。

河北新報社が県情報公開条例に基づき入手した文書と県教委教職員課によると、教諭は中学2年の学級担任だった09年7~11月、保護者面談の日などに「愚か者一覧」「愚か者ベスト10」などと名付けたリストを廊下に掲示。リストには、提出物をなかなか出さない生徒たちの実名を記入していた。

さらに、教諭は生徒たちと交換していたノートに「病気なのか」「ダメ人間」「問題児」などと生徒をさげすむ言葉を記入。保護者からはたびたび苦情が寄せられていたにもかかわらず、何度も同様の記述を繰り返していた。

教諭はこのほか、生徒の質問を無視したり、生徒に配慮のない発言をしたりして、生徒や保護者とトラブルになっていたという。

県教委は今年1月8日、教諭と校長を訓告処分とした。教諭は「未提出物が多いままだったら、3年生に進級してから願書提出などの際に生徒が損をすると思い、喝を入れなければならないと考えた。配慮に欠けていた。申し訳ない」と謝罪しているという。

県教委教職員課は「あってはならないことだ。保護者への謝罪は済んでおり、処分は妥当だった」としている

【引用終了】

県教委教職員課の「あってはならないことだ」というコメントもおもしろい。どんなに小さな不祥事も「あってはならないことだ」というコメントが寄せられる。

でも、「愚か者一覧」「愚か者ベスト10」といったタイトルは確かに不適切だが、「忘れ物調べ」の結果や「チャイム席調べ」の結果が保護者面談の廊下に掲示されているということは、おそらくいまでもそれほど珍しくはないのではないだろうか。

ぼくはそういう点検活動にも、またその結果を掲示することにも、あまり好ましく感じていないので、こういう不祥事にはもっと大きな処分を与えてもいいのではないかと感じている。この処分は教職員課にもこうした活動に一定の理解があることを示しているように思える。

例えば、校内放送で生徒を呼び出したり、忘れ物の多さをチェックして貼り出したりという行為は、これだけ人権意識、人権感覚が広まった昨今においてもごく普通に行われている。清掃点検をして各クラスの清掃の悪いところばかりを昼の校内放送で発表しているのを聞いて、ぼくは保健常任委員会の顧問教師の感覚を年度末反省で問題視したこともある。保健室利用者リストが職員会議で報告された折、「保健室に用もないのにつるんでくる生徒」なんていう分類項目になっているのを見て、使用している言葉が不適切と養護教諭を吊し上げたこともある。

どうも学校というところには、なんということもない普通の教師の中にさえ、こうした意識がはびこっているようである。「愚か者一覧」などという過激な文言を使ったから今度の件は報道されているけれど、報道されていない人権無視は学校にたくさんある。

教師は自戒したほうがいい。

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