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2010年8月

教育実習生・5

今日は実習生が昨日の指導を受けて、小集団交流を入れた授業案を立ててきた。課題が少々簡単すぎた面があり、ぼくから見れば小集団交流を用いるほどの場面ではなかった。とはいえ、指導されたことを次の日には取り入れてみようという心意気は評価されていい。

この授業案での授業が今日は1時間だけだったので、あとは残り3学級でどう修正してくるかである。楽しみといえば楽しみ、しかしそう簡単ではないとの思いもある。

あと3日である。

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教育実習生・4

実習生の〈語り〉に安定感が出てきた。

これが出てくると、いよいよ〈横の学習活動〉の第一歩が始まる。つまり、小集団交流を指導案に入れる段階に来るわけだ。

そのためには、これまで一斉授業でやってきたことを取捨選択するか、スピードを上げて時間をつくるか、どちらんかをしなければならない。何せ、教師が説明すれば3分で済むことについて、生徒同士の交流で気づかせようとするわけであるから。時間的には10分から12分かかることになる。

これまで指導案に入れていた一斉授業を基本に考えていた学習事項について、割愛したりスピードアップしたりしながら、50分の中から8分程度を産み出そうというのであるから、これは実習生にとっては大変な作業である。我々にとっては簡単なことだが、実習生にとっては大変な作業である。

これを明日の授業の課題として課した。

そうした指導案を彼がつくってくればもう一段高い指導をするし、そこから彼が逃げればその階段を昇らない指導をする。それだけである。ぼくはどちらでもいい。

彼が挑戦するような実習生なら無限の可能性をもつ教師になるかもしれないし、彼が挑戦しなくてもそれなりの教師にはなる。どちらになっても、教育界に損失はない。彼が前者を選んだときに、教育界に貢献する教師が生まれる可能性がほんのちょっとだけ増える、それだけのことである。しかもぼくは、そこまで面倒を見られるわ゛けでもない。

教育実習生の担当教諭という仕事はそういうものである。

実習もあと4日となった。

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悪いヤツ

「悪いヤツ」が6人集まって呑みました。

20代から60代まで、全員が筋金入りの「悪いヤツ」です。

「悪いヤツ」が6人も集まると、話題も「悪いネタ」ばかりになります。「悪いネタ」ってのは何よりおもしろい。だから仕方がありません。腹を抱えて、ひっくり返って笑えます。居酒屋の他の客に迷惑をかけてしまうほどです。

「悪いネタ」とは他人の悪口のことです。それも笑える悪口です。「悪いヤツ」は笑えない悪口は言いません。笑えない悪口を言うのは「イヤなヤツ」です。「悪いヤツ」は好きな人の悪口しか言いません。例えば、いまいっしょに呑んでいる目の前にいるヤツの悪口とか、日常的に可愛がっている後輩の悪口とか、細君の悪口とか……。だからこそ腹を抱えて、ひっくり返って笑えるのです。

例えば…

ある学校に気の小さな若手教師がいます。その若者は空気が読めません。しかも、想像を絶するような気の小ささをもっています。ちょっと心配事があると、躰にぶつぶつができたりします。そんな若者ですから、常に先のことを気にします。6月の学年打ち合わせで11月の学習発表会の題材を決めようとしたり、8月の学年打ち合わせで卒業式のピアノ伴奏の子どもを決めようとしたりします。もちろん、同僚たちは困ってしまいます。だって、6月は1学期をどう締めるかを考えるものであり、8月は2学期の行事をどう運営するかを考えるものなのですから。こんなヤツは困ります。

例えば…

ある学校に言葉遣いのおかしな若手教師がいます。同僚の女性の先生方が修学旅行の記念写真を見ていた折、「あら、○○先生は写真うつりがいいですね。かわいい」「あっ、ほんとだ、かわいい!」と盛り上がっているのを見て、その若者はある女性教師に対して「○○先生だって、ぼちぼちかわいいですよ」と言ったというのです。しかも、その言葉に一瞬で凍り付いたまわりの先生たちを見て、「ぼく、何か変なこと言いました?」とほざいたというのです。「ぼちぼち」という副詞と「かわいい」という形容詞はだれがどう考えても結びつきません。こんなヤツは困ります。

例えば、

ある学校に調子のいい若手教師がいます。ある年、自分の勤めている学校に10歳も年上の先輩教師が転勤してくることになりました。その先輩教師とは数年前、一度だけ地方の研究会で酒席をともにしたことがあります。しかし、酒席をともにしたといっても、確かに同じ部屋では呑んでいたのですが、席も離れており、ひと言も会話を交わしませんでした。そんな関係の先輩教師が転勤してくることを知って、同僚たちに「今度、オレのダチが来るんだ」と言い回ったそうです。しかも、その学校にはその先輩教師の友人がたくさんいて、転勤してくる前には既にその若者に自分が「ダチ」呼ばわりされているということが、その先輩教師の耳に入っていたそうです。その先輩教師はいったいどう感じたでしょうか。こんなヤツは困ります。

実はここで挙げた3つの例は、すべて同一人物。同じ若者のことです。しかも、「悪いヤツ」6人の呑み会でこの3つの話をしたのもすべて同一人物。しかもしかも、その人物は3つ目の例でこの若者に「ダチ」呼ばわりされた先輩教師なのです。

彼は、それはそれは楽しそうに、ぼちぼちかわいい笑顔でこの3つの話をまくしたててくれました。おかげで他の5人は3時間半も大笑いすることができました。

きっと6人の中で、こいつが一番「悪いヤツ」なのではないでしょうか。

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「第12回国語科授業改革セミナーin札幌」終了

国語科授業改革セミナーも12回目を迎えた。

今日は30分模擬授業とストップモーション授業検討というセットを、午前午後と2回行う形。昨年の12月に始めた研究会形態の2回目である。

しかも前回は若手教師(といっても三十代だが)が授業者だったのだが、今回は40代のベテラン二人。授業技術的にはまったく問題なくクリアしてしまっている二人なので、必然的に検討内容はどうしても授業構成の話になり、レベルの高い話になる。更には難解な話題にもなっていく。これがぼくには強烈におもしろかった。

テーマは「活用」。しかも「読むこと」。大野さんも裕章さんも真正面から「活用」に取り組んでいた。

大野さんの授業は「未確認飛行物体」(光村5年の詩教材)。詩の一部を改変して、詩心をとらえさせ、創作の基礎指導を行おうというもの。ぼくが10年くらい前にさかんに提案していた「フォーマット・ポエジー」の授業形態にちょっと似ていて、なつかしい感じを抱いた。

裕章さんの授業は「イルカのねむり方」という光村3年の新教材。おどろいたのは光村の新教科書が各教材の前に2時間程度で行える見開き2頁教材を配して、言語技術練習単元の形をとったこと。まずは教育出版の中学校教科書が前回の改訂でずいぶんと冒険をしたわけだが、この光村の小学校新教科書の構成を見て、いよいよ教科書づくりも新時代を迎えたなという感を抱いた。

授業はどちらもベテランらしい確かさをもった授業。大野さんの授業検討では参加者全員にストップモーションをしているうちに教材解釈がどんどん進んでいくといった趣。裕章さんの授業では指導目標と活動形態の在り方、リンクのさせ方が正面から論じられた感があった。

ぼくは第一講座でオリエンテーション的な60分講座、更に二つの模擬授業・SM検討のあとの60分のQ&Aと登壇機会があったわけだが、飲み会明けの二日酔いにしては、まあ及第点の話題提供ができたかな……といった感じ。特にQ&Aはずいぶんと具体例の出し方にこだわりながら話をしてみた。

もう一つ、とても嬉しかったことは、新たな人材が「ことのは研究会」への登壇を希望してきたこと。それも待ちに待った若手である。こうやってぼくらの研究会に何度も足を運んでくれた若者が、自分も登壇してみよう、斬られてみようという意識になったということが、久し振りに嬉しかった。そういう意欲というか、やる気というか、そういう気持ちになったことに報いるような企画と研究会内容にしたいものである。

研究会終了後は南山・高橋・山口・中野・山下・堀で小宴。教育とも研究会とも関係のない馬鹿話で単純に笑い続けた3時間半。

楽しくもあり、嬉しくもある一日だった。

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研究会案内/6~8月

私に関係する6~8月の研究会をご案内させていただきます。

2010年6月19日(土)/第4回国語科授業塾in札幌国語科授業づくりを根本から問う・第1弾!/大谷和明先生の「自称〈科学的冷徹読み〉の文学教材の授業」/ストップモーション授業検討& ライフヒストリー・アプローチ/札幌市白石区民センター1F多目的室/大谷和明・山田洋一・梶 禎行・高橋裕章・南山潤司・山下幸・堀 裕嗣・山口淳一・太田充紀/定員20名/終了

