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2010年4月

すばらしきかな、日常。

4月も終わりに近づき、学校には完全に日常がやってきた。2年生で「敦盛の最期」の音読テストをし、1年生では「天空」の書写指導、放課後は今年度初の全校協議会、その後、宿泊学習の実行委員会。それから生徒会役員と30分ほど談笑。明日の身体測定に伴う午後課題の印刷。17時過ぎに学校を出て、スーパーへ食材の買い出しに。酒の肴を何品か買い込んで、帰宅後は2時間ドラマの再放送を見ながら日本酒を一合半。ゆっくりと風呂につかったあとでも、まだ今日という日が3時間ある。なんとも贅沢な一日ではないか。

すばらしきかな、日常。

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ROCK IT

明後日の水曜日。午前中は身体測定。午後から宿泊学習の下見として、キロロ・小樽・余市に行く予定。そこで撮った映像でイメージビデオをつくり、7日(金)の学年集会にて上映予定。このビデオで宿泊学習で赴く場所を概観させるとともに、宿泊学習がなんとなく楽しみになってくるような演出も試みる。

生徒会ではビデオを生徒につくらせている。今年からは学年協議会でも生徒制作でと考えていたのだが、さすがに生徒に作り方を教えながらつくらせていくには時間がない。そこで、今回はぼくが自分でつくることになる。生徒制作ビデオは宿泊学習の本番のビデオを事後につくらせることにしよう。

さて、講座でもよく話すのだが、ビデオ制作はカメラをまわして撮影するときには、完成したビデオのイメージができている……というのが一番いい。そうすれば、無駄な映像を撮ることがなく、必要な映像だけを撮ってくることができる。まあ、これがなかなかできないのだけれど……。

今回はHERBIE HANCOCKの「ROCK IT」に決めた。時間は6分強。あの衝撃的なプロモーションビデオのイメージで、なにかおもしろいものができそうである。先生方がただ小樽の町を歩いているだけの映像さえ撮れば、それを加工してあのリズムにあわせて編集できる。もうつくる前から大ウケ間違いなし、との確信がある。

仕事は楽しくやらねばならない(笑)。

今日は帰宅してから、「ROCK IT」ばかり聴いている。できることなら、「石狩挽歌」も使いたいなあ……(笑)。せっかく小樽に行くんだから。

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天空

今年度、教職について初めて、1年生の書写を4クラスも担当している。

生徒も読んでいるようなので、あまり書きたくはないのだが(笑)、ぼくは書写が苦手である。書写の授業が苦手というのでなく(もちろん、これも苦手なのだが)、書写そのものの技量が低いのである。それも著しく低い。

それでも、やらなきゃならないから、一応、生徒の後ろにまわって、筆をもつ生徒の手に自分の手を添えて、筆の運びを体感させる。今日は「天空」の「天」の字の左払いと右払いを中心的に指導した。

一人一人、個別に指導していったので、1時間でたった2枚しか書かせなかったのだが、1枚目と2枚目の出来が格段に違っていた。生徒も喜び、ぼくも満更でもない気分に浸った。

思えば、指導することによって、目に見えて成長するということが、国語科の授業では滅多にない。それが書写にはある、ということなのだろう。そう悪いものでもないな、と感じた一日だった。

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1320分

研究会三昧の3月、4月が終わった。3月20日(土)から毎週末に6週間で8本の研究会。総登壇時間は実に1320分、22時間を数えた。講師の飛行機が遅れて急遽登壇して60分間をつながなければならないとか、参加者が想定していたよりも若くて丁寧に話さなければならなくなって講座を当初予定と大きく変えるとか、前にやった講座なので二度目の人も飽きないように具体例を豊かにするとか、講師が2日前に登壇できなくなって90分よけいに登壇することになったとか、そんなことがたくさんあった。我ながらよくやったなあ…と思う。

今年、教員生活20年目を迎えている。

自分はどうやらまずまずの20年間を過ごしたのだなあ、と自信を深めた。いろいろなことのあった6週間だったが、トラブルやアクシデントがあっても、ほとんど動じるということがなかった。とにかく、そこで精一杯の講座を紡いでいった感がある。そしてそれなりの結果も出たように思う。

次は5月8日(土)である。2週間の研究会オフだ。10日締め切りの原稿が3本あるが、この間にゴールデン・ウィークがあることを思えば、さして焦ることもない。

さて、2週間をどう過ごそうか。きっとミステリーの2時間ドラマをいっぱい見るに違いない(笑)。

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研究会案内/3~4月

私に関係する今後の研究会をご案内させていただきます。新年度の連続企画が多いので、3~4月をいっしょにご案内いたします。どうぞご参加いただき、お声がけいただければ幸いです(終了した研究会は下に行きます)。

2010年3月20日(土)/サークル「れら」拡大学習会in伊達終了

2010年3月27日(土)/第14回・中学校学級経営セミナーin札幌/テーマ:学級経営塾・学級開き編/あなたの学級に〈システム〉はありますか?~年度当初に〈学級システム〉をつくる~/札幌市生涯学習センター「ちえりあ」・3F研修室2/参加費3000円/堀裕嗣・森寛・山下幸/終了

2010年3月28日(日)/第10回・中学校国語科授業づくりセミナーin札幌第1回中学校・国語科授業塾・授業開き編/あなたの国語教室に授業システムはありますか?~年度当初の〈授業システム〉づくり~/札幌市生涯学習センター「ちえりあ」・2Fサークル活動室4/参加費3000円/堀裕嗣・森寛・山下幸/終了

2010年4月3日(土)/第11回・中学校国語科授業づくりセミナーin札幌第2回中学校・国語科授業塾・説明的文章編/あなたの説明的文章指導に指導事項はありますか?~説明的文章 〈指導事項〉の明確化~/札幌市白石区民センター1F多目的室/参加費3000円/堀裕嗣・森寛・山下幸/定員20名/終了

2010年4月3日(土)/第25回・教師力BRUSH-UPセミナーin札幌一年間を見通した4月の学級経営を!~「3・7・30の法則」を3・7・30日別に具体的に提案~/札幌市白石区民センター3F視聴覚室/参加費3000円/森寛・山本和彦・児玉重嘉・山口淳一・加藤恭子・大野睦仁・高橋裕章・堀裕嗣/終了

2010年4月10日(土)/第1回・国語科授業塾in札幌国語科授業づくりを根本から問う・第1弾!/森寛先生の「言語技術教育としての説明文の授業」/ストップモーション授業検討& ライフヒストリー・アプローチ/札幌市白石区民センター1F多目的室/参加費3000円/森寛・大谷和明・南山潤司・加藤恭子・堀裕嗣・山下幸/定員20名/終了

