気概と丁寧さとしつこさと…
2年4組で漢文の小テスト。
返り点・送り仮名を指導しての30点満点である。
平均点が28.1点。これは一昨年上篠路中学校1年1組の29.3点には及ばないものの、まずまずの点数である。
あの上篠路の1年1組は出来過ぎた。女子生徒で満点ではない生徒が二人だけ。しかもその二人も29点。女子の最高点が30点で最低点が29点という、ものすごい学級だった。ありえない。あんな学級は二度ともてない。だいたいあの学級は学級編制を間違えたのだ(笑)。
さて、今回の2年4組。満点が7人。あとは一桁と十点台公判が一人ずつ。この二人を除けば最低点は23点。学級の85パーセントが25点以上である。
実はこのテストは十数年前につくったもので、これまで19学級でおこなっている。今回が゜20学級目である。この平均点は歴代2位。全市的にも成績のよくない学校といわれているのだが、たいしたものである。このテストは決して簡単なテストではない。つくったぼくがいうのだから間違いない(笑)。
やるべきことがはっきりしていて、丁寧に教えれば、いまどきの子でも、できない子と呼ばれるような子でもできるようになるという証拠である。問題は教える側の「一人も置いていかない」という気概と、授業の丁寧さと、もう一つはしつこさである。
できれば小学校の算数にこの3つが欲しいなと思う。せめて九九や通分には同じような気概と丁寧さとしつこさが欲しい。最近の九九や通分の習熟率の低さには深刻なものがある。できるだけ小学校の悪口は言いたくないのだが、ここ10年くらいで目に見えて深刻化しているのを肌で感じる。
ゆとり教育のせいなどではない。子どもの変容のせいでもない。ここに気概と丁寧さとしつこさを発揮しなければならないというコンセンサスが、この10年間、小学校で落ちてきていたのだと思う。義務教育のシステム改変でも行わない限り、その後の学年でこの遅れを取り返すことは不可能に近い。
正直、ぼくは国語科でよかったなと思うことがある。数学科の教師たちにはどこか諦めが感じられる。そんな諦めの表情をもう10年近く見続けているような気がする。
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