2010年6月26日(土)/第26回教師力BRUSH-UPセミナーin函館子どもが育つシステムづくり~学級経営のシステム・授業運営のシステムを考える/函館市地域交流まちづくり交流センター/堀裕嗣・山寺潤・福崎梢・水戸ちひろ・坂本奈央美・増川正志・南山潤司・高橋裕章・山口淳一・大野睦仁・三浦将大・森谷剛・駒井康弘・藤原友和/定員30名/終了

2010年7月10日(土)/第5回国語科授業塾in札幌国語科授業づくりを根本から問う・第1弾!/山田洋一先生の「分析を越える!メタ分析の国語科授業」/ストップモーション授業検討& ライフヒストリー・アプローチ/札幌市白石区民センター1F多目的室/山田洋一・藤原友和・加藤恭子・山口淳一・大野睦仁・南山潤司・堀裕嗣・高橋裕章/定員20名/終了

2010年7月17日(土)/第3回堀裕嗣・石川晋「ふたり会」featuring池田修「技術」はどのように伝えられるか 「観」はどのように深まるか/札幌市北区民センター/池田修・石川晋・堀裕嗣/定員40名/終了

2010年7月24日(土)/第6回国語科授業塾in札幌国語科授業づくりを根本から問う・第1弾!/石川晋先生の「ワークショップ型国語科授業」/ストップモーション授業検討& ライフヒストリー・アプローチ/札幌市白石区民センター1F多目的室/大谷和明・岡山洋一・大野睦仁・加藤恭子・南山潤司・山下 幸・堀裕嗣・高橋裕章・藤原友和/定員20名/終了

2010年7月28日(水)~29日(木)/第5回教師力BRUSH-UPサマーセミナーin札幌<「学び」を根幹に据える教師像>の提案/札幌市コンベンションセンター/赤坂真二・土作 彰他/終了

2010年7月30日(金)~31日(土)/第3回札幌・夏の陣~累積国研研究大会in札幌いま、あなたの問題意識は何ですか?/問題意識別選択講座/札幌市生涯学習センター「ちえりあ」/赤坂真二・岡山洋一・菊池省三・鹿内信善・土作 彰・山田将由/定員100名/終了

2010年8月3日(火)/鍛える国語教室in津軽/新学習指導要領で求められている国語学力を保障する授業の創造/弘前市立石川小学校/野口芳宏・照井孝司・堀裕嗣/終了

2010年8月19日(木)13:00~16:45/東京都中学校国語教育研究会・夏期研修会/活用力を高める中学校国語科の授業づくり/新宿区立四谷中学校・コミュニティホール/終了

2010年8月21日(土)/第15回中学校・学級経営セミナーin札幌学級経営塾/行事と学級経営のかかわり編/あなたは行事を行事だけで考えていませんか?/~〈行事〉を〈学級経営〉にどう活かすか~/札幌市白石区民センター1F多目的室/参加費:3000円/堀裕嗣・石川晋・山下幸/定員40名/終了

2010年8月28日(土)/第12回国語科授業改革セミナーin札幌本当に国語の授業がうまくなりたい人へ/新学習指導要領に基づいた学習活動のつくり方・国語科授業塾~活用力を高める国語科授業編~/札幌白石区民センター1F多目的室/参加費3000円/堀裕嗣・高橋裕章・大野睦仁・大谷和明・南山潤司・山口淳一・山下幸/定員30名/終了

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学力テスト

学力テスト。

とはいえ、1~3時間目は空き時間。3年生が球技大会だったので、開校40周年記念式典用にビデオ撮影。2時間目は教育実習生に生徒会活動に関するオリエンテーション。生徒会活動の学習指導要領上の位置づけについて確認したあと、リーダー育成の理念と実践を語る。

4・5時間目はテスト監督。6時間目は採点をしながら実習生の道徳の授業を参観。放課後も採点。なんとか勤務時間内に4クラスの採点を終わらせる。採点は解答を暗記できるか否かが勝負。

現在、17:46。これから国語科の飲み会。

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一石二鳥

先のブログに教育実習生の授業を見て「助言メモ」を記入して渡していると書きました。それが真っ赤になっているとも書きました。わかりにくいと思うので、実物を示します。

100826_2 いかがでしょうか。かなり丁寧で具体的な指導が行われていることが伝わると思います。

ぼくは小学校の教育実習で中村先生という指導教諭からずいぶんと丁寧な指導を受けました。しかも、実習初日から授業をさせてくれるという、かなり大胆な指導も受けました。

一方、中学校実習では○○先生(名前は書かないことにします)から、かなり粗雑な指導を受けた記憶があります。口を開けば前に担当した実習生の悪口と生徒の悪口。確かに落ち着いた学校ではありませんでしたが、これだけ生徒の悪口を言う先生がまともな教育をしているとはとうてい思えません。この先生の授業は学生のぼくから見ても、まあひどい授業でした。

小学校実習の指導教諭がよかっただけに、中学校実習ではどうしても指導の先生を小学校の中村先生と比較してしまいます。それと同時に、自分が現場に出て実習生をもった際には、間違ってもこんな指導はするまいと誓ったのでした。

現場に出て以来、今回が6人目の教育実習生になります。2人目をもったときからこの「授業記録型助言メモ」を記すようになり、いまだに続けている手法です。

実は、このメモを渡すこと以外、ぼくは授業については一切の指導をしません。音声で指導を飛び交わしてもおそらくは実習生が現段階の実習生なりに解釈するだけです。メモを渡せば、何度も読み返します。少なくとも読み返すことができる状況が生まれます。もしかしたら、ぼくの意図がちゃんと伝わるのは大学に戻ってからかも知れませんし、教壇に立ったあとかも知れません。下手をすると、一生気づかないかも知れません。しかしそれでも、文書にさえ残しておけば、あとで気がつく、気づき得る可能性が生まれるのです。

そんなふうに考えて、ぼくは今日も上のようなメモを書いているのです。

ついでに言えば、このメモは実習生のためにというばかりでなく、自分のために書いているという側面もあります。よくない授業、下手な授業を分析することは、実はかなり有益な作業です。何が原因で失敗したのか、どうすればよくなるのか、そういうことをただただ具体的に指摘し、代案を示し続けていくわけですから、これは自分の実力が記述されることをも意味しているのです。

正直に言えば、ぼくはこうしたメモを何度か研究会提案の資料にしたことさえあります。

若い同僚に授業を見てくれと言われたときにも、こうしたメモを書いて渡します。現場経験のある人間は、3~5回も授業を見てこのメモを渡せば格段に上達します。

初めてもった実習生にもこの指導をしてあげられることができたら、もう少しちゃんと育ててあげられたのに……そんなふうに後悔することがいまでもあります。もう名前も忘れてしまったあの女の子は、いまごろ何をしているのだろうか、教師になったのだろうか、そんなことを考えるのです。

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教育実習生・3

今日は1時間目と5時間目が「形」の第1時。昨日に比べてずいぶんと学習活動が整理されてきた。とはいえ、ぼくの助言メモは真っ赤。

助言メモは、時系列で学習活動を黒ペンで書き、教師の活動について良いところを青ペンで、良くないところを赤ペンで指摘している。実習生の授業に介入することはせず、ただひたすらこのメモを書くのがぼくの授業参観の手法である。実習生だからこうしているのではなく、研究授業を参観していても、研究会の模擬授業を参観していても、いつもこのメモ形態である。ただし、実習生の授業に対するメモは、その他のものよりもかなり丁寧で具体的な記述がなされる。

こうした助言メモが、1時間目の授業では真っ赤だった……ということである(笑)。

5時間目は助言メモを書かずに、ビデオを撮った。助言メモに口調に関する指摘が多くなり、いくら文章で伝えても伝わらないだろうと判断したからである。自分の授業ビデオを見て、自分のしゃべりがいかに一本調子かということを体感した方がいい。それにはビデオを撮るのが一番である。

退勤後、この授業ビデオをDVDに焼いた。これを明日実習生に渡す。土日で自分の語りがいかにダメかということを確認してくるよう促すつもりである。いくら壮大な授業観に基づいて授業をしても、いくら指導された授業技術を駆使してみても、語りが悪ければ無駄である。そして語りは、いくら四六時中指導できる立場にいる実習担当教諭でも直してはあげられない。自分で気づき、自分で直していくしかないのである。そもそも語り口調は、2週間の実習で直せるような代物ではない。実習を終えたあとも、彼が日常的に意識し、直そうと試み続けることによってのみ改善される、そういう質のものである。

明日は学力テスト。実習生は授業ができない。実は採点もさせるつもりがない。採点基準を深く理解していない者に採点させると、あとで修正するのがあまりにも大変だからである。実習生にとって採点業務が大きく勉強になることはぼくだってわかっている。しかし、これだけはまかせられない。

