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卒業させられない学級

1月が終わった。いま担任している1年1組の登校日があと35日となった。

1年生を担任するといつも思うことは、1年生の担任はしたくないな、ということだ。自分が担任した生徒たちをなぜ、自分が卒業させられないのか。卒業式で、なぜ自分がこの子たちの名を呼べないのか。そういう思いに駆られる。

新卒で担任した1年2組。A・Y、A・K、U・T、O・T、K・Y……ぼくはいまだに20年近く前のこの学級を出席番号順にすべて言える。いや、この学級だけではない。担任した11学級をすべて言える。現在担任している28人を含めて、ぼくが担任した生徒は367名だ。この中には中国人やブラジル人もいた。逮捕された者もいるし、海で死んだ者もいる。修学旅行代を親が払ってくれなくて、ぼくが「出世払いでいい」と出してやった女の子もいた。彼女は初ボーナスでぼくに修学旅行代を返しに来たっけ。

そして卒業させられなかった学級はこれまでに3学級。現在の学級が4学級目になる。学級解体があって卒業させられなかった1年生が3学級、そして新設校ができて学校分離で解体せざるを得なかった2年生が1学級である。

こんな思いを抱いてきたぼくは、3年生を卒業させるといつも2年生を希望してきた。札幌市は2~3年は持ち上がりが多いからだ。いまの学校に来てからは、そういう我が儘も通らなくなった。年齢を重ねて学年主任ばかりやらされ、1年から3年まで持ち上がるからである。

まあ、それでも学級担任ができるだけ「良し」としなければならない。ぼくはいまだに教師生活で副担任を経験したことがない。一度、学級というものを外から眺めればある種の勉強にはなるのだろうが、担任だけははずれたくないのである。

人は教師という仕事を選ぶとき、担任になりたいから教師を選び、担任になりたいから教師になるのである。授業で学力を向上させたくて教師になる人間はいない。教頭や校長、指導主事になりたくて教師になる人間もいない。だって、「二十四の瞳」の大石先生も、学園ドラマの中村雅俊も武田鉄矢も水谷豊も西田敏行も田原俊彦も、みーんな担任だったもの(笑)。担任だから教師なのである。

「卒業させられない学級」があと35日で終わる。

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