アベンジャー型犯罪 秋葉原事件は警告する
「アベンジャー型犯罪 秋葉原事件は警告する」岡田尊司/文春新書/2009.01.20
2冊目を読んで、この著者が大言壮語を吐くのは性癖に近いのだとよくわかった(笑)。それならそういう著者として読むというこである。
さて、これも「誇大自己症候群」同様、「アベンジャー型犯罪」という用語を生み出したことは大きい。まあ、思いつき程度のものかもしれないけど。いずれにしても、これは「犯罪の型」だから日常的に使えるタイプの語となる。
「誇大自己症候群」と異なるのは、著者に秋葉原事件から放れないようにしようという意識が一応うかがえること。
特に、冒頭の加藤智大の視点から描写した物語は出色。これは道徳の教材として用いれば、かなり想像力を喚起する物語になっている。教材化を試みようと本気で考え始めているところ。この価値だけでもぼくにとっては読んでよかった。
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コメント
新年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
本題に入りまして、僕は秋葉原事件ほど、「明日は我が身だ」と痛感した事件はありません。なぜなら、この11年で、僕の凶暴性に狂気と凶悪が加わるほど悪化して、二重人格になった感じがするからです。格差社会による、みんなに対するコンプレックスが原因でした。
実際、今の仕事が本格的に決まり、益田さんに手紙を出すとき、文章にこう書いたほどです。「派遣の登録を受けていないとはいえ、僕もこうなりかねない…」と。
あの当時、僕は求職中で、免停中でした。その上、免停講習を受けた日、教官に「いつ事故が起こってもおかしくない」と言われ、僕の心の闇に悩むようになりました。このままじゃまずいと思い、ちょうどその頃、交通事故や殺人事件で亡くなった人の遺品を展示する「命のメッセージ展」が中央区で行っていたので、見に行くことにしました。そして僕は、ボランティアの人に自分の心の闇に悩んでいることを打ち明けると、「そんなことないですよ」と言われ、スッキリして帰宅した矢先、夜のニュースでこの事件を知りました。
とても対岸の火事では済まされないと、僕は思いました。
それから先は、以前のコメントに書いたとおりです。今はある程度おさまっていますが、このご時勢、格差を連想させる事柄をニュースや新聞の記事が出てくると、人格が変わってしまいます。
「こんな世の中に誰がしたんだ!!」と僕は言いたいです。
投稿: 厚別中学校卒業元3-6平井 壱武(かず) | 2010年1月 9日 (土) 00時28分
まあ、自己分析もいいけれど、もっと時代に対する他人の分析にも耳を傾けてみては? まずは「アベンジャー型犯罪」でも読んでみちゃどうだい?
投稿: 堀裕嗣 | 2010年1月13日 (水) 01時39分