明日はゆっくり過ごしてもらおうと思う。

あと6日である。

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授業観と授業勘

子どもたちが主体的に学習するような授業が大事だと考えています。

子どもたちが互いにかかわり合い学び合うような授業を心がけています。

子どもたちに学力をしっかり保障する、授業では何よりそれを大切にしています。

こういった声をよく聞きます。いわゆる「授業観」というやつです。なるほどと思い、そういう人の授業を見に行ったことが何度もあります。しかし、実際に見てみると、がっかりしてしまうことが少なくありません。教師の意図に反して子どもたちが野放しにされているだけの授業だったり、学力保障という名を借りた単なる講義であったり、説明して取り組ませるだけのスキル訓練であったりといったことが多いからです。

もちろん、子どもたちに試行錯誤させることも、講義形式の授業も、スキル訓練型授業も、決して悪いことではありません。その意味で、こうした方々の「授業観」が悪いわけではありません。

しかし、こうした「がっかりしてしまう人たち」の授業は、「授業観」ばかりが先行していて、その「授業観」を機能させるための工夫があまりにも足りない……そういう共通点があります。いわば、「授業観」はあっても、「授業勘」がにぶいのです。

例えば、子どもたちがたくさん意見を言い合い、一見活気に溢れているように見える授業なのですが、よく観察してみると、各々が自分の主張を言うだけで、それぞれの主張がまったくかみ合っていない。ときにおとなしそうな子が議論をかみ合わせるような重要なつぶやきをしているのに、教師はその重要性に気がつかずに流してしまう。このつぶやきさえ拾えば、議論は劇的に高まるのに……という発言を取り上げない。これは「授業勘」がにぶいからです。

例えば、教師が一生懸命に説明し、美しい構造板書をまとめ、子どもたちが必死にそれをノートに写している。しかし、動いているのは右手だけで、脳みそはちっとも動いていない。子どもたちは美しい板書をノートに美しく書き写すことのみに専念している。教師はそのことに気づかず、自分の説明を子どもたちが理解していると信じ込んでいる。それを疑ったことさえない。これも「授業勘」がにぶいからといえるでしょう。

どちらも、教師が意識せずに〈自己満足〉を求めていることが原因のように思えます。

「授業観」と「授業勘」。洒落のようですが、授業を進めるエンジンとして、どちらも絶対に必要だと思います。

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教育実習生・2

教育実習生が指導案をつくってきた。最初にその指導案でぼくが授業をして見せてやろうと考えていたのだが、小学校型の指導案で発問・指示・説明が不明確。子どもの思考に沿っているわけでもなく、学習活動が並べられているだけのものだった。

これではさすがに授業ができない。実習生の意図が今ひとつわからないからだ。

そこで、取り敢えず自分でやってみろということで、1校時は本人にやらせてみた。範読・音読が中心なので、それほど大崩れはしないだろうという判断である。1時間見てみると、彼のやろうとしていることが見えてくる。もちろん機能はしていないのだが。

2時間目は「そういうことなら」と、ぼくがその指導案で授業をやってみせる。同じことをやっているのに、その機能度の違いに実習生も驚いた様子。

まあ、「見せてやらせる」というのもいいのだが、本人のためには「やらせたあと見せる」というほうが勉強になるようである。ただし、それでは生徒のためにはならないので(つまり、1時間目に授業を受ける生徒たちの被害があまりにも大きいので)、そうそうこちらを中心軸に据えるわけにもいかない。

今日は1時間目に彼の立てた指導案で1時間、1年生の書写の指導を1時間、更に昨日おこなった文法の授業と同じものを1時間、計3時間である。昨日も3時間の授業をやっているので、実習開始から3日目で既に6時間の授業をしたことになる。

本人なりに少しずつ授業の呼吸をつかみ始めているのが見て取れる。ぼくの指導の観点も少しずつレベルを上げている。

あと7日である。

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リーダーのいなくなった最近の学級・2

2 生徒の視点

昨今、「リーダー生徒」が不登校に陥る事例が増えている。学校行事でリーダーとなり、中心的に学級をまとめようとした末に学級の生徒たちの軋轢が生じ、俗に言う「浮く」という状態になる。そうした人間関係トラブルに耐え切れずに不登校傾向を示す、そうした事例である。こうした現象が「リーダー生徒がいなくなった」「リーダー生徒が弱くなった」という教師の実感を後押ししている現実がある。

学級集団を構成する子どもたちが、時代とともに変容してきているのは確かであろう。現代の子どもたちは、〈自己主張力〉〈共感力〉〈同調力〉の総合力としての「コミュニケーション能力」の高低を互いに評価し合いながら、自らの「スクール・カースト」の調整に腐心していると見て良い。「スクール・カースト」は別名「学級内ステイタス」とも呼ばれ、学級への影響力・いじめ被害者リスクを決定し、子どもたちを無意識の階級闘争へと追い込んでいる、重要な概念である。ここでは、森口朗(1)の提案を軸に「スクール・カースト」概念を見ていくことにしよう。

二十一世紀に入って、教育界から政財界に至るまで、これからの人間に必要なのは「コミュニケーション能力」であると声高に主張している。しかし、この「コミュニケーション能力」の具体が何であるのかという説得力ある論述はなかなか見られない。森口朗は、これを子ども達が〈自己主張力〉〈共感力〉〈同調力〉の総合力と捉えていると分析した。〈自己主張力〉とは自分の意見を強く主張する力、〈共感力〉とは他人を思いやる力、〈同調力〉とは周りのノリに合わせる力である。更に詳しく言うなら、次のようになろうか。

自己主張力…自分の意見をしっかりと主張すること ができ、他人のネガティヴな言動、ネガティヴな態 度に対してしっかりと戒めることのできる力。八十 年代以降、世論によって大切だと喧伝されてきた能 力であり、臨教審以来の教育政策の根幹として位置 づけられてきた能力でもある。

共感力…他人に対して思いやりをもち、他人の立場 や状況に応じて考えることのできる力。従来から学 校教育で大切と考えられ、リーダー性にとっても絶 対的に必要とされ重要視されてきた能力。多くの教 師が「いい子」「力のある子」と評価する要素にも なっている。

同調力…バラエティ番組に代表されるような「場の 空気」に応じてボケたりツッコミを入れて盛り上げ たりしながら、常に明るい雰囲気を形成する能力。 子どもたちによって現代的なリーダーシップには不 可欠と考えられている、現実的には最も人間関係を 調整し得る能力。

この三つの総合力を「コミュニケーション能力」と呼ぶ。毒舌タイプの級友にツッコミを入れて逆にオトしたり、大人しい子やボケ役の子をイジじって盛り上げたりしながら、「場の空気」によって人間関係を調整していく、そうした高度な能力である。

この三つの力の総合力を子どもたちが「スクール・カースト」(=学級内ステイタス)を測る基準としている、というのである。森口はこれをマトリクスとしてまとめ(『いじめの構造』新潮新書・45頁)、三つの力といじめ被害者リスクとの関係を示した。そこで分析されているのは、現代の学級が以下の八つのキャラクターによって構成されている、ということである。

 ①スーパーリーダー(自己主張力・共感力・同調力  のすべてをもっている)
 ②残虐なリーダー(自・同をもつ)
 ③栄光ある孤立(自・共をもつ)
 ④人望あるサブリーダー(共・同をもつ)
 ⑤お調子者・いじられキャラ(同をもつ)
 ⑥いいヤツ(共をもつ)
 ⑦自己中心(自をもつ)
 ⑧何を考えているかわからない(自・共・同のどれ  ももたない)

これをもとに「スクール・カースト」の高低を図示するなら、次の図(略)のようになる。しかも、ここで言う「スーパーリーダー」は、現在の学級にはほとんどいない。それに対して、「お調子者」「いい奴」「自己中心」はかなりの数がいる。また、「残虐なリーダー」も一定程度いる。この集団構成が現在の学級集団の統率を著しく難しくしているのである。

さて、ここで教師の立場として考えておかなければならないことは、実はこの「スクール・カースト」が、決して子どもたちだけが対象になっているわけではない、ということである。実はこうした階級闘争のまなざしは、担任教師にも向けられているのである。もしも、担任教師が「自己主張力」と「共感力」しかもたず、「同調力」をもっていないとすれば、それは「スーパーリーダー」以下、「残虐なリーダー」と同等程度のカーストと見なされる。「共感力」「同調力」はあるが、「自己主張力」が弱いという場合には、「残虐なリーダー」以下の「人望あるサブリーダー的な教師」と見なされている。「自己主張力」だけなら「自己チュー教師」、「共感力」だけなら「いい奴だけど、いじめのターゲットになり得る教師」とさえなるのである。

おそらく最近の小学校高学年において頻出している学級崩壊は、担任教師のカーストが低く、それ以上のカーストとして認められている子どもたちの影響力の大きさによって引き起こされている。こうした現状に鑑れば、現在、学級担任が「残虐なリーダー」タイプや「お調子者」タイプと対立しながら学級を統率していくことは至難の業なのである。その意味でも、子どもたちのノリ、時代的なノリに対する、教師の「同調力」が重要になる。他人を思いやりましょう、規律を守ることが大事だ、といった真面目一辺倒の路線では立ちゆかないのが現代的学級の特徴なのである。