2010年4月17日(土)/第2回・国語科授業塾in札幌国語科授業づくりを根本から問う・第2弾!/野口芳宏先生の「野口流・国語科授業」/ストップモーション授業検討& ライフヒストリー・アプローチ/札幌市生涯学習センター「ちえりあ」・2F中研修室1/参加費5000円/野口芳宏・大谷和明・横藤雅人・森寛・堀裕嗣・山下幸/定員40名/終了

2010年4月24日(土)/第12回・中学校国語科授業づくりセミナーin札幌第3回中学校・国語科授業塾・文学的文章編/あなたの文学的文章指導に指導事項はありますか?~文学的文章 〈指導事項〉の明確化~/札幌市白石区民センター1F多目的室/参加費3000円/堀裕嗣・森寛・山下幸/定員20名/終了

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教育幻想 クールティーチャー宣言

『教育幻想 クールティーチャー宣言』菅野仁著/ちくまプリマー新書/2010年3月

31dsv6v4svl__sl500_aa300_それほど新しいという感じのことは述べられていないが、フレームの説明がうまい。うまいというよりも、素人でもわかりやすいような言葉に落とし込んでいる、と言ったほうがいいかもしれない。

こういう本が「学校崩壊」くらいのベストセラーにでもなってくれれば、少しは我々も救われるのだが(笑)。まあ、売れないでしょうね。フレームの説明はわかりやすいけれども、「あいだ」を生きろという著者の主張は一般には理解されないし、理解されたところで実践できる者は少ない。よくものを考えている人が、わかりやすい説明の技術を駆使して書いたなあ……という本。結局、教育プロパーにしか読まれないだろうなあ……という本。そういう印象である。

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時代はかわる

師匠の奥様が定年まで数年を残してご退職されたそうだ。ぼくらが出逢った頃はまだ30代半ば。1987年のことである。いまは還暦まであと数年……。時代は刻々と変わっているのだな、と感じ入る。

そりゃそうだよな。二十歳そこそこだったぼくらが40代も半ばになるというのだから。さて、森田は何を思っているだろうか。梶くんや山下くんと飲まなければ、と思う。

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授業がくずれた…

授業がくずれた……。

と言っても、生徒が荒れたとか、指示が通らないとか、そういうことではない。あらかじめ予定していた内容が予定通りに終わらなかったのである。若い先生は「なーんだ、そんなことか……」と思うだろう。しかし、これだけ経験を重ねると、そういうことはほとんどないのである。しかも15分程度かかる積み残し。次の時間もまた15分程度足りなくなる。それも1学級だけ。キリのいいところで終わらない授業が続く。毎回5分ずつ短縮していったとしても、3時間かかる。でも、毎回5分の短縮というのは、一具体例カットしたり、説明を早口にしたり、音読回数を減らしたりと、どうしても授業の丁寧さが損なわれる。

20代の頃にはこういうことがよくあったが、30代以降はほとんどなかったのではないか。あったとしても、生徒が理解できなかった場合……という、最初から織り込み済みのものばかりだった。ぼくは昔から授業進度はきっちりと揃えたいほうで、かつて短縮45分間授業があった頃にも、すべての授業を45分で計画して、50分授業の日には5分余していたほどだった。そんなぼくが40代になってこんなことになろうとは……。

ちょっと気が緩んでいたのかもしれない。

さて、取り戻すのに何時間かかるかなあ。

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さて、どうしたものか。

やっと酒疲れが抜けた感じ。今度こそ深酒をやめよう……と決意はするのだが、きっと無理。この決意を人生で何回、いや何十回したことか。

いま、授業は2年生が「扇の的」の音読テストや「平家物語」冒頭の筆記テスト。1年生が陰山プリントを用いての小学校1・2年の漢字テスト。テストテストで処理が面倒ではあるが、授業らしい授業でないのが、この二日間にはとてもよかった。普通に教師がしゃべり続ける授業だったら、きっと二日間もたなかったに違いない。

今日、職員会議が約1時間で終わった。全体に関わる議論でない限り、意見が出ない。そういう雰囲気だった。やっとなんとなく、そういう雰囲気になってきた感がある。つまらないことに時間を使うのはナンセンスだ。会議は短い方がいい。議論しても無駄なことというのがある。職員会議の俎上に載せるにはエゴが過ぎるということがある。職員室にそうした共通理解ができると、実は職場が前向きになる。個人の益・不益を基準に意見を言っていると、会議は長くなり、職場は後ろ向きになる。教職に限らず、どんな職場でも職場とはそういうものである。

帰宅後は24日(土)の「中学校国語科授業づくりセミナー」の準備。二つの講座をもつのだが、一つ目は資料が一応完成。とは言っても、PPTもプリントもいずれもこれまでの焼き直しだから早かっただけ。もう一つはそうはいかない。さて、どうしたものか。

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第3回累積科学国語教育研究大会

今夏、第3回累積国研の研究大会を行うことになりました。5年振りの開催になります。コンセプトは「ワークショップ型授業を中心とした学習活動の在り方」と「国語科の授業技術」の二本立て。

一次案内として、現段階で決まっていることのみ挙げていきます。

日時:2010年7月30日(金)~31日(土)

場所:札幌市生涯学習センター「ちえりあ」大研修室

【メイン講師】(五十音順)

赤坂真二(上越教育大学)/岡山洋一(札幌大学/SDIディベート研究所)/菊池省三(福岡県小学校)/鹿内信善(北海道教育大学)/土作彰(奈良県小学校)/山田将由(神奈川県小学校)

【その他、道内講師】(五十音順)

石川晋/大野睦仁/太田充紀/大谷和明/加藤恭子/木下尊徳/工藤信司/小木恵子/兒玉重嘉/小林智/齋藤佳太/坂本奈央美/高橋和寛/高橋裕章/田中光夫/対馬義幸/藤原友和/細山崇/堀裕嗣/間嶋勤/三浦将大/水戸ちひろ/南山潤司/森岡達昭/森寛/山口淳一/山下幸/山寺潤

どうぞ、いまからご予定をあけておいてくださいませ。

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酒、酒、酒……

16日(金)は新入生歓迎会。生徒会代表挨拶のあと、ペットボトルやリングプルに扮した生徒会役員が登場し、マジックを披露。更に生徒会組織図の紹介、生徒会役員や各専門委員会・局会の紹介、1年生の行事の紹介、行事ビデオの上映、部活動紹介、2・3年生全員で1年生にエール、新入生代表の挨拶、という内容。内容はたっぷり1時間20分。終始ほのぼの、なごやかな雰囲気で終わり、まずまずの行事となった。生徒会役員の満足げな表情が行事の雰囲気を物語っていた。

放課後は反省ミーティングのあと、生徒会室の大掃除。今回の行事のために、散乱していた道具類を整理し、ミーティングスペースも新年度の体制に作り直す。1年生から書記局員希望者も入会し、次の生徒総会に向けて決意をあらたにする。まずは来週の全校協議会の準備である。

