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距離感覚

酒井法子が起訴されました。

8月中旬に東京に行っていた際、1日だけ暇な日がありました。研究会と研究会の間に、一日だけオフという日があったわけです。この頃、関東には台風が来ていて、気温30度に湿度が高かったものですから、ぼくはほとんど外出することなく、一日中ホテルで過ごしました。確かドトールにアイスコーヒーを買いに行く以外は一歩も外に出ませんでした。8月10日(月)のことだったと思います。

この日、ぼくは一日中ワイドショーを見ていました。どのワイドショーものりピー、のりピー、そしてのりピー。台風もあり、地震もあり、土砂崩れで死者も出ているというのに、とにかくのりピー。このワイドショーの異常さを不思議に思いながら、土砂崩れによる死者も、のりピーも、どこか自分からは遠いところにあるなあ…、マスコミの話題ってのは自分からは遠いところにあるのだなあ…、そう思いながら、寂しくホテルでじぃーっとしていたのでした。

思えば、酒井法子というアイドルは、ぼくの世代にとっては少々「遅れてきたアイドル」で、岡田有希子・中山美穂・浅香唯(字、あってますか?)と並んで、どうも実感のないアイドルなのです。「星の金貨」も見ていませんし、「青いうさぎ」も聞いたことはある…という程度の曲に過ぎません。そもそもぼくが最後に見た連続ドラマは「男女7人秋物語」なのですから……。たぶん、87年のことですね。あとは「東京ラブストーリー」を半分くらいは見たかなぁ……。

これが、中森明菜が覚醒剤…とか、早見優・堀ちえみ・石川秀美・河合奈保子・柏原よしえといったぼく世代のアイドルが覚醒剤…とかという話なら、ぼくもテレビに夢中になり、週刊誌の1冊も買ったかもしれません。しかし、酒井法子じゃなあ……。

何を言いたいのかというと、ワイドショーのコメンテーターの多くが、ぼくよりも年上であるにもかかわらず、酒井法子のことをリアルタイムで見ながら、清純派だったあののりぴーが…というトーンで、いかにも「残念です…」という実感をもっているように語っているのを見て、「こいつら嘘つきやなあ…」と感じた、ということを言いたいわけです。なんでこんな語り方ができるんだ? ぼくはその日、一日中そう感じていたのを覚えています。

これが普通なのかなあ…。異常なのはオレの方なのかなあ…。人間ってそんなに、関係ない世代の不祥事について、青少年への影響を考えて…なんていう理由で、真剣になれるものなのかなあ……そんな感じです。どうもぼくには、目の前にいる生徒たちがのりピーに影響を受けて覚醒剤に走り、警察につかまりそうになったときに覚醒剤が抜けるまで逃走するようになる…という感覚を抱くことができません。生徒たちはみな、この事件を、ぼく以上の距離感をもって眺めている、そんな感じがするのです。

それに比べれば、今日、ニュースになった札幌市立常磐中学校の理科教師が夜中の1時頃に、21歳の女性の体にさわって現行犯逮捕されたっていうニュースの方がずーっと近しいですなあ。この教諭、43歳。ちょうどぼくと同い年です。

2学期が始まって最初の週末。みんなで飲みに行って、愉しくて、ちょっと深酒をして、気が大きくなってしまって、そこにいた女性にちょっとちょっかいをかけてしまった……、本人としてはそんなとこなんでしょうが、ちゃんと懲戒免職にして、厳正に処分しますよという態度を示したほうがいいでしょうねえ。この事件を受けて、また、しょーもない通達がはいって、朝打ちで校長が言いたくもない指導言を発するのかと思うと、溜息が出ます。まあ、事件を起こしたのがぼくの知らない人で良かったな、という感じです。

報道に対する距離感覚ってものが、今日は、ぼーっとしながらもなんとなく頭からはなれない、そんな一日でした。

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