教師はいま、〈自己主張力〉〈共感力〉〈同調力〉という三つの力の総合力としての「コミュニケーション能力」をもたねばならない立場に置かれている。ベテラン教師、お母さん教師、優しいお兄さん・お姉さん教師が、学級を統率することができずに崩壊させる要因がここにある。

私が本節冒頭に挙げた「行事を機に不登校傾向を示すリーダー生徒」は、もともと学級担任によって「いい子」と目されるような生徒たちだった。こうした生徒たちはスクール・カーストでいえば、「人望あるサブリーダー」か「いいヤツ」キャラの生徒だった。こうしたカーストの生徒たちが、行事で学級集団をまとめ、リーダーシップを発揮しなければならない立場に追い込まれ、学校システムに対応した動きをしようとしたとき、「残虐なリーダー」の抵抗とそれに同調する「お調子者キャラ」たちの圧力に屈し、自分の居場所を失ってしまったということなのである(2)。

学級担任はいま、学級にスーパーリーダーがいない場合、学級運営や行事運営のリーダーとして「残虐なリーダー」を指名し、「残虐なリーダー」との関係を維持しながら運営しなければならない立場にある。それができない教師の学級が学級崩壊へと向かっていく。そうした現状にある。

このような学級集団の構成にどのように対応していくかについては、別の機会を待ちたい。

 (1)森口朗『いじめの構造』新潮新書・二○○七
 (2)土井隆義『友だち地獄』ちくま新書・二○○八

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教育実習生

7年振りに教育実習生を受け持っている。昨日の始業式から2週間。大学4年生なので、既に小学校での5週間の実習を終えた、いわゆる「副免実習」である。

1校時に1時間だけ授業を見せ、2校時には「このとおりにやってみろ」と、いきなり授業をやらせてみる。教育実習生をもつと、いつも最初はこのパターンで取り組ませる。一つは「実習度胸」とでも言うべき、中学生をこわがらない前提をつくらせるため。もう一つは同じ授業内容だというのに、自分と指導担当教諭と間の授業の機能度に大きな差があることを実感させ、その違いがあるのはなぜなのかを当事者意識をもって考えさせるため。スタートでこの二つの意識をもたせることができたら、既に教育実習は成功すること間違いない。

今回の実習生もそれなりにいろいろなことを考えたようである。私が見せた授業のあと、今日は3時間、実際に授業をしてみたのだが、その3時間で目に見えて進歩していった。それが証拠である。

あと、たった8日である。

自分なりに何かをつかんで大学に戻ってくれれば、それでいい。

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大整理

いま、3学期に大整理をやろうと思っている。

ぼくの教員人生20年の大整理でもあり、「研究集団ことのは」が20年間でつくってきたコンテンツの大整理でもある。

この大整理はイベントの形で行う。要するに、国語に関しては5回くらいの研究会でこれまでのコンテンツのすべてを発表し、学級経営については2日間くらいの研究会で1年間を時系列に追っていく、そんな研究会を考えている。

現在、その企画を立てている真っ最中なのだが、どうもうまくいかない。

でも、この企画は間違いなくやるだろう。今後の新しい一歩に向けて、ひとまわり大きな世界観の獲得に向けて、どうしても必要な整理だという気がするからだ。

これをイベントの形で行うのは、そうでもしないとさぼり癖のあるぼくらはなかなか整理しようという気にならないから。参加者が何人かでもいると、プレゼンを否応なくしなくてはならなくなる。それがコンテンツ整理になってしまうわけだ。

それがぼくらの研究スタイルというか、成長スタイルであり、自律のスタイルなのである。

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都中国・その後

都中国の事務局の先生から、先日の飲み会で盛り上がったのが契機となって、冬におもしろい企画が生まれたとの報告があった。長年民間の研究会を企画してきたぼくから見ても、確かにおもしろそうな企画で、ぼくも行きたいくらいだ。

都中国が活気づくことに少しでも貢献できたのだとしたら、何より嬉しいことである。

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リーダーのいなくなった最近の学級・1

1 教師の視点

「リーダー生徒がいなくなった」という声をよく聞く。多くの教師が実感的にそう語る。

最もその声を多く聞くのは三月下旬、学級編制会議の場である。一般に、学級編制をするときに、各学級に男女各一名のリーダーA生徒(高いリーダー性をもち、学年リーダー或いは生徒会を担当するような学校リーダーレベル)、男女各一名のリーダーB生徒(リーダーAには及ばないが、学級をまとめる程度のリーダー性をもつレベル)の計四名を配する必要があるとされる。つまり、リーダー生徒は学級数×4の人数が必要とされるわけである。しかし、そのリーダーA・B生徒のリストアップが学級数分に遠く及ばない。

反対に、問題傾向に数えられる生徒たちはかつてと比べて格段に増えている。八十年代に見られた教師に反抗的な、いわゆる「校内暴力」へとつながるような問題傾向生徒、多くの方々が問題傾向の典型として意識しているような、いわゆる「〈反〉社会生徒」と呼ばれる問題傾向生徒はむしろ減っている。増えているのは、一つは「〈非〉社会生徒」と呼ばれる、人間関係を紡げないタイプの生徒、小さな人間関係トラブルがすぐに決定的な不登校傾向への要因となってしまうようなタイプの生徒たちであり、もう一つは「〈脱〉社会生徒」と呼ばれる、社会的な物語を共有できないタイプの生徒、時間意識をもって学校生活を送ることが難しかったり、分担された当番活動に取り組めなかったり、授業や行事にごく普通に参加することさえ困難だったりといったタイプの生徒たちである。総じていえば、「学校システムから遁走する生徒」が増えているのである。

結果、学級編制会議はたいへん重たい雰囲気で終わらざるを得ない。担任教師にとって自分の学級にリーダー生徒がいないということは、普通ならリーダー生徒のリーダーシップに期待できる仕事まで学級担任がしなければならないことを意味する。学級集団というものは、「教師─生徒」という縦関係と「生徒─生徒」という横関係とがうまくバランスがとれたときに機能するという特徴をもつ。多くの教師はリーダー生徒に対して、学級担任が縦関係において強権発動した場合にも、リーダー生徒が横関係において調整してくれることを期待する。学級担任に対して反感を抱いた生徒に、「まあ、そう言わないで先生の立場もわかってやろうよ」というようなリーダーイメージである。こうした調整力はあくまで、縦関係と横関係という「軸の異なる関係」がバランス的にうまく機能したときに発揮される調整力という特質をもつ。リーダー生徒のいない学級を担任することは、学級担任にとって、縦関係のみにおいて規範維持と学級のストレス調整との両方を担わなければならないことを意味するのである。

これは学級担任にとってかなりきつい。教員以外の方々から見れば、規範維持と人間関係調整を同時にすることがくらいできなくてどうする、それが学級担任の仕事ではないか、との反論も聞こえてきそうである。もちろん、学級経営・学級運営を巨視的に見ればその通りである。しかし、もう少し日常的に、微視的に見たとき、リーダーがいない学級というものは、学級担任がこうしたベクトルの異なる二軸の営みをどんな些細なことに対しても配慮しなければならないということを意味するのである。

しかも、学級では「〈非〉社会生徒」「〈脱〉社会生徒」がかなりいて(私の実感では、現在、一般的な学級で四割程度を占める)、学級担任は毎日毎時間、こうした生徒たちへの対応に追われ続ける。更には、時代は消費資本主義社会、Aの正義はBの正義に反し、Cの利益がDの不利益になるという多様化への対応が現在の学級担任には常に突きつけられている。もちろんこうした生徒たちの背後には保護者がいる。その中には一定数のクレーマー予備軍が潜在している。いま学級担任が立っているのはこうした地点なのである。

自分の学級にリーダー生徒がいることは、このストレスフルな状況をかなり緩和させる。「〈反〉社会生徒」をフォローし、「〈脱〉社会生徒」を巻き込む空気を醸成し、ときに発動せざるを得ない学級担任の強権を側面からフォローしてくれる。管理職や学年主任のフォローといった背後からの「追い風」なんかよりもずっと心強い「横風」、それが「リーダー」と呼ばれる生徒たちの機能なのである。

小学校に引き継ぎに行くと、六年生の担任の先生が「リーダー生徒がいないんですよ。すいません。」と言うことが多い。おそらく小学校高学年にも同じような構造があるのだろう。生徒会事務局を担当したり、学年協議会(学年の学級代表委員会)を担当したりする教師たちの心象にも同じような構造がある。残念ながら、これが「学校のいま」である。

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始業式

始業式。元気な校歌。全道大会での活躍。全国大会出場中で欠席している生徒。学年集会。真剣な眼差し。

教育実習生の着任。学年団で蕎麦を食べながらの談笑。

まずまずのスタートである。

2時前に年休をとって帰宅。明日からの準備。

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一人未知行く

やはり眠れない(笑)。もうすぐ1時である。そりゃそうだ。起きたのが夕方なのだから。それも12時間も寝てである。

一度寝ようと試みたのだが、無駄だと諦めて眠くなるまでPCに向かうことにした。BGMは谷山浩子である。アルバムはテルーと猫とベートーヴェン」。ちょうどいま、「テルーの唄」がかかっている。