夜は、勤務校の親睦会の歓迎会。楽しい雰囲気で進み、いま、勤務校が上昇気流にあることを物語っている。今年は40周年、平成24年度には隣の小学校と合築が予定されている。人材が揃い始めている。生徒の雰囲気もなごやかになってきている。職員室にも活気がある。若手・中堅・ベテランのバランスが絶妙である。今年度の頑張りが勤務校を変える契機となることは間違いない。まさに過渡期である。歓迎会は三次会まで行き、帰宅は3時過ぎ。

17日(土)は6時半起き。二日酔いの頭にぬるいシャワーを浴びて、8時に家を出てちえりあへ。国語科授業塾の第二回。今回は野口先生である。

関東の天候が悪く、野口先生の飛行機が1時間遅れ。急遽、最後のファシリテーションをトップにもってきて、野口先生の授業で扱われる教材の教材研究講座を1時間。これまた意外にも有意義な時間となり、今後、この研究会として、トップに教材研究の時間をもとうかと思わせてくれるような有益な時間となる。瓢箪から駒とはまさにこのこと。

野口先生は結局、10時20分に到着し、そこからは絶好調。夕方から野口先生、横藤先生、大谷先生、岡山夫妻、加藤先生、大野先生、森くん、山下くんとともに宴会。これまた楽しい時間。二日酔いの寝不足だったのだが、ここでも〆張鶴を飲む。21時半に就寝。

酒、酒、酒……の健康に悪い二日間。疲れた二日間だったが、楽しい二日間だった。

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長い

どうも今週は長い。なぜかわからないが、長い。仕事が面白くないわけではない。新入生歓迎会の準備も予定通りに進んでいる。いや、予想していた以上に順調に進んでいるくらいだ。授業も予定通りに進んでいる。いや、これまた予想していた以上に順調に進んでいる。音声系の小テストをこれほど連続して詰め込んでいるというのに、生徒たちがみんなよくついてくる。教職経験も20年になるが、ぼくの経験上、こんなことはそうあることではない。まあ、生徒会は80点、授業は92点といったところか……。

なのに長い。

まだ火曜日か、まだ水曜日か、まだ木曜日か……。そんな思いが連続している。

なぜか。ぼくは生来の天の邪鬼で、物事が順調に行くとつまらないのである(笑)。仕事におもしろみがないのだ。壁があるから越えようと思うのであって、壁がないと歩くことさえ面倒になる。そういう質なのだ。

明日は職場の歓迎会である。こういう、物事が順調に進んでいるときは、酒席も楽しくならない。早上がりしてくることにしよう。明後日は研究会だしね。

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堀イズム

今日は授業参観。その後、学級PTA。例のPTA役員を決める懇談である。

副担のぼくには参観授業も学級PTAもなく、生徒会役員といっしょに体育館で新入生歓迎会のリハーサル。正確にはリハーサルは明日なので、生徒会役員だけでリハーサルのリハーサル。約1時間30分にわたって、生徒会役員の出番をみっちり作っていった。これで明日のリハーサルは部活動紹介や新1年生代表挨拶、応援団エールのリハーサルに時間をかけることができる。

リハーサルのリハーサルが終わっても、まだ3時半。ここから、新入生歓迎会のシナリオの不備を訂正し、細かい動きを確認し直し、更に生徒会組織を紹介するPPTを手直しし、仮装のかぶり物を手直しし、17時にはきっちりと生徒を帰す。

なんとも堀イズムの定着した、効率よい生徒会運営である(笑)。

1.5時に終わる生徒会。

2.「プラスα」を旗印とした昨年度からの一歩前進。

3.全校一斉の「No原稿運動」の推進。

これが今年度の目標である。

時間をかければいいものができるわげではない。生徒会は勉強や部活動と両立できるものでありたい。しかも質を下げずに、効率よく進めることによってこれを実現したい。金と時間をかけてそれなりにいいものをつくり、悦に入っている……。ぼくはそういう教師を軽蔑している。それは教師の自己満足であって、あるべき「仕事の姿」ではない。

例えば、残業の多い人間に文書の提出遅れが多いことにみなは気づいているだろうか。限度を超えた残業をするのは能力がないからだという意識があるか。そもそも、残業が多いということは、それだけ常にギリギリで仕事をしているということなのである。それは簡単に言えば、見通しをもって仕事をする力量がないか、一つ一つの仕事が遅いかのどちらかである。それで仕事をしたつもりになって悦に入っているのだから始末に負えない。

仕事というのは、時間でするものではない。残業の多い人間が3時間かけてする仕事を、30分で終わらせる能力をもった人間がこの世の中にいることを知ったほうがいい。そしてそれを真似た方がいい。仕事というものは確実であると同時に、速くなければならない。

丁寧で確実なだけでは「使われる人間」にしかなれない。要所要所で他人のフォローを必要とするからだ。「使う人間」になるためには、速くかつ確実でなければならない。日本人にもこの意識が欲しい。

仕事の遅い人間は、いつも、なぜ仕事が遅くなっているのか、その理由を探している。必然的にそれは陰口になり悪口になる。自分の責任でない以上、それは生徒のせいにするか、保護者のせいにするか、同僚のせいにするか、行政のせいにするか、いずれにせよ他人のせいにするしかないからである。

そういう人間にはなりたくないものである。少なくとも、仕事上ではそういうことをしたくないものである。だって、その「仕事」といわれるもので、自分は喰っているのだから。

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石狩挽歌/北原ミレイ

21xfzg25s5l__sl160_aa115_これまで演歌を聴くということはほとんどなかった。

でも、2週間くらい前だっただろうか、モト冬樹と竹下景子が司会するテレビ東京の懐メロ番組で、北原ミレイがこの歌を歌っているのを聴いて、不覚にも涙があふれそうになった。「石狩挽歌」というタイトルを聴いてもほとんど意識することもなかったのだが、まさに北海道の歌……。

まさか、「オンボロロ オンボロボロロ……」が問い刺し網やニシン御殿のさびれた様子を歌っていたとは……。天才かな、なかにし礼!

