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インフルエンザの流行と授業時数確保

ここに書きたいのは、インフルエンザの流行で学級閉鎖や学校閉鎖になって減ってしまった授業時数を、どうやって確保するかという話ではない。そんなことは、6時間授業を増やしたり、冬休みに登校日を設けたりすればいいだけの話だ。まあ、多くの学校ではそういう方策はとらないだろうが。

そういう話ではなく、今回のインフルエンザの流行が、市教委にとってはある意味でチャンスになるということだ。

つまり、こういうことである。

現在、中学校の授業時数は980時間である。979時間ではいけない。980時間は絶対に確保せよという最低保障時数である。少なくとも学習指導要領はそう言っている。

しかし、普通に行事を行い、普通に学校の行事計画を組んでいると、この980時間という時数の確保はなかなか難しい。1・2年は確保できるのだが、3年生が難しいのだ。札幌市では何十年にもわたって、卒業式を3月15日におこなっている。そうすると、授業日数が1・2年よりも6~7日分少なくなる。2月に4日間、3月に2日間、入試もある。修学旅行の回復日も2~3日ある。簡単に言えば、これらに手をつけなければ、980時間の確保は難しいわけである。

しかも、980時間は最低確保時数である。インフルエンザの流行による学級閉鎖や学校閉鎖、数年前に何度かあった台風による休校、こういった予測できない非常時に備えて、まあ、980時間+50時間、つまり1030時間くらいは計画上確保しておく必要がある、ということである。こうなると、これを満たした計画をたてている学校はほとんどないといって過言ではない。噂によると、現場があまりに授業確保が難しいと叫ぶものだから、市教委は計画段階で981になっていれば、黙認しているという。まあ、現実的といえば現実的だろう。

しかし、である。

計画段階で981時間だった学校は、今年度、一度学校閉鎖になれば950時間前後ということになる。学校閉鎖は原則5日間。ということは28時間が吹っ飛んでしまうからだ。

この秋、学校閉鎖、学年閉鎖の措置をとった中学校はかなり多い。札幌市の中学校の何割かの学校が950時間前後しか授業時数を確保できなかったとなると、これは市教委にとって重大な問題となる。本当は市教委だけでなく、現場にとっても重大な問題なのだが、現場にはあまり危機感はないのが現実である。現場は授業時数の確保よりも行事その他で生徒たちの人間性を高めようという方向に賛成するのが一般的だからだ。たとえ学校閉鎖があったとしても、授業はカットしても行事はカットしない。これが一般的な現場のコンセンサスである。

市教委の981を黙認する姿勢も、この現場の声との妥協点という趣が強い。少なくとも、私にはそう見える。

とすれば、今回の学校閉鎖による授業時数不足が、市教委にとって大チャンスとなるのは当然である。「そら見たことか。おまえたちの計画はこういうことがあると、とたんにこんなにも授業時数が不足してしまう計画だったのだよ」と……。次年度は計画段階で1000とか1020とか1030とか、こういった数値をクリアすることが至上命題として設定されるはずである。すべての管理職、すべての教務主任はこう予測して、次年度計画を立てるべきである。行事の削減の検討、総合と行事内容との検討、授業時数のカウントの仕方の検討、すぐにでもこれらに取り組み始めるべきである。3月、4月になってばたばたしないために。

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