心を何にたとえよう 鷹のようなこの心

心を何にたとえよう 空を舞うような悲しさを

歌詞カードを追いながら聴いていると、なんともセンチメンタルな名曲である。

3番に次のような歌詞がある。

心を何にたとえよう 一人道行くこの心

いま歌詞カードを読んでいて初めてこのフレーズが「一人道行く」だと知った。これまで耳だけで聴いていて、「一人未知行くこの心」だとばかり思っていた。

うーん。

「一人未知行く」のほうが深いと思うのだが……(笑)。

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夏終わる

今日もまたずいぶんと暑い日だった。でも、今日で夏休みも終わり。夏休み初日の「国語科授業塾」から昨日の「中学校学級経営セミナー」まで研究会三昧、例年になく充実した夏休みだったが、明日からは日常が始まる。

隙間時間を使って、できるだけ後日のプレゼンを早めにつくり続けてきた。既に9月4日(土)の函館教師サポート研究会の準備まで終わっている。今日、次は何だろうと久し振りに手帳を見てみると、あら、びっくり。昨日の中学校学級経営セミナーから6週連続で研究だった。しかも、どの研究会も司会ものとか指定討論者ものではなく、がっちりと提案がある。こりゃまいった。更に言えば、この1ヶ月は校務では学校祭準備と重なる。けっこうハードな1ヶ月が続くなあ……と改めて覚悟を決める。

10月になると少し楽になる。いまのところ、「秋の陣」と白石区の弁論大会の指導くらいしか予定がない。11月中旬からはまた研究会の連続が続くが、それはまあまだ先の話だ。そろそろ研究会のオファーは3学期から次年度1学期へと移り始めている。しかも道外が増えてきているのが最近の特徴。できるだけお引き受けしているが、どうしても地元の研究会を大切にしたいとの思いがあり、お引き受けできないものもある。

いずれにせよ、求められているうちが華である。時間の都合がつく限り、お引き受けしようと思う。自分ごときを招いてくださる殊勝な方々(ちょっと失礼か……)に、感謝感謝である。

昨日は朝方4時半に帰宅、今日は夕方4時過ぎに起床。さて、明日から学校なのだが、今夜、普通通りに寝られるだろうか。それが問題だ(笑)。

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中学校学級経営セミナー

昨日は久し振りの中学校学級経営セミナー。「行事と学級経営」がテーマ。

東京に行く前にプレゼンをつくり、当日まで一度も見直していなかったため、どんなふうに話すことを想定してつくったのかを忘れてしまっていて、話しながら何度も戸惑ってしまった。参加者には申し訳ないことをしたなあ、と思う。それでも、言いたいことはそれなりに伝わったかな……とも思う。

石川晋の講座も完全なワークショップが1本、学級通信を拾い読みしながら時系列で学級の様子を語っていくものが1本。特に徹底して時系列で語っていく講座仕立ては、こういうのもおもしろい、というかわかりやすいものだ、と感じた。

山下くん司会のQ&Aはかなり「裏の思想」に切り込む形で進み、QAコーナーとしての意義を果たしていた。まあ、成功と言っていい一日だったのではないか。やはり行事運営というものは、教師の思想、考え方が色濃く反映されるものである。それがよく出た一日になった。

夕方から柏葉、加藤、山寺で小宴。加藤・山寺が帰ったあと、梶くんを呼び出して、学生時代の同期3人で飲み始める。結局、17時から飲み出して、4時まで飲んでいた。やはり学生時代の仲間と飲んでいると時間を忘れて話し込んでしまう。夏休みの最後、最高に楽しい夜になった。

8月の研究会も、来週の「国語科授業改革セミナー」を残すのみとなった。DNAとの共催。大野さんと裕章さんのストップモーション授業検討である。これも楽しみだ。

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都中国夏季研修会

19日(木)。東京都中学校国語教育研究会に招かれて、3時間強の講演をさせていただいた。「学校・学年で取り組む」「言語技術・言語感覚を意識する」「活用力と語りの物語授業」という三部構成である。それなりに伝えることができ、それなりに伝えることができなかった、そんな講座になったように思う。

それにしても、若手からOBまで熱心に聴いていただいて、感謝である。井上さんや宮城さん、平川さん、人見さんら、懐かしい顔ぶれが揃っていたことも嬉しかった。声とコトバの会の最近の様子などもうかがうことができ、有意義だった。

終了後は都中国の会長さんや全中国研の会長さんらと本音で楽しいトークをさせていただき、それも楽しいひとときだった。民間の国語教育研究を活動場所にしている自分が官製研の色濃い場に行くのもどうなのかと感じながら参加させていただいた研究会だったが、行って良かったなと思った。

ぼくと同世代の井上さん、宮城さん、平川さん、みなもう副校長である。どの地域も後進をどう育てるか、それが組織の課題であるようだ。札幌にも数年前からそういう状況がある。民間教育にもそういう状況がある。おそらく現場の実践研究というものがそういう構造をもつ時代なのだ。過渡期であるのだろう。

東京では編集者と飲んだり、東京組のクラス会があったりと飲み過ぎた。今年は更に新潟、京都と遠征がある。地元北海道の研究会も目白押しだ。体調を整えようと思う。

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猛暑

熱い。

35度を超えている。

これだけ熱いと何もする気が起きない。

こんなに暑い日が続くのは、ぼくの記憶では1984年以来である。あのロス五輪の年。ぼくは受験生だった。こんなに熱いのでは受験勉強なんてできない!と自分に都合よく言い聞かせたことを、つい昨日のように覚えている。

今年の夏も、こんなに熱いのでは講座の準備なんてできない!と自分に都合よく言い聞かせている。

25年以上の歳月が流れたというのに、まったく進歩がない(笑)。

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第13回国語科授業改革セミナーin札幌

第13回国語科授業改革セミナーin札幌
新学習指導要領目前/言語活動例の具体化
~「活用力」を高める国語科授業モデル~

 いよいよ新学習指導要領の実施まで1年半となりました。「習得」「活用」「探究」の授業モデルもかなり具体化してきました。今回の国語科授業改革セミナーは、目前に迫った新学習指導要領国語科の授業像を追究します。国語科で培う「活用力」とは何なのか、言語活動例はどのように具体化すべきか、これまでの研究成果をふまえて、随所に模擬授業を取り入れた講座形式でわかりやすく提案していきます。
どうぞお誘い合わせの上ご参加下さい。

【講師】

山田洋一・高橋裕章・山口淳一・南山潤司・山下 幸・堀 裕嗣
日 時:2010年9月25日(土) 9:10~16:50
会 場:札幌市白石区民センター/定員:30人
参加費:3,000円(ただし、9/18の第12回とセットで申し込んだ場合は両日あわせて5000円)

【 日 程 】

9:00~ 9:10 受 付/9:10~ 9:15 開会セレモニー

講座1
「習得」「活用」「探究」と言語活動例/説明的文章・編
~指導事項に基づいた学習活動を組織する5つの視点~
9:20~10:10/堀 裕嗣(札幌市立北白石中学校)

講座2
「読むこと」の言語活動例をどう授業化するか
読解・解読から〈情報源として読む〉〈紹介するために読む〉へ
10:20~10:50/山田洋一(北広島市・小学校)
10:50~11:20/南山潤司(札幌市・小学校)
11:20~11:50/山下 幸(札幌市・中学校)

昼食・休憩

講座3
言語活動例の具体化~「活用力」を高める「読むこと」授業モデル
「話すこと・聞くこと」「書くこと」との関連
12:50~13:20/模擬授業1 山口淳一(札幌市・小学校)
13:20~13:50/模擬授業2 山田洋一(北広島市・小学校)
13:50~14:20/模擬授業3 山下 幸(札幌市・中学校)
14:30~15:00/模擬授業解説 南山潤司・高橋裕章・堀 裕嗣

講座4
言語活動例の具体化
「活用力」を高める「読むこと」授業モデル
15:15~16:00/研究型模擬授業1 高橋裕章
16:00~16:45/研究型模擬授業2 堀 裕嗣

16:45~16:50 閉会セレモニー

【講師紹介】(登壇順)

堀 裕嗣(ほり・ひろつぐ/札幌市立北白石中学校・教諭)
北海道教育大学札幌・岩見沢校修士課程・国語科教育専修修了。「教師力BRUSH-UPセミナー」代表・「研究集団ことのは」代表・「実践研究水倫」研究担当・「日本文学協会」常任委員・全国大学国語教育学会・日本言語技術教育学会など。学生時代、森田茂之に師事し文学教育に傾倒。1991年、「実践研究水輪」入会。1992年、「研究集団ことのは」設立。主著:『全員参加を保障する授業技術』『発信型授業で「伝え合う力」を育てる』『絶対評価の国語科テスト改革・20の提案』『(以上明治図書)など著書・編著多数。