先日、コーチャンフォーに行った折、思わず北原ミレイのベスト盤を買ってしまった。

ぼくの祖母は戦前網元だった。オホーツクなのでニシンではないのだが、かつては祖母の家にはニシン御殿のように、どーっと長い和室が続いていた。おそらく戦前には、漁に出る若い衆が雑魚寝していたに違いない。そして大漁となれば、ここでヤイノヤイノと酒盛りをしていたに違いない。 もう数十年も前に立て壊された祖母の家を想い出す。

わたしゃ涙で にしん曇りの空を見る

わたしゃ涙で 娘ざかりの夢を見る

1番2番がこう終わる「石狩挽歌」に、数年前に90を過ぎて亡くなった祖母が重なって見えた。

ただCDには、テレビで聴いたような、北原ミレイのいかにも「歌い込んでいるぞ」という感じのパンチがない。残念である。

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年度計画の変更

今日、文化協会の学力テストの試験範囲が配られた。もっと早く届いていたのかもしれないが、勤務校では今日配付された。

勤務校の2年生は8月の第2回のテストを行うことになっている。その試験範囲を見てうなってしまった。

うーん……。

短歌が試験範囲に入っている。

ということは、短歌を1学期中に授業にかけなければならないということである。ぼくの頭の中には、短歌を1学期中に授業する計画はなかった。短詩系文学は解釈にかなり高度な学力を必要とする。従って、短歌を自力解釈させようとすれば、事前の指導事項がいっぱいある。

上篠路時代のように、一つの学年を一人で教えているのならなんということはないのだが、今年の2年生は8学級。この学年は昨年9学級のだったのだが、ぼくはそのうち2学級しか授業でもっていなかった。これが学級編制しているものだから、ぼくは今年度の1学期、システムづくりとともに1年生2学級でやった自力解釈の方法をもう一度復習しようと考えていたのである。これに1学期いっぱいをすべて費やすつもりだった。

それが1学期中に短歌をやらなければならないということになると、年度計画の大幅な変更を迫られる。

もちろん、講義的に一斉授業でやるのであれば、どうということはない。茂吉はどう、啄木はどう、晶子はどうと、解説するのなら3時間もあれば終わるだろう。しかし、そうしたくないのである。

さて、何を2学期にまわそうか。何を犠牲にするか。

おそらく、こんなふうに考えている国語教師って少ないのだろうなあ……。

今年度にはいって、持ち学級4クラスのうち、3クラスが3時間、1クラスが2時間の授業を終えている。いつものように平家物語から始めているのだが、冒頭部の暗唱テストの合格率はこれまでもった学年の中で一番いい。「扇の的」の一斉音読の声量も2年生とは思えないほどの張りのある大きな声である。ぼくは久し振りに手応えを感じている。

なんとか1学期に短歌の指導を組み込んだ、国語科授業システムを定着させるカリキュラムを早急に考案しなければならない。

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人前で馬鹿になれる

勤務校に勤めて2年目になる。仕事は生徒会。現在は、今週の金曜日に行われる新入生歓迎会の準備真っ盛りである。

今日からオープニングの練習を本格的に開始。どうにも馬鹿馬鹿しい演出なのだが、生徒たちは楽しそうに練習している。かぶり物をかぶり、変な動きをし、マジックを披露する。これでつかみはOK。

生徒たちが「人前で馬鹿になる」ことを厭わなくなってきている。これはぼくの一番の指導方針である。リーダーは能力が高いと同時に、人前で馬鹿になれなくてはならない。この雰囲気が出てくると、こうしたリーダー集団に勢いが出てくる。そしてリーダー集団に勢いが出てきたとき、つまり先頭集団が走り出したとき、組織というものは一気に向上していく。

学級も生徒会も職員室も、すべての組織はそういうものなのだ。

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講座3「文章構成・情報読み・批評読みでつくる『「新しい博物学」の時代』」森寛

評定平均は5.0

提案が極めて明確!すっきりしました。提案と模擬授業の結びつきがとてもしっくりきました。ぜひ追試してみたいです。また、〈発問2〉は同じ問いを発したのですが、取り扱いで次元の違う授業になることを実感しました。(男性/25年目)

13段落までの「ここまで」を問うことにより、文章構成の自力読みが期待できること、また、この教材で批評読みができることは、思いつかなかったことでした。気づきがありました。この文章のキズ、批評読み、そういうことに気づき、授業を組み立てられるような授業力を身に付けたいです。(男性/21年目)

とても勉強になりました。定期テスト例があるとありがたいです。(男性/8年目)

(あいかわらず)語りくちがうまい。説明にムダがなく、わかりやすい。一つの教材であてられる時数が決して多くない中で、「少なく、深く問う」という考えはたいへん勉強になった。森先生が一人一人の答えにどう対応したり、どんなコメントをするのかがけっこう面白かった。(男性/20年目)

文系vs理系の読みが見えることがおもしろかったです。(女性/2年目)

3年生はもったことがないので、あまりこの教材については知らなかったのですが、本文章について様々な角度から見ることができそうな見方・考え方、指導法を知ることができて、ありがたかったです。(男性/4年目)

教科書につっこみを入れるのは私もやりますが、やるなら森先生のように知的にやりたいと思います。どんな教材でもやりようだということを実感しました。(女性/17年目)

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講座2「接続語・指示語でつくる『知ることの魅力』」山下幸

評定平均は4.6

実はほぼ同じ内容(接続語・指示語)を、自己流の方法でかなりしつこく扱いました。今日のお話を聞く前は、それなりに満足していたのですが、今日のお話は「目からウロコ」でした。やり方で全くレベルの違う授業になることを実感しました。特に①3種のプリントの工夫と活用、②ペア・グループの交流のさせ方は勉強になりました。(男性/25年目)

教科書会社の意図ではなく、授業者の意図優先で、接続語・指示語を指導事項としてがっちりやっていこうというねらいのもと、授業をしっかりつくっていけるということを知り、視野が広がりました。接続語について、ただ単に意味を暗記(累加・並列というふうに)させるのではなく、接続語の働きをよく考えるさせることで、文章の構造を理解できるということを体感できました。(男性/21年目)

宿題にもできるし、辞書も使えるので、とてもいい切り口で授業できそうです。このプリント、そのまま使わせていただきます。(男性/8年目)

接続詞や指示語は授業で取り上げますが、いまいちスッキリしないことが多くありました。でもこう授業することで、ずいぶんスッキリするような気がしました。(男性/8年目)

接続詞のワークシートについては、生徒にとってかなり難しいように感じる。問題点としてもあげられていたように、「逆接」「並列」などの単語ではなく、つながりを説明する文を考えると、かなり時間がかかってしまうと思う。検討させるのは全てではなく、もう少ししぼってもよいのではないだろうか。グループ検討自体には充分な時間をとりたい。(男性/20年目)

接続語や指示語の内容を考えるだけでも、内容について考えることができるのだと実感しました。(女性/2年目)

文章全ての接続語や指示語を取り出してその機能を見るというのは、非常に大変であるものの、これだけの量を扱えば、様々なパターンを知ることとなり、力はつくのだろうなあと思いました。また、前にも別の講座で受けているのですが、改めて自分の勉強不足を実感しました。(男性/4年目)

扱いに困る教材だという印象がぬぐえなかったのですが、指導事項さえはっきりさせればどうということもないのだと思わせていただきました。2年振りに2年生を教えるのが楽しみになりました。(女性/17年目)

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講座1「これだけは教えたい『動物の睡眠と暮らし』」堀裕嗣

