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植木早百合先生

訃報がはいった。

植木早百合先生が亡くなったのだ。

中学校1年次の国語の教科担任である。

ああ。

なぜ、逝ってしまったのですか。

あなたに出逢わなければ、私はいま、国語教師などという職には就いていなかったでしょう。

28歳。あなたは若く、美しく、母親のようなふくよかさと、ケラケラと笑う無邪気さとをあわせもった、理想の女教師であった。あなたに褒められたくて、私は国語を頑張ったのではなかったか。あなたに褒められるためだけに、私は国語の点数を欲したのではなかったか。

ああ、早百合先生!

もう一度、私に「オッベルと象」を授業せよ。

もう一度、私に文節を教え、体言と用言の見分けを教えよ。

もう一度、私に「保昌と袴垂」の暗唱を強要せよ。

ああ。

みな逝ってしまう。

私の愛する師は、みな若くして逝ってしまう。

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今日のひとこと」カテゴリの記事

コメント

僕が2年の時に、真中に転任されてきたんですよ。
今日のお通夜は行けたけど、
明日は・・・

安らかなお顔だったのが、
せめてもの救いと思っています。

投稿: ぽち。 | 2010年1月29日 (金) 22時43分

もう荼毘に付されましたね……。

投稿: 堀裕嗣 | 2010年1月30日 (土) 15時02分

こんにちわ。1982~3年の植木先生(うえせん)の担任クラスの生徒でした。放課後に飴をなめている処を他教師に見つかり職員室に連行された際 植先が「厳しく言っておきますので」と場を収めてくれまして、それから「ばれる位なら最初から食べるな!」って怒られました。「世の中っていうのはね 生きるのが下手な人と上手な人に分かれるんだよ、悪気は無くても飴食べてただけで、ダメ生徒って思われるのは残念すぎるでしょ?だったら上手く生きなきゃダメ!」ってお説教されました。 ただ食べてたのを怒られるんじゃなくて、、、それが未だに忘れられずに30数年が経ちます。 ご冥福をお祈りいたします。。。

投稿: 幸代 | 2012年8月26日 (日) 18時44分

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