公務員気質
白石署の生活安全課から講師を招いての全校集会。
「少年非行」「出会い系サイト」「薬物の恐怖」の三つの柱を約40分で。
生活安全課の講演はもう何度も聞いているが、聞くたびに思うのは、もう少し話の仕方を勉強して欲しいなということである。エピソードがエピソードの体をなしていない。抽象的な、しかも簡単な事例の羅列。こんなもので生徒の興味を惹けるわけがない。
例えば、
私の元上司が経験した事例なのですが、女子高生が大人の男数人に覚醒剤を打たれてショック死したということがあったそうです。みなさんももうすぐ高校生でしょう。もうすぐなんですよ。こんなこともあるということで、覚醒剤の危険性というのがよくわかったと思います。
なんて調子である。
こんな話で「覚醒剤の危険性」なんてわかるわけがない。
こんな抽象的で簡単な説明がいくつもいくつも続いていくのである。しかも、文末は「~がよくわかったと思います」と「~を考えてください」の二種類しかない。
おまけに「警察だからこそ語れること」がひとつもない。ちょっと本を読んでデータをもっていれば、我々でも語れることばかりである。自信をもって言う。あの内容なら、ぼくのほうがうまく語れる。あの講師が来る意味がない。
生活安全課が中高生への啓蒙活動を一つの事業として展開するのであれば、事業として成り立つ程度には努力をすべきである。
あんな話を1時間かけて聞かされたのでは、学校現場としては、正直に言って迷惑である。
ここにも間違いなく、〈公務員気質〉がある。
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