4月3日(土)の「第1回・中学校国語科授業づくりセミナー」。まずは講座1「これだけは教えたい『動物の睡眠と暮らし』」と題した、ぼくの3時間講座である。

評定平均は5.0

「異なる型の授業をバランスよく組み立てる」ことを、本物の姿から体感・実感できました。かなりためになりました。また、「スキルノートの作り方」について、やり方は教えていただき、知っているつもりでしたが、やはり「つもり」でした。自分で体験したこと、実物を見たことがとても良かったです。(男性/25年目)

指導事項1・2・3が指導事項4に生かされていくことがよく分かりました。指導事項4の「指示語の指導」によって、深く考えさせ力をつけることができるということにびっくりしました。今まで、指示語の指導を甘くあっさりしてきたことが、もったいなかったなぁと思いました。指導と評価の一体化に指示語の指導がつながっていることも勉強になりました。(男性/21年目)

全部の時数について説明していただいたので、見通しをもって、今年度、即実践したい。(男性/8年目)

例題の語の選定や例文の内容まで、細かく練られていることを知り、思わずうなってしまいました。指示語の問題には頭をかかえてしまいました。修業不足を痛感しています。(男性/8年目)

先週の話でも触れられていたが、音読指導の目的を明確にした学力構造論がたいへんわかりやすく、納得できるものであった。記述問題を捨てさせない、そのためのトレーニングを授業の中でしっかり行うという考えには、まったくもって同感である。(男性/20年目)

上位語・下位語や指示語を教えるための、具体的な指示や活動がよくわかり、とても勉強になりました。(女性/2年目)

今まで自分がやっていた上位語・下位語や指示語の指導が、いかに中途半端だったかを思い知らされました。1年のうちにしっかりと定着させる為には、初めにこれほどみっちりやる必要があるんだなあと驚かされました。上位・下位概念は、様々な場面で関わってくるので、1時間かける意味があるなと思いました。(男性/4年目)

中身が濃いので、程よい緊張感をもって臨むことができました。わかっているつもりで、あいまいにしていた部分があったので、反省することしきりです。(女性/17年目)

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「国語科授業塾」第三弾内容の変更点について

今日、第一弾が盛会のうちに終了したことは、前のブログに報告した通りである。今後、第二弾が来週17日(土)に野口芳宏先生を講師に行われる。更に第三弾はいよいよ私、5月8日(土)である。

この会、今日の第一弾にいらしていた岡山洋一先生にお願いして、午後のライフヒストリー・アプローチの進め方、最後のファシリテーションの進め方について、岡山先生にファシリテーターをお願いすることができた。岡山先生には快くお引き受けいただいた。これで、5月8日(土)の会が、この企画を一歩も二歩も前進させる会になることになった。ご参加をご希望の方は早めにお申し込みいただきたい。定員は20名である。

当初のちらしの訂正箇所を赤にして提示しておく。

Face本当に国語の授業がうまくなりたい人へ/第3回国語科授業塾in札幌
国語科授業づくりを根本から問う・第3弾!/ストップモーション授業検討&ライフヒストリー・アプローチ

授業がうまいといわれる人がいます。授業づくりに独自の視点をもっている人がいます。よどみなく授業を進め、見る者が驚くような発想で授業を組み立てる、そういう人がいます。そういう人はなぜ、そんなことできるのでしょうか。どのように教材を開発し、どのように教材研究を重ね、どんな発想で授業づくりをしているのでしょうか。そして何より、これまで何を勉強し、どんな勉強をしてきたからこその「いま」なのでしょうか。
今回は「国語科授業づくりの根本を問う・第3弾」と題して、長く文学教育と言語技術教育との融合を目指して国語科授業を展開し、国語科授業の著書も多い堀裕嗣先生の実践の所以を探ります。また、ここで明らかにした堀先生の授業づくりの視点から、参加者全員で自らの授業づくりを振り返る機会をもちます。そのために「ストップ・モーション授業検討」「ライフヒストリー・アプローチ」「ファシリテーション」といった新しい研究方法・研究協議の手法を採用し、研究の、そして研究協議の新たな形としても提案させていただきます。どうぞお誘い合わせのうえご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

講師 堀 裕嗣(「研究集団ことのは」代表)
大谷和明加藤恭子大野睦仁高橋裕章岡山洋一

日 時:2010年5月8日(土) 9:10~16:50

会 場:札幌市白石区民センター1F多目的室

参加費:3,000円/定員:20人

【 日 程 】

9:00~ 9:10 受 付/9:10~ 9:15 開会セレモニー

講座1 ストップモーション授業検討&ライフヒストリー・アプローチ
9:15~9:30/森  寛

講座2 堀 裕嗣先生「〈語り手〉を読む文学教材の授業」を検討する
9:30~10:15/模擬授業:文学的文章教材の授業/堀 裕嗣(札幌市立北白石中学校)
10:30~12:30/ストップモーション授業検討/司会:山下 幸
指定討論者:大谷和明・加藤恭子・大野睦仁・高橋裕章・森  寛・岡山洋一
模擬授業のビデオをスクリーンに映しながら、適宜ビデオを止め、そのときの発問・指示・説明の意図を明らかにします。それとともに、どのくらいのことが想定されて授業が進められているのかを明らかにします。

12:30~13:30 昼食・休憩

講座3 「〈語り手〉を読む文学教材の授業」ができるまで
堀 裕嗣先生 ライフヒストリー・アプローチ
13:30~15:30/ライフヒストリー・アプローチ/司会:岡山洋一
指定討論者:大谷和明・加藤恭子・大野睦仁・高橋裕章・森  寛
授業者がなぜ、このような授業を展開するようになったのか、だれからどのような影響を受けていまがあるのか、現在の授業づくりはそれらの影響のうち何と何をどのように融合したものなのか。こうしたことを参加者の皆さんと一つ一つ質問していくことによって、個人史的に考えていくことで明らかにしていきます。

講座4 全体シェアリング/教材開発・教材研究・学習者研究の視点
授業とはどのように形づくられるものなのか

15:45~16:45
ファシリテーション/ファシリテーター:岡山洋一
指定討論者:堀 裕嗣・大谷和明・加藤恭子・大野睦仁・高橋裕章・森  寛

16:45~16:50 閉会セレモニー

【講師紹介】

堀 裕嗣(ほり・ひろつぐ/札幌市立北白石中学校・教諭)
北海道教育大学札幌・岩見沢校修士課程・国語科教育専修修了。「教師力BRUSH-UPセミナー」代表・「研究集団ことのは」代表・「実践研究水倫」研究担当・「日本文学協会」常任委員・全国大学国語教育学会・日本言語技術教育学会など。学生時代、森田茂之に師事し文学教育に傾倒、以後、1950年代の日文協実践、生活綴り方実践、三島由紀夫作品を中心に研究を続ける。1991年、「実践研究水輪」に入会し、中心メンバーとして活躍。また、1992年、森寛・對馬義幸らとともに「研究集団ことのは」設立。「文学教育」と「言語技術教育」との融合を旗印に長く国語科授業の研究を続けている。主著:『全員参加を保障する授業技術』『発信型授業で「伝え合う力」を育てる』『絶対評価の国語科テスト改革・20の提案』『学級経営力を高める~感化主義の学級経営』(以上明治図書)『中学校通知表・所見文例集』(小学館)など著書・編著多数。

