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朝青龍とテレビと大衆と

朝青龍の引退に対して、いろいろあったが再び活躍し始めていたので残念だというコメントが寄せられている。街頭インタビューの映像として流れるならまだいい。ネット上でそういうコメントがでるのも別にいい。しかし、テレビのコメンテーターがいうのはちょっとしらじらしい。だって引退しなかったら、おまえたちは叩くでしょ? だから朝青龍も引退したんでしょ? といいたい。なんという日和見。なんという無責任。

敗戦後、マルクス主義者は、とうとう市民の力で無血革命を起こすことができるとわいた。民衆といっしょに新しい日本をつくろうと。しかし、民衆はマルクス主義者が考えるようには動かなかった。意外と伝統を重んじていたり、意外と自分さえ良ければと考えていたり。中には保守を支持する民衆も少なからずいた。マルクス主義者はきっとがっかりしたはずである。

では、民衆は保守についたのかというとそうでもない。保守に対しては伝統の縛りがきつすぎるとか、もっと自分たちが豊かになれる政策をと主張し続けた。保守が思うような国家像を共有する者などほとんどいなかった。保守のほうも、マルクス主義者同様、きっとがっかりしたはずである。結局、どっちなのだ、と。

こうして、保守も革新も、一般民衆を「大衆」と呼ぶようになった。しかし、その「大衆」が最も力をもつようにもなった。

ここ30年、その「大衆」を動かしているのがテレビである。そうと自覚のないままに、権力を監視するのがマスコミの使命だと考えて、「大衆」を先導している。朝青龍の問題なら笑っていられるが、もうそろそろ、日本的なテレビの在り方のまずさが際だってきているなあ……と感じざるを得ない。民主党批判も始まったし、そろそろテレビの在り方に批判的な機運も「大きなうねり」になりつつある。民主党批判に飽きたら、次は批判はテレビに向かうぞぉ……。襟元を正さないと、自分達の首をしめるぞぉ……。

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