山田洋一(やまだ・よういち/北広島市立大曲小学校・教諭)
北海道教育大学旭川校卒。教育研修サークル「北の教育文化フェスティバル」代表・「教育サークルIE」代表。2年間私立幼稚園に勤務した後、公立小学校の教員になる。その実践は、朝日新聞夕刊be「花まる先生 公開授業」でも紹介され、『いちばん受けたい授業』(朝日新聞出版2009年9月刊)に収録されている。主著『発問・説明・指示を超える対話術』(さくら社)、『学級経営力・中学年学級担任の責任』(共編著・明治図書)、『とっておきの道徳授業VI~Ⅸ』(佐藤幸司編、共著・日本標準)、ほか共著多数。

南山潤司(みなみやま・じゅんじ/札幌市立南小学校・TT担当)
北海道教育大学札幌校卒。札幌市で長く小学校教諭として勤務した後、一昨年定年退職。TTとして各学級に入って少人数指導に勤しむ毎日を送り始めて2年目。かつての同僚、教職に就いた教え子等とともに「教育サークルDNA」を設立。サークル名「DNA」(=だれでも・なんでも・あり)が示すとおり、主義主張にこだわらない研究姿勢は、札幌近郊を中心に慕う者が多い。主著:『学級経営力・高学年 学級担任の責任』『聞き方スキルを鍛える授業づくり』(ともに明治図書)など著書多数。

山下 幸(やました・みゆき/札幌市立上篠路中学校・教諭)
北海道教育大学岩見沢校卒。「実践研究水輪」・「研究集団ことのは」「教師力BRUSH-UPセミナー」等、様々な研究団体に所属。学生時代、森田茂之に師事し、1950年代の文学教育実践研究とともに、作文教育の研究に傾倒。1992年、「実践研究水輪」入会。1995年、「研究集団ことのは」入会。「教師力BRUSH-UPセミナー」には設立から参加している。『全員参加を保障する授業技術』『教室プレゼンテーション20の技術』『聞き方スキルを鍛える授業づくり』(ともに明治図書)等著書多数。

山口淳一(やまぐち・じゅんいち/札幌市立藻岩北小学校・教諭)
北海道教育大学旭川校卒。新卒時の職場で高橋裕章氏と出会い、勤務時間後の学習会に参加、真剣な学びの姿勢に多大な影響と感銘を受ける。現在は、南山潤司氏が主宰する「教育サークルDNA」で、授業技術、学級経営、小学校教科全体の学びを重ねている。『学級経営力・高学年学級担任の責任』『国語科で育てる新しい学力5-読書活用能力の育成』(明治図書)等の共著。

高橋裕章(たかはし・ひろあき/札幌市立藻岩小学校・教諭)
北海道教育大学函館卒。教育実践サークル「DNA」副代表。1985年より南山潤司氏主催の教育サークル「月二回」に所属。ここで、仮説実験授業、教科研国語、作文の会、全生研を学ぶ。1992年に教育実践サークル「DNA」を南山潤司氏ととも立ち上げる。「DNA」の国語実践研究では、科学的「読み」の授業研究会から読解の実践方法を学び、現在は、その手法を活かした読解指導や論理的思考力を高める授業づくりに力を入れている。『学級経営力・高学年学級担任の責任』『読書活用能力の育成』(以上明治図書)など共著多数。

【お申し込み】

□お申し込み方法は以下のとおりです□
以下の7点をお書きの上,葉書かFAXがEメールにて下記まで御連絡ください。
1.氏名/2.勤務校/3.郵便番号/4.住所/5.電話番号/6.FAX番号(ない場
合には「なし」と明記)/7.メールアドレス(なし場合には「なし」と明記)

小木恵子(こぎ・けいこ)
FAX (011)866-6422 E-mail : YFA39060@nifty.com

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第12回国語科授業改革セミナーin札幌

第12回国語科授業改革セミナーin札幌
新学習指導要領目前/言語活動例の具体化
~「活用力」を高める国語科授業モデル~

いよいよ新学習指導要領の実施まで1年半となりました。「習得」「活用」「探究」の授業モデルもかなり具体化してきました。今回の国語科授業改革セミナーは、目前に迫った新学習指導要領国語科の授業像を追究します。国語科で培う「活用力」とは何なのか、言語活動例はどのように具体化すべきか、これまでの研究成果をふまえて、随所に模擬授業を取り入れた講座形式でわかりやすく提案していきます。
どうぞお誘い合わせの上ご参加下さい。

【講師】
山田洋一・高橋裕章・山口淳一・南山潤司・山下 幸・堀 裕嗣
日 時:2010年9月18日(土) 9:10~16:50
会 場:札幌市白石区民センター/定員:30人
参加費:3,000円(ただし、9/25の第13回とセットで申し込んだ場合は両日あわせて5000円)

【 日 程 】

9:00~ 9:10 受 付/9:10~ 9:15 開会セレモニー

講座1
「習得」「活用」「探究」と言語活動例/文学的文章・編
~指導事項に基づいた学習活動を組織する5つの視点~
9:20~10:10/堀 裕嗣(札幌市・中学校)

講座2
「読むこと」の言語活動例をどう授業化するか
読解・鑑賞から〈紹介するために読む〉〈創作するために読む〉へ
10:20~10:50/山田洋一(北広島市・小学校)
10:50~11:20/南山潤司(札幌市・小学校)
11:20~11:50/山下 幸(札幌市・中学校)

昼食・休憩

講座3
言語活動例の具体化~「活用力」を高める「読むこと」授業モデル
〈広げる〉〈深める〉への手立て
12:50~13:20/模擬授業1 山口淳一(札幌市・小学校)
13:20~13:50/模擬授業2 高橋裕章(札幌市立・小学校)
13:50~14:20/模擬授業3 山下 幸(札幌市・中学校)
14:30~15:00/模擬授業解説 山田洋一・南山潤司・堀 裕嗣

講座4
言語活動例の具体化
「活用力」を高める「読むこと」授業モデル
15:15~16:00/研究型模擬授業1 山田洋一
16:00~16:45/研究型模擬授業2 堀 裕嗣

16:45~16:50 閉会セレモニー

【講師紹介】(登壇順)

堀 裕嗣(ほり・ひろつぐ/札幌市立北白石中学校・教諭)
北海道教育大学札幌・岩見沢校修士課程・国語科教育専修修了。「教師力BRUSH-UPセミナー」代表・「研究集団ことのは」代表・「実践研究水倫」研究担当・「日本文学協会」常任委員・全国大学国語教育学会・日本言語技術教育学会など。学生時代、森田茂之に師事し文学教育に傾倒。1991年、「実践研究水輪」入会。1992年、「研究集団ことのは」設立。主著:『全員参加を保障する授業技術』『発信型授業で「伝え合う力」を育てる』『絶対評価の国語科テスト改革・20の提案』『(以上明治図書)など著書・編著多数。

山田洋一(やまだ・よういち/北広島市立大曲小学校・教諭)
北海道教育大学旭川校卒。教育研修サークル「北の教育文化フェスティバル」代表・「教育サークルIE」代表。2年間私立幼稚園に勤務した後、公立小学校の教員になる。その実践は、朝日新聞夕刊be「花まる先生 公開授業」でも紹介され、『いちばん受けたい授業』(朝日新聞出版2009年9月刊)に収録されている。主著『発問・説明・指示を超える対話術』(さくら社)、『学級経営力・中学年学級担任の責任』(共編著・明治図書)、『とっておきの道徳授業VI~Ⅸ』(佐藤幸司編、共著・日本標準)、ほか共著多数。

南山潤司(みなみやま・じゅんじ/札幌市立南小学校・TT担当)
北海道教育大学札幌校卒。札幌市で長く小学校教諭として勤務した後、一昨年定年退職。TTとして各学級に入って少人数指導に勤しむ毎日を送り始めて2年目。かつての同僚、教職に就いた教え子等とともに「教育サークルDNA」を設立。サークル名「DNA」(=だれでも・なんでも・あり)が示すとおり、主義主張にこだわらない研究姿勢は、札幌近郊を中心に慕う者が多い。主著:『学級経営力・高学年 学級担任の責任』『聞き方スキルを鍛える授業づくり』(ともに明治図書)など著書多数。

山下 幸(やました・みゆき/札幌市立上篠路中学校・教諭)
北海道教育大学岩見沢校卒。「実践研究水輪」・「研究集団ことのは」「教師力BRUSH-UPセミナー」等、様々な研究団体に所属。学生時代、森田茂之に師事し、1950年代の文学教育実践研究とともに、作文教育の研究に傾倒。1992年、「実践研究水輪」入会。1995年、「研究集団ことのは」入会。「教師力BRUSH-UPセミナー」には設立から参加している。『全員参加を保障する授業技術』『教室プレゼンテーション20の技術』『聞き方スキルを鍛える授業づくり』(ともに明治図書)等著書多数。