大谷和明(おおたに・かずあき/札幌市立もみじ台南小学校・教頭)
北海道教育大学函館校卒。道南を中心に公立小学校教諭として勤めた後、札幌市内の中学校・小学校教諭を歴任。二十代の頃に「教育技術の法則化運動」に出会い、教育サークル「道南フリートーク」を設立。札幌に勤務してからは「道央フリートーク」「酒井式描画法研究会」「鍛える国語教室研究会・空知支部」等で活動。主義主張にこだわらない研究姿勢を慕うものは多く、北海道の民間研究の核として長く活動を続けている。主著:『いじめを許さない学級を創る 4~6年』『崩壊しない学級はここが違う 高学年』『学級を「学びの共同体」にしよう 小学校5~6年編』(ともに明治図書)など著書多数。

加藤恭子(かとう・きょうこ/伊達市立東小学校・教諭)
北海道教育大学函館校卒。地震後の奥尻島で教員生活をスタート。家本芳郎氏に師事し、日本群読教育の会設立時から常任委員を務める。「集団の教育力」を生かした授業づくりを研究。全生研で集団づくりを学んだ後、ファシリテーション、BRUSH-UP、「学び合い」と活動の場を広げている。伊達で「自分たちの学びたいことを学べる場づくり」と、教育サークル「れら」を主宰。主著:『学級づくりハンドブック小学3年生』(たんぽぽ出版)共著『小学校低学年学級担任の12ヶ月』(ひまわり社)『小学校もらってうれしい学級通信のつくり方』(ぎょうせい)『学級活動・行事を彩る群読』(高文研)など著書多数。

大野睦仁(おおの・むつひと/札幌市立厚別通小学校・教諭)
北海道教育大学岩見沢校卒。札幌市近郊教育サークル「GO-AHEAD」代表。「教師力BRUSH-UPセミナー」事務局。新卒の3年間を重度重複障害の養護学校で過ごす。以来、「いのちの授業」をライフワークとして取り組む。「生」だけではなく、「死」にも目を向けていく授業づくりを続けている。また、野外活動にも長年に渡り携わり、集団づくりのアプローチとしてのアクテビティの経験を積む。『すぐ使える授業づくりハンドブック』(たんぽぽ出版)『クラスに安心感が生まれるペア・グループ学習』(学事出版)『学級経営力・高学年学級担任の責任』『国語科で育てる新しい学力5-読書活用能力の育成』(明治図書)など共著多数。

高橋裕章(たかはし・ひろあき/札幌市立真駒内緑小学校・教諭)
北海道教育大学函館卒。教育実践サークル「DNA」副代表。1985年より南山潤司氏主催の教育サークル「月二回」に所属。ここで、仮説実験授業、教科研国語、作文の会、全生研を学ぶ。1992年に教育実践サークル「DNA」を南山潤司氏ととも立ち上げる。「DNA」の国語実践研究では、科学的「読み」の授業研究会から読解の実践方法を学び、現在は、その手法を活かした読解指導や論理的思考力を高める授業づくりに力を入れている。また、先行学習を用いた理科の授業づくりや基礎学力を高める算数の授業づくりも行っている。『学級経営力・高学年学級担任の責任』『読書活用能力の育成』(以上明治図書)などの共著がある。

岡山洋一(おかやま・よういち/札幌大学・SDI札幌ディベート研究所)
札幌大学外国語学部英語学科卒業。「SDI札幌ディベート研究所」代表。「ディベートアゴラ」主宰。「NECO塾」主宰。学生時代から英語ディベートをはじめ、全国教室ディベート連盟の立ち上げとともに北海道支部副支部長に就任。現在は研修内容、ディベート、プレゼンテーション、ファシリテーション、ライティング、問題解決、マネジメント等を中心に研修講師を務める忙しい日々、官公庁、全国の地方自治体、民間企業での研修、コンサルティングで、全国を飛び回る。株式会社アムリプラザ取締役、札幌大学、滝川市立高等看護学院講師(非常勤)。 全国教室ディベート連盟北海道支部副支部長、ディベート教育功労賞第1回受賞。

お申し込み方法

以下の7点をお書きの上,葉書かFAXがEメールにて下記まで御連絡ください。

1.氏名/2.勤務校/3.郵便番号/4.住所/5.電話番号/6.FAX番号(ない場合には「なし」と明記)/7.メールアドレス(なし場合には「なし」と明記)

對馬義幸(つしま・よしゆき)

〒005-0005 札幌市南区澄川5条5丁目14-12

FAX (011)812-4563

E-mail: yontsussy34@K3.dion.ne.jp

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「国語科授業塾・第一弾」終了

「国語科授業塾」と銘打った新しい研究会スタイルの第一弾が終了した。今回は森くんの模擬授業、ストップモーション授業検討、そしてライフヒストリー・アプローチ、更には参加者同士の学びのシェアリング。

細かいところで課題の多い研究会ではあったが、我々にとっては①この研究会スタイルの形がある程度見えたこと、今後この研究会スタイルを続けていくことに自信をもてたこと、③サークルの中心メンバーがこの研究会スタイルの骨格的なことと枝葉の臨機応変に動かして良いこととの違いを共有化したこと、の3つが大きかったように思う。参加者の満足度も高く、我々も今後の見通しがもてた、そんな我々の研究活動にとって、或いはイベント活動にとって転機となるような一日になったことは間違いない。

まだ、先週の感想もアップしていない状態だが、できるだけ早く先週・今週の反省をして、今後の展開につなげていきたい。

今日の成果としては、なんと言っても、この研究会スタイルは20名くらいが適正規模だということが理解できた、ということにある。少なすぎるのも寂しいものだが、30名は少々多すぎる気がする。

収支さえ合えば、今後は定員を減らす方向で考えようと思う。

今日のところはここまで。

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中学校 国語 授業開き

このブログの今日の検索ワードを見てみたら、「授業開き」とか「国語 授業開き」とか「中学校 国語 授業開き」とか、そんなワードが30件以上あって、憤りを感じた。

正直に言いましょう。

生徒たちとの出会いをもたらす授業開きくらい、自分の頭で考えようと思わないのか。春休み中に考えておくべきではなかったのか。授業開きをネットで検索しているようでは、しかもこの4月8日に検索しているようでは、あなたのこの1年間の授業は失敗します! 私の経験から言って、確信をもってそういえます。そんなことだから、ダメなのです!

ぼくの感覚からすれば、あなたには教壇に立つ資格がありません!

