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ジグソーパズル

どうにも仕事が手につかず、テレビばかり見ている。30代の頃ならこういうときにも何とか仕事をしなければと焦ったものだが、40代になってからは、こういうときにはただだらけることに決めている。そう決めてしまうと焦りというものがほとんどなくなる。なるようにしかならないと開き直れる。

今日も何もしなかった。朝7時過ぎに起きて一応メールを確認したのだが、次にPCに向かったのは夜中の1時過ぎ。要するに、この文章を打っている「いま」である。

最近、95年と96年のヒット曲のCDを集めている。95年については年間のトップテンを、96年については年間のトップ20をほぼ手に入れた。ブックオフやアマゾンで中古品を購入すれば、意外なほど安価で手に入る。

石川晋がオリコンで1位になったシングルを15年にわたって購入し続けているという。それがいま、久し振りに担任をもって、生徒の生まれた日のヒットチャート1位曲を聴かせているともいう。彼は現在中学2年の担任だから、生徒たちが生まれたのは1996年4月~1997年3月ということになる。

そうすると、この年は安室奈美恵全盛の1年間である。「Don't Wanna Cry」「You're My Sunshine」「SWEET 19 BLUES」「a walk in the park」「CAN YOU CELEBRATE?」と、立て続けにヒットさせた年だ。ミスチルが「名もなき詩」から「花」「マシンガンをぶっ放せ」「Everything(it's you)」、サザンは「愛の言霊」の年である。そのほか、華原朋美がセールス的に最も成功した年だし、久保田利伸の「LA LA LA LOVE SONG」や玉置浩二の「田園」、藤井フミヤの「Another Orion」なんていうヒット曲もあった。松田聖子が「あなたに逢いたくて」、近藤真彦が「ミッドナイト・シャッフル」と久し振りのヒットを飛ばし、PUFFYやSPEEDがブレイクした年でもある。スマップが安定的にヒットチャートのトップを獲得するようになったのもこの年からのようである。

石川に倣って、今年はぼくも行事ビデオをこの年のヒット曲でつくることにした。しかも春の行事は96年の春のヒット曲、夏の行事は夏のヒット曲という具合に。

そんなビデオづくりを重ね、この年のヒット曲を集めているうちに、年度末の送別集会では3年生のために95年のヒット曲で構成しようと思えてくる。こちらはスピッツの「ロビンソン」、ドリカムの「LOVE LOVE LOVE」、シャ乱Qの「ズルイ女」、岡本真夜の「TOMORROW」、MY LITTLE LOVERの「Man&Woman」や「Hello, Again 昔からある場所」といったところ。

こんなふうに、当時、特に意識して聴いていたわけではないのだがなんとなく耳に馴染んでいた、そんな曲たちを聴いているうちに、ぼくにとっての「失われた10年」が形づくられてくるのを感じる。それはまるで、ジグソーパズルが一つ一つ、ゆっくりと組み合わされていくような感覚である。

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