山口淳一(やまぐち・じゅんいち/札幌市立藻岩北小学校・教諭)
北海道教育大学旭川校卒。新卒時の職場で高橋裕章氏と出会い、勤務時間後の学習会に参加、真剣な学びの姿勢に多大な影響と感銘を受ける。現在は、南山潤司氏が主宰する「教育サークルDNA」で、授業技術、学級経営、小学校教科全体の学びを重ねている。『学級経営力・高学年学級担任の責任』『国語科で育てる新しい学力5-読書活用能力の育成』(明治図書)等の共著。

高橋裕章(たかはし・ひろあき/札幌市立藻岩小学校・教諭)
北海道教育大学函館卒。教育実践サークル「DNA」副代表。1985年より南山潤司氏主催の教育サークル「月二回」に所属。ここで、仮説実験授業、教科研国語、作文の会、全生研を学ぶ。1992年に教育実践サークル「DNA」を南山潤司氏ととも立ち上げる。「DNA」の国語実践研究では、科学的「読み」の授業研究会から読解の実践方法を学び、現在は、その手法を活かした読解指導や論理的思考力を高める授業づくりに力を入れている。『学級経営力・高学年学級担任の責任』『読書活用能力の育成』(以上明治図書)など共著多数。

【お申し込み】

□お申し込み方法は以下のとおりです□
以下の7点をお書きの上,葉書かFAXがEメールにて下記まで御連絡ください。
1.氏名/2.勤務校/3.郵便番号/4.住所/5.電話番号/6.FAX番号(ない場
合には「なし」と明記)/7.メールアドレス(なし場合には「なし」と明記)

小木恵子(こぎ・けいこ)
FAX (011)866-6422 E-mail : YFA39060@nifty.com

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第4回石川晋・堀裕嗣「ふたり会」featuring上條晴夫in札幌

Photo_2第8回教室実践力セミナーin札幌

第4回石川晋・堀裕嗣「ふたり会」in札幌featuring上條晴夫

新しい時代に必要な「学びのしかけ」とは?

【 主 催 】 教室実践力研究会

【 講 師 】 上條晴夫・堀裕嗣・石川晋

【 日 時 】 2010年9月12日(日)

【 場 所 】 札幌市・白石区民センター

【 定 員 】 40人

【参加費】 4,000円

○第三回の池田修先生に続き、第四回は、あの上條晴夫先生をお招きします。
○上條先生はNPO法人授業づくりネットワークの理事長。小学校教員として「見たこと作文」実践を開発。児童向けのノンフィクションライターとしてもご活躍され、現在は、東北福祉大学で教師を目指す学生を育てる仕事にも精力的に取り組んでいらっしゃいます。ディベート、学級崩壊、学習ゲーム、ワークショップ型授業、そして現在の「学びのしかけ」と、その研究の対象は多岐にわたります。
○今回のテーマは、新しい時代に必要な「学びのしかけ」とは? です。

ふたり会は、石川晋、堀裕嗣の二人の中学校教師が、毎回全国有数の実践者・研究者をお一人お呼びして、ふだんの研修会ではなかなか取り上げられることのない、授業づくりや教室づくり、あるいは様々な今日的な教育課題について、本音で語る研修会です。

【プログラム】
9:00~9:15 受付 9:15~9:25 開会セレモニー
9:30~10:50 講座1/上條晴夫(授業づくりネットワーク理事長、東北福祉大学)
「授業成立」プロジェクトから「学びのしかけ」プロジェクトへ
11:00~12:20 講座2/上條晴夫 対話:石川晋、堀裕嗣 ファシリテーショングラフィック:加藤恭子
「学びのしかけ」について尋ねる
12:20~13:30 昼食
13:30~14:20 講座3/石川晋(上士幌町立上士幌中学校)
学校現場で起こっている事態をどう考えるか?
14:30~15:20 講座4/堀裕嗣(札幌市立北白石中学校)
学校現場で起こっている事態をどう考えるか?
15:30~16:45 鼎談/上條晴夫&堀裕嗣&石川晋
新しい時代に必要な「学びのしかけ」とは
16:45~16:50 閉会セレモニー

【お申し込み方法】
以下の7点をお書きの上,葉書かFAXがEメールにて下記まで御連絡ください。
1.氏名/2.勤務校/3.郵便番号/4.住所/5.電話番号/6.FAX番号(ない場合には「なし」と明記)/7.メールアドレス(なし場合には「なし」と明記)
對馬義幸(つしま・よしゆき)
〒005-0005 札幌市南区澄川5条5丁目14-12
FAX (011)812-4563
E-mail: yontsussy34@K3.dion.ne.jp

【講師紹介】

上條晴夫(かみじょう・はるお/授業づくりネットワーク理事長、東北福祉大学・准教授)

1957年山梨県生まれ。山梨大学教育学部卒業。小学校教師・児童ノンフィクション作家を経て、教育ライターとなる。現在、東北福祉大学准教授。特定非営利活動法人「授業づくりネットワーク」理事長のほか学習ゲーム研究会代表。メディアリテラシー教育研究会代表(
2000年3月~2005年3月)。実践!作文研究会代表。お笑い教師同盟代表。現在、「学びのしかけ」プロジェクトを立ち上げ、週二回のハイペースで「学びのしかけ」プロジェクトメールマガジンを発行している。著書に『ディベートに強くなる本』、『中高生のためのやさしいディベート入門』、『教師のための文章講座』(全3冊)、『作文指導10のコツ』 『作文指導 20 のネタ』、『子どもの表現力がつく教室スピーチ』(以上、学事出版)『文章を上手につくる技術』(あさ出版)、『叱る技術―騒がしい教室を変える40の方法』『図解 よくわかる授業上達法』(以上、学陽書房)など、多数。

上條晴夫ブログ 「日常性の教育学2」

http://ameblo.jp/gbc02527/

堀 裕嗣(ほり・ひろつぐ/「研究集団ことのは」代表、札幌市立北白石中学校・教諭)

海道教育大学札幌・岩見沢校修士課程・国語科教育専修修了。「教師力BRUSH-UPセミナー」代表・「研究集団ことのは」代表・「実践研究水輪」研究担当・「日本文学協会」常任委員。学生時代、森田茂之に師事し文学教育に傾倒、1950年代の日文協実践を中心に研究を続ける。1991年、森寛・對馬義幸とともに「研究集団ことのは」設立。「文学教育」と「言語技術教育」との融合を旗印に長く国語科授業の研究を続けている。
主著:『全員参加を保障する授業技術』『発信型授業で「伝え合う力」を育てる』『絶対評価の国語科テスト改革・20の提案』『学級経営力を高める~感化主義の学級経営』(以上明治図書)『中学校通知表・所見文例集』(小学館)など著書・編著多数。

堀裕嗣プログ「静かに水の流れが岸をけずる」

http://kotonoha1966.cocolog-nifty.com/blog/

石川 晋(いしかわ・しん/「授業づくりネットワーク北海道」代表/上士幌町立上士幌中学校・教諭)

北海道教育大学旭川校修士課程・国語教育専修修了。NPO法人「授業づくりネットワーク」理事/「教師力BRUSH-UPセミナー」事務局長/「研究集団ことのは」/「日本児童文学者協会」/「日本野鳥の会」など。学生時代に「授業づくりネットワーク」運動に参加し、教職に就いてからは北海道の中心的な実践家として活動している。ディベート・メディアリテラシー・ワークショップ型授業など、常に時代の先端的な授業の在り方、教育の在り方を取り込み、北海道の民間教育を活性化している第一人者。2004年、横藤雅人・大野睦仁・堀裕嗣・山田洋一とともに「教師力BRUSH-UPセミナー」を旗揚げ。年数回の学習会と年1回のサマーセミナーを開催している。主著:『中1ギャップ』『クラスに安心感が生まれるペア・グループ学習』『中学校国語の授業ミニネタ&コツ』(以上学事出版)、『ワークショップ型国語で授業が変わる 中学校編』(図書文化)など著書編著多数。

石川晋ブログ「すぽんじのこころ」

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第7回国語科授業塾in札幌

Photo 本当に国語の授業がうまくなりたい人へ/国語科授業づくりを根本から問う・第7弾!