この記述を読んで、腹が立ったならば、少しは見込みがあります。しょんぼりするようなら、あなたには教師としての資質がありません。

これは真実です。

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回帰熱/中島みゆき

41d4o7e8gjl__sl500_aa300_「回帰熱」中島みゆき/1990年

先日、久し振りにブックオフに行って、何枚かのCDを買った。いま、その中から、中島みゆきの「回帰熱」を聴いている。PCに向かいながら、気持ちよく聴いていたのだが、アルバムを締めるラスト曲まで来て、PCの手が止まってしまった。

あの80年代に柏原よしえが大ヒットさせた「春なのに」なのである。

このアルバムは、かつての「おかえりなさい」「御色なおし」同様、中島みゆきが他人に提供した楽曲をセルフカヴァーして構成したアルバムである。「春なのに」は中島みゆきの作詞・作曲であるから、紛れもなく中島みゆきの曲であり、このアルバムに収録されることには何の違和感もない。

しかし、聴いていて、どうにも違和感があるのである。

簡単に言えば、かつての柏原よしえの歌声の方がしっくり来るのだ。もっといえば、柏原よしえの「春なのに」の方がいいのだ。これはどうしたことか。

言っておくが、ぼくは中島みゆきのファンである。彼女はぼくの高校の先輩でもあり、思い入れが強い。ぼくが小学校5年生のときにデビューして以来、ずっとファンである。ふきのとうや松山千春、蓑谷雅彦らとともに、北海道でしか売れていなかった時代も含めて、ずっと30年以上聴き続けてきた。

それに比べて、柏原よしえなど、80年代前半のぽっと出アイドルであり、思い入れもなく、没にどうということはない。「春なのに」を特にいい歌だと思ったことさえない。

そんなぼくがこの二者の歌声を比較して、中島みゆきよりも柏原よしえの歌声の方がいい、と思うのである。これはどういうことか。そもそもこの9曲の中で、アルバムのラスト曲としてこの曲を選ぶべきなのか……そう批判さえしたくなるのである。それに比して、かつて松本典子が歌ったという「儀式(セレモニー)」のなんと素晴らしいことか。

言うまでもない。自分の人生において、人生においてが大袈裟なら時間軸において、柏原よしえの歌を中島みゆきの歌よりも先に聴いたからだ。先に聴いた柏原よしえという歌手の歌声が耳に残っているからだ。

ぼくは別に、柏原よしえと中島みゆきの比較をしたいのではない。この例を引いて、人間にとって、最初のイメージというものがいかに大きいかということを実感した……ということを言いたいのである。よく聴いてみれば、中島みゆきの「春なのに」は、それなりに中島みゆきらしいねっとりした情感が込められており、それほど完成度が低いわけではない。しかし、頭ではそうわかっていても、やはり違和感は払拭できない。ぼくの「春なのに」観と齟齬を来しているのである。ぼくの最初の「春なのに」観を形成したのが柏原よしえであることはいうを待たない。この感覚は、かつて竹内まりやの「元気を出して」を初めて聴いたときにも観じたものである。ぼくはいまでも、あの曲はどうしても薬師丸ひろ子の歌声で聴きたい(笑)。

教員世界を見ていると、初任の赴任校が教師人生をほとんど決定的に決めてしまうという感を抱く。ダメな教師はダメな学校からスタートしている。もちろん、個人の責任もあり、すべてがそうだと言い切れるわけではないのはわかっている。しかし、その影響力の大きさは計り知れないものがある。

自分の勤務校に新卒教師が入ってきたら、このことを肝に銘じて接したいものである。

1. 黄砂に吹かれて
2. 肩幅の未来
3. あり,か
4. 群衆
5. ロンリー カナリア
6. くらやみ乙女
7. 儀式(セレモニー)
8. 未完成
9. 春なのに

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授業も始まる

始業式で生徒が来たのが一昨日。入学式で1年生が入ってきたのが昨日。そして今日は時間割も正常化し、授業も始まった。2年生2クラス、2年2組と3組に「平家物語」の第1時である。

ノートの取り方を丁寧に伝えながら、「視写」の概念を教えて「平家物語」冒頭の視写させる。ノートをしまわせ、範読し、音読させ、暗唱させる。次時が暗唱テストであることを伝え、暗唱テストのやり方、採点基準を提示する。50分間はすぐに終わった。

毎年、教科担任として新しい生徒たちをもつと思うのだが、4月に必要なのは徹底的に「システム」を敷くこと、そしてできるだけ声を出せること、の二つである。声のでない授業はダメである。そして何より、システマティックに動かない授業は自分が苦しくなる。1年の長丁場、ネタだけで動かそうとすると、教師が頑張ることになる。教師ばかりが頑張って生徒はそれらのネタで楽しみ続ける……では、本末転倒である。

何より、教師には頑張れないときもある。「このくらいでいいや」と、準備に手抜きを一切せずに1年間を過ごすなど、至難の業である。とすれば、安定的なシステムを敷いて、安定的な授業を展開することが、実は教師のためでもあり生徒のためにもなるのである。1年間継続してできることに絞って、できるならもっとできるように効率化していく。教師にはそうした現実的な発想が必要である。それが「システム」である。

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累積国研研究大会(4/7)

メイン講師が一人増えた。

道内講師陣も続々固まりつつある。模擬授業者や講座担当者は全員が決まり、あとは研究協議系の司会者・解説者・指定討論者といったベテラン陣の陣容を固めるのみとなった。

おそらく今週末には、累積国研研究大会の全体像を提示できると思う。かなりバラエティに富んだ、おもしろい大会、或いは参加者の多様な要望に応えうる大会になっていると思う。

お楽しみに。

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いい回転

1時間の学活のあと、2時間目が学年集会。3時間目が入学式会場設営。昼食後、入学式。入学式の片付けのあと学年会が18時まで。こういう一日。

学年集会は整列練習、学年所属教師の自己紹介、そして学年主任の年度当初のメッセージ。ぼくの仕事は整列練習と全体企画。ちょっと時間が足りなくなったが、まずまず有意義な時間となった。

入学式では、ぼくが指導した生徒会長の「歓迎の言葉」も無難に終わる。まあ、卒業式で同じようなことをやったばかりなので、それほど練習をしなくてもまずまずの出来だった。3年生の校歌が昨年度に比べてものすごくうまくなっている。吹奏楽の演奏にも一体感が出てきていて、卒業式の演奏とは段違いである。

学年会は既に宿泊学習の係提案。ものすごいスピードで企画が進んでいる。今日の2時間ほどの会議で、かなり具体的にイメージを共有することができた。また、これだけでは終わらず、年度当初の教師の動きについて細かなことを確認、共有化。登校指導の在り方、ベル席の守らせ方、副担任の動き方、完全下校のさせ方など、かなり細かな点までじっくりと確認。特に朝読書について、昨年度の反省を踏まえてずいぶんと具体的な話をすることができた。こういう時間は尊い。