第7回国語科授業塾in札幌

ストップモーション授業検討& ライフヒストリー・アプローチ

授業がうまいといわれる人がいます。授業づくりに独自の視点をもっている人がいます。よどみなく授業を進め、見る者が驚くような発想で授業を組み立てる、そういう人がいます。そういう人はなぜ、そんなことできるのでしょうか。どのように教材を開発し、どのように教材研究を重ね、どんな発想で授業づくりをしているのでしょうか。そして何より、これまで何を勉強し、どんな勉強をしてきたからこその「いま」なのでしょうか。
今回は「国語科授業づくりの根本を問う・第7弾」と題して、「授業づくりネットワーク」代表、ワークショップ型国語科授業を展開してきた上條晴夫先生の実践の所以を探ります。そのために「ストップ・モーション授業検討」「ライフヒストリー・アプローチ」「ファシリテーション」といった新しい研究方法・研究協議の手法を採用し、研究の、そして研究協議の新たな形としても提案させていただきます。どうぞお誘い合わせのうえご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

講師 上條晴夫(「授業づくりネットワーク」代表)
石川 晋・大野睦仁・加藤恭子・高橋裕章・堀 裕嗣・南山潤司
藤原友和・山口淳一・山下 幸・山寺 潤
(他交渉中)

日 時:2010年9月11日(土) 9:10~16:50
会 場:札幌市白石区民センター/参加費:4,000円/定員:40人

【 日 程 】
9:00~ 9:10 受 付/9:10~ 9:15 開会セレモニー

講座1 ストップモーション授業検討&ライフヒストリー・アプローチ
9:15~9:30/石川 晋

講座2 上條晴夫先生「国語科ワークショップ型授業」を検討する
9:30~10:15/模擬授業:〈五・七・五作文〉の授業/上條晴夫(授業づくりネットワーク代表)
10:30~12:30/ストップモーション授業検討/司会:山口淳一
指定討論者:加藤恭子・高橋裕章・山寺 潤・山下 幸
模擬授業のビデオをスクリーンに映しながら、適宜ビデオを止め、そのときの発問・指示・説明の意図を明らかにします。それとともに、どのくらいのことが想定されて授業が進められているのかを明らかにします。

12:30~13:30 昼食・休憩

講座3 「国語科ワークショップ型授業」ができるまで
上條晴夫先生 ライフヒストリー・アプローチ
13:30~15:30/ライフヒストリー・アプローチ/司会:石川 晋
指定討論者:大野睦仁・南山潤司・堀 裕嗣(他・交渉中)/グラフィッカー:藤原友和
授業者がなぜ、このような授業を展開するようになったのか、だれからどのような影響を受けていまがあるのか、現在の授業づくりはそれらの影響のうち何と何をどのように融合したものなのか。こうしたことを参加者の皆さんと一つ一つ質問していくことによって、個人史的に考えていくことで明らかにしていきます。

講座4 全体シェアリング/教材開発・教材研究・学習者研究の視点
授業とはどのように形づくられるものなのか
15:45~16:45
ファシリテーション/ファシリテーター:堀 裕嗣/グラフッィカー:藤原友和
指定討論者:大野睦仁・加藤恭子・南山潤司・山寺 潤(他・交渉中)

16:45~16:50 閉会セレモニー

【講師紹介】

上條晴夫(かみじょう・はるお/授業づくりネットワーク代表・東北福祉大学)
1957年山梨県生まれ。山梨大学教育学部卒業。小学校教師・児童ノンフィクション作家を経て、教育ライターとなる。現在、東北福祉大学准教授。特定非営利活動法人「授業づくりネットワーク」理事長のほか学習ゲーム研究会代表。メディアリテラシー教育研究会代表(2000年3月~2005年3月)。実践!作文研究会代表。お笑い教師同盟代表。現在、授業づくりネットワークのメンバーと共に、「学びのしかけ」プロジェクトを立ち上げ、新しい時代の授業像と教師の学びの在り方を提案中。著書に、『さんま大先生に学ぶ-子どもは笑わせるに限る』(フジテレビ出版)、『見たこと作文でふしぎ発見』、『中高校生のためのやさしいディベート入門』、『教師のためのインターネット仕事術』、『「勉強嫌い」をなくす学習ゲーム入門』『子どものやる気と集中力を引き出す授業30のコツ』(以上、学事出版)、『実践・子どもウォッチング』、『小学校/朗読群読テキストBEST50』(以上、民衆社)『総合的学習の教育技術-調べ学習のコツと作文的方法-』(健学社)『お笑いの世界に学ぶ教師の話術』(たんぽぽ出版)『中高生のためのやさしいディベート入門』(学事出版)『教師のための文章講座』(全3冊)(学事出版)『作文指導10のコツ』『作文指導 20 のタネ』 (学事出版)『子どもの表現力がつく教室スピーチ』(学事出版)『文章を上手につくる技術』(あさ出版)等多数。

石川 晋(いしかわ・しん/上士幌町立上士幌中学校・教諭)
北海道教育大学旭川校修士課程・国語教育専修修了。NPO法人「授業づくりネットワーク」理事/「教師力BRUSH-UPセミナー」事務局長/「研究集団ことのは」/「日本児童文学者協会」など。ディベート・メディアリテラシー・ワークショップ型授業など、常に時代の先端的な授業の在り方、教育の在り方を取り込み、北海道の民間教育を活性化している第一人者。主著:『中1ギャップ』『クラスに安心感が生まれるペア・グループ学習』『中学校国語の授業ミニネタ&コツ』(以上学事出版)など著書編著多数。

大野睦仁(おおの・むつひと/札幌市立厚別通小学校・教諭)
北海道教育大学岩見沢校卒。札幌市近郊教育サークル「GO-AHEAD」代表。「教師力BRUSH-UPセミナー」事務局。新卒の3年間を重度重複障害の養護学校で過ごす。以来、「いのちの授業」をライフワークとして取り組む。「生」だけではなく、「死」にも目を向けていく授業づくりを続けている。また、野外活動にも長年に渡り携わり、集団づくりのアプローチとしてのアクテビティの経験を積む。『すぐ使える授業づくりハンドブック』(たんぽぽ出版)『クラスに安心感が生まれるペア・グループ学習』(学事出版)など共著多数。

加藤恭子(かとう・きょうこ/伊達市立東小学校・教諭)
北海道教育大学函館校卒。地震後の奥尻島で教員生活をスタート。家本芳郎氏に師事し、日本群読教育の会設立時から常任委員を務める。「集団の教育力」を生かした授業づくりを研究。全生研で集団づくりを学んだ後、ファシリテーション、BRUSH-UP、「学び合い」と活動の場を広げている。主著:『学級づくりハンドブック小学3年生』(たんぽぽ出版)共著『小学校低学年学級担任の12ヶ月』(ひまわり社)『小学校もらってうれしい学級通信のつくり方』(ぎょうせい)『学級活動・行事を彩る群読』(高文研)など著書多数。

高橋裕章(たかはし・ひろあき/札幌市立藻岩小学校・教諭)
北海道教育大学函館卒。教育実践サークル「DNA」副代表。1985年より南山潤司氏主催の教育サークル「月二回」に所属。ここで、仮説実験授業、教科研国語、作文の会、全生研を学ぶ。1992年に教育実践サークル「DNA」を南山潤司氏ととも立ち上げる。「DNA」の国語実践研究では、科学的「読み」の授業研究会から読解の実践方法を学び、現在は、その手法を活かした読解指導や論理的思考力を高める授業づくりに力を入れている。『学級経営力・高学年学級担任の責任』『読書活用能力の育成』(以上明治図書)など共著多数。

堀 裕嗣(ほり・ひろつぐ/札幌市立北白石中学校・教諭)
北海道教育大学札幌・岩見沢校修士課程・国語科教育専修修了。「教師力BRUSH-UPセミナー」代表・「研究集団ことのは」代表・「実践研究水倫」研究担当・「日本文学協会」常任委員・全国大学国語教育学会・日本言語技術教育学会など。学生時代、森田茂之に師事し文学教育に傾倒。1991年、「実践研究水輪」入会。1992年、「研究集団ことのは」設立。主著:『全員参加を保障する授業技術』『発信型授業で「伝え合う力」を育てる』『絶対評価の国語科テスト改革・20の提案』『(以上明治図書)など著書・編著多数。

南山潤司(みなみやま・じゅんじ/札幌市立南小学校・TT担当)
北海道教育大学札幌校卒。札幌市で長く小学校教諭として勤務した後、一昨年定年退職。TTとして各学級に入って少人数指導に勤しむ毎日を送り始めて2年目。かつての同僚、教職に就いた教え子等とともに「教育サークルDNA」を設立。サークル名「DNA」(=だれでも・なんでも・あり)が示すとおり、主義主張にこだわらない研究姿勢は、札幌近郊を中心に慕う者が多い。主著:『学級経営力・高学年 学級担任の責任』『聞き方スキルを鍛える授業づくり』(ともに明治図書)など著書多数。

このほか、藤原友和氏・山口淳一氏・山下幸氏・山寺潤氏など、道内の実践家が多数登壇します。

【お申し込み】

□お申し込み方法は以下のとおりです□
以下の7点をお書きの上,葉書かFAXがEメールにて下記まで御連絡ください。
1.氏名/2.勤務校/3.郵便番号/4.住所/5.電話番号/6.FAX番号(ない場
合には「なし」と明記)/7.メールアドレス(なし場合には「なし」と明記)

小木恵子(こぎ・けいこ)
FAX (011)866-6422E-mail : YFA39060@nifty.com

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