新年度に入って5日間が過ぎた。それなりに忙しいのだが、かなり具体的に物事が決まっていき、実行に移されている。いい流れができつつある。やはり2年目の学年団なので、あうんの呼吸で動けること、そしてこまかなところで昨年度の在り方を具体的に修正しようとしていること、の2点がある。こういうことは、できるようでなかなかできないものである。

思うに、今年の3年生は全体として、ものすごくいい。勤務校が新たな一歩を踏み出す年になると思う。上篠路に行って2年目の春、こういう雰囲気があった。あの年の雰囲気に似ている。問題はこれをいかに続けるか、である。

こうした「いい回転」を継続していくの難しさもまた、ぼくはよく知っている。今年のように、職員が攻撃的にというか、先手先手を打ってものを考えるときはものすごく「いい回転」が生まれる。しかし、成果が目に見える形で出始め、ちょっとだけ心に隙が出て、無意識的に守りの気持ちが芽生えたとき、年度替わりの人の入れ替わりとともに一気に崩れる。そういう学校の姿を、ぼくはいくつか見てきた。

そうならないような在り方を模索しなければならない。

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生徒が来た!

着任式/始業式。

10名の先生方の着任、そして新担任・副担任の発表。更に教科担任の発表。歓声を上げる生徒。毎年、同じような光景である。

ぼくはといえば、2年生2学級の副担任。国語の授業が4クラスで12時間。その他に、1年生の書写及び言語事項の指導が4クラスで4時間。計16時間の授業。今年も楽である。

放課後、まずは明日の入学式の「歓迎の言葉」を読む生徒会長の指導。更に、生徒たち30人ほど、学年教師団十数人といっしょに、卒業式の装飾を入学式用の装飾に直す。要するに、装飾を2階から4階に移動である。これが45分ほど。

学年団みんなでラーメンを食べに行ったあと、入学式の最終打ち合わせ。更に校務部会。既に校務部会は4月定例の校務部会で、5月・6月行事の検討である。この会議を20分ほどで終え、その後は9日(金)の年度計画職員会議のために今年度の生徒会指導の重点について解説したプリント、学校祭大綱のプリントを作成。印刷して根回しの必要な部署に配付。その後、副担任を務める2学級分の生徒手帳を作成完了。副担任業務をぼくの半分も終えていない若手に対して、「仕事が遅い」とお説教。「仕事が遅いというよりも、仕事の優先順位が違う」と。「自分がやったあとに、他人がそれを引き継ぐ、つまり、早くあげてしまわないと他人に迷惑をかけてしまう仕事から取り組むのだ」と。

こんな、仕事をするうえでの「基本中の基本」さえわかっていない若者が多い。いや、若者だけではない。30代にも40代にも50代にもいる。正直な印象を言えば、半分以上はそういう人だと思う。それが教員社会であることを、どう考えればいいのだろう。

ここから、いろんな問題が見えてくる。

とにかく、生徒が来た。明日の入学式が終われば、また、日常がやってくる。まずは旅行的行事に向けて、学年全員が走り出す、そんな4月・5月という「日常」がまたやってくる。

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第25回教師力BRUSH-UPセミナーin札幌

「第25回教師力BRUSH-UPセミナーin札幌」が盛会裡に終わった。それも並みの盛会ではない。参加者50名以上。一日中、参加者は笑うべきところでは大笑いしながら、まじめな話では深くうなずきながら、若手からベテランまでドッカンドッカンウケていた。集まったアンケートも50枚。評定は5の嵐。

ぼくは「中学校・国語科授業づくりセミナー」とのはしごで、3割程度しか参加できなかったのだが、それでも会場の雰囲気はこれまでで最も良かったはずと確信できた。若手が伸びてきているのを実感した会となった。

ぼくは14時30分から授業の年間計画やシステムづくりに関する講座を担当。初めての参加者も多かったようで、丁寧に説明しながらも、要所に適度なユーモアを入れて進めた。これも成功。

聞くと、朝イチの森くんのオリエンテーションがずいぶんと「いい仕事」だったようで、今回のBRUSHでは「ことのは」が割と貢献できたようである。良かった良かった。

飲み会も楽しく、いい一日だった。

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気持ちよいスタート

新年度二日間が終わる。会議の連続。職員会議、学年会、校務部会、新入生受付、入学式打ち合わせ、生徒会スポンサー会議、生徒会役員の指導が錯綜する。それに5日の職員会議用の提案プリントをたくさんつくり、帰宅後は3日の講座準備を進める。

2日の夜は久し振りに上篠路の面々と飲む。やはり気心の知れたメンバーで飲むと会話もはずみ、酒も進む。沖縄料理の店で泡盛を飲み過ぎた。帰宅したのは3時過ぎ。やはりいいメンツで4年間を過ごしたのだなあ……と改めて感じる。

ぼくが残してきた学年も、それなりに形になってきているようで、取り敢えずはひと安心。細かいことはいろいろあるのだろうが、おそらくぼくが転勤しなければ一生涯学年主任などやらなかったであろう女教師と、普通であれば副主任など5年先、10年先だったであろう若手教師が、学年運営を司っているという事実に、ある種の感動を覚えた。

今年は学年のメンバーもこれ以上ないという充実したメンツである。きっといい1年間になるだろう。

2009年度は自分の勤務校で仕事をしながらも、常に上篠路のことを心配している、そんな二重の思考回路で仕事を続ける1年だったのだが、2010年度はそういう心持ちから脱却できそうである。気持ちよくスタートすることができた。

実は勤務校の学年団も、これ以上ないという布陣でのスタートである。これまた気持ちよく仕事ができそうな環境が整っている。

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新年度スタート

朝の職員打ち合わせ、学年会、教科代表者会、学年会、入学式係代表者会、教科会、職員室座席移動、PC講習会……という一日。取り敢えず、会議の連続の3日間の1日目が終了。特に有意義な一日でもなかったが、それなりに2010年度が始まったという感じ。

自分の所属する学年は、これ以上は望めないという布陣。転勤してきた先生方も間違いなく力量の高い先生である。そんなくらい、目を見りゃ一瞬でわかる。

帰宅後は3日(土)の2つの講座準備も完了し、これで明日は心置きなく飲める。あとは飲み過ぎて二日酔いで3日(土)を迎えないようにするだけ。なにせ明後日は合計4時間も講座をもつ。二日酔いでは任を果たせない。

でも、それでも飲んじゃうんだろうなあ……(笑)。

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累積国研研究大会(4/1)

今夏、5年振りに累積国研の研究大会を開くことになりました。

今日、4月1日をもって会場が確保できたこと、メイン講師がそろったこと、そして道内の中心的な講師がそろったこと、この3つの条件が満たされたので、一次案内として告知となりました。

申し込み受付も今月中旬を目処に開始したいと考えています。どうぞご